憲法改定は規定の事実?多くの有権者は3分の2の意味がわからず投票

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 安田 テレビは選挙前、3分の2についてほとんど何も言っていなかった。それが投開票日の翌朝、新聞やテレビで一斉に出てきて、多くの有権者は驚いていると思う。えっ、自分が投じた一票は、これにつながっているのか、そうなら事前に教えてくれよ、と。

 佐藤 「3分の2」が事前に話題になっていないという感覚ですか?


 安田 テレビで情報を得る人と、ネットで得る人は分断されていると言われますが、自分がテレビに出るようになって、たしかに前者には全然伝わっていないと感じました。那須野さんの周囲の人たちは「3分の2」って分かっていましたか?


 那須野 友だちにも聞いたんですよ。3分の2って何のことか分かる?って。知らない子が多い。選挙に関心をもってないのに、いきなり3分の2っていわれても、何をいっとるんじゃい、みたいな感じですね。

出典:(座談会)10・20・30代の参院選 安田洋祐さん、佐藤信さん、那須野純花さん:朝日新聞デジタル

	

“争点隠し”により衆参3分の2を確保したことで、安倍首相は自分の任期中に一気に憲法改正の発議にもっていくだろう。

テレビ朝日『選挙ステーション』では、『報ステ』キャスターの富川悠太が「やっぱり街頭演説で(憲法改正をすると)言わないと民意を問うていることにならないんじゃないか。民意は反映されてないんじゃないか。それでも(発議を)やるんでしょうか?」という声が番組に届けられていると指摘。すると、安倍首相は小馬鹿にしたようにプッと吹き出して、ニヤニヤしながらこうのたまった。

「いま申し上げたんですが、自民党はそもそも憲法改正しようということをずっと言っている党でありますから、自民党はそういう人たちが集まっている党であります。ですから自民党で出ている以上、党の基本的な考え方、政権公約のなかにも入っていますから、当然、それを前提に票は入れていただいているんだと思います」

出典:改憲勢力3分の2で安倍首相が膳場貴子や池上彰にキレ気味で本音「改憲はもうイエスかノーかの段階じゃない」|LITERA/リテラ

	
TBSの選挙特番でも同様だった。膳場貴子キャスターからの「この選挙結果をもって憲法改正への民意は示されたとお考えですか?」との質問に対し、安倍首相はこうまくしたてた。

「何をもって改憲勢力と言うのかはわかりませんが、民進党のなかにも憲法改正をする必要性を感じている方もおそらくいらっしゃるんだろうと思います。それは今後、憲法審査会のなかで色んな議論が出てくる。お互いが議論を深めていくなかで、どの条文をどういうふうに変えるかが大切なんであって、憲法改正に対してイエスかノーかというのはもういまの段階ではもうあまり意味がないのかなと思っています」


つまり“改憲はもう決まっていること”“最後は国民投票するんだからつべこべ言うなよ”ということらしい。しかし、何度でも繰り返すが、安倍首相は改憲について街頭演説で一言も触れず、自民党の選挙公約にもいちばん最後にほんの数行しか書いていない。にもかかわらず選挙が終わったとたんに“改憲前提”を主張するのは、完全に詐欺的行為だろう。安倍首相は「イエスかノーか」という段階を、参院選の“争点隠し”で意図的にすっ飛ばしたのである。言うまでもなく、国民のなかには現行憲法のままで十分であって発議自体が必要ないと考えている人は多数いる。安倍首相は、そうした“国民の発言権”を根こそぎ奪いとったのだ。

出典:改憲勢力3分の2で安倍首相が膳場貴子や池上彰にキレ気味で本音「改憲はもうイエスかノーかの段階じゃない」|LITERA/リテラ

	




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Sharetube