新しい時代のこと、これからの社会のこと。未来を考える新聞 THE FUTURE TIMES
編集長はアジアンカンフージェネレーションの後藤さん(ゴッチ)。東日本大震災を機に制作されたフリーペーパー。
未来について話そう 後藤正文 Asian Kung-Fu Generation
後藤正文
Asian Kung-Fu Generation
出典:THE FUTURE TIMES 8号の発行に寄せて - 未来について話そう 一方で、中央集権的な意味での「東京」は、オリンピックを旗印にグングンと加速して、そのスピード感に目まいがします。「聖火台のないメインスタジアム」や「免震棟のない原子力発電所」。そんな冗談みたいな話題を撒き散らしながら、僕らの社会は一体どこに向かって進んでいるのでしょうか。 それでも、僕らの手のなかでクシャクシャになった「誠実さ」のようなフィーリングが、誰しもの手のひらにもあることを信じて、僕は仲間たちと『THE FUTURE TIMES』の8号を作りました。 後藤正文
特集テーマは「5年後の現在地」です。まずは、5号でも大反響をいただいた記事の続編として、赤坂憲雄先生と共に宮古から南三陸町まで、三陸沿岸を歩きました。そして防潮堤や嵩上げなど、大規模な土木作業が進む東北地方沿岸の町々を巡りながら、「身の丈」、「小さな成功例」などをキーワードに震災からの復興について語っていただきました。
また、本誌には何度も協力してくださっているジャーナリストの安田菜津紀さんと佐藤慧さんの取材に同行し、おふたりにはそれぞれ、長くその歩みを記録されている陸前高田にまつわる記事を寄稿いただきました。
今号では、作家の古川日出男さんと沖縄の南部戦跡と米軍基地、茨城から福島に広がる常磐炭鉱と福島第一原発のある双葉郡を旅して、距離だけでなく時間軸を跨いで、「Not In My Back Yard」問題についても考えました。「自分の裏庭になければいい」様々な施設を、我々はどんなところに委託して生活しているのか。外部と内部を隔てるもの、それを飛び越える力とは何か。震災の前からずっと考えていたことを、古川日出男さんの明晰な言葉とイメージの力を借りて文章化しました。是非とも読んでいただきたい記事です(発売中の「新潮」4月号にも古川さんとの対談が掲載されています)。
その他、二階堂和美さんと寺尾紗穂さんのインタビューも掲載します。ふたりの温かい視点には学ぶことがたくさんありました。そんな温かみを象徴するかのように、惣田紗希さんが素敵な表紙を描いてくださいました。
出典:THE FUTURE TIMES 8号の発行に寄せて - 未来について話そう 出典:第08号 配布場所情報 ※無料配布の為、無くなり次第終了となります。ご了承ください。※各号ごとに配布先リストは異なります。 後藤正文 THE FUTURE TIMES