【洒落怖】決められた法則で名前を付ける(家・中編)

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『決められた法則で名前を付ける』

187 :本当にあった怖い名無し:2007/06/01(金) 15:27:52 ID:1OZ2Yd3B0

うちの家系の男子は、決められた法則で名前を付けなければならない。

法則を詳しく書いた本が本家にあって、

一般の姓名判断と同じように、

画数等について書かれているそうなんだけれども。

その他にも、生まれた日にち・時刻、父母の名前、母の郷里とか、

色々なことから割り出す必要がある。

で、そんなに苦労して付けた名前の、命名の儀式とかがあるかと言うと、

そういうのは全く無い。

決まったら、ごく普通に役所に提出して糸冬。


男子の名前についてのみこんな面倒臭いことをしていて、

他にオカルトっぽい逸話は無い。

家に亡霊が出るとかいう類の話は聞いていない。

だが、法則に従わないで名前を付けた場合、

その男子は間違いなく、5歳を迎えたらひと月以内に死ぬ。


それなのに、うちの兄が迷信とかを嫌う性質で、

自分の長男が生まれたときに、祖父祖母の猛反対を押し切って、

法則に従わずに子供の名前を届け出してしまった。

裁判沙汰にまでしようかと本気で祖父祖母は思っていたそうだが、

周囲に止められて、

別に変な名前じゃないんだからと事は納められた。

が、兄の長男が5歳になった二週間後に亡くなった。

それまで健康だったのに、原因不明の高熱におかされてそのまま。

「だから駄目だと言ったでしょうが!」と祖母は半狂乱。

人一倍温厚な人なのに、葬式でヒステリー起こして兄を罵る始末。

(そんなの本当に初めてだった)


188 :本当にあった怖い名無し:2007/06/01(金) 15:31:01 ID:1OZ2Yd3B0

あまりにも祖母の様子が凄まじかったので、

自分が親父に聞いてみたところ、以下の話をしてくれた。


祖母が祖父に嫁いできたとき、大叔父(祖父弟)は家出していたそう。

けれども数年経って、大叔父は子供三人を連れて帰郷。

大叔父は嫁に逃げられて、子供の世話に困って帰郷したと言う。

子供三人は、4歳・3歳・2歳の年子の男子。

祖父祖母は、家出して嫁に逃げられるような奴に子供は任せられないと、

子供三人は自分の子供と同じように育てることに決意。

本当に大切にしていたらしい。


その翌年から悪夢が起きた。

家出した大叔父の男子三人の名前は、法則に従っていない。

三人は、年毎に亡くなって行った。

三人目の五歳の誕生日が近づいた時、

祈祷とかお百度参りみたいなのとかやったらしいんだけど、

やっぱり駄目だったらしい。


実の子同様に育てていた幼子三人を失った祖母のショックは、

計り知れないものだったそうで、

一時は精神を壊しかけて、里に帰って療養していたらしい。

落ち着いて普段の生活に戻ったところで、生まれたのがうちの親父。

それはそれは念入りに名前を決めたらしい。


本当に、名前に関して以外はトンとオカルト話は聞かないんだけれども。

もともとの原因は全く分からない。祖父にも聞いたんだけど不明。

とにかく、「法則に従わなければならない」っていうのが伝わってるだけ。

本家にある法則の本は、元の本がボロボロだったんで、

曽祖父の代に写されたものらしい。

もしかしたら、元の本も写しかもしれないし。

あーもう何が何だか。


189 :本当にあった怖い名無し:2007/06/01(金) 19:05:09 ID:M7PzzM5YO

>>188

すごい話だな。

その法則ができた理由やきっかけはわからないんですか?


190 :本当にあった怖い名無し:2007/06/01(金) 20:54:46 ID:wILQjsbwO

>>187

お兄さんの奥さんに対して、名前をつける時に説明しなかったの?

亡くなった子供が可哀想すぎる。


192 :本当にあった怖い名無し:2007/06/01(金) 21:25:44 ID:1OZ2Yd3B0

>>189

さっぱりわからない。

祖父は、厳重な法則に従って決めた名前を付けることによって、

何かに対する魔除けにしているんじゃないか?って推測してたけど。

それもあくまで推測だから何とも。名前以外の逸話はゼロなんで。


>>190

兄に子供ができたとき、

自分は学生で一人暮らしで離れたところに居たもんだから、

当時の実家での詳しい状況は解からないんだが。


自分も兄も、小さい頃から名前のことは聞いていたけれども、

昔のおまじないみたいなもんだと思っていたから、

こんなに近くで、

実際に子供が三人も亡くなっているとは思いもよらなかった。

だから、兄も兄嫁も軽く見ていたんじゃなかろうかと。


兄と揉めたときに、

そのことを伝えれば良かったんじゃないかって祖父に訊いた。

祖父曰く、祖母の前では三人のことは禁句だそうで。

何せ、精神を壊しかけたくらいだから。

祖母が療養から里帰りする前に、祖父は三人の遺品を全て処分したらしい。

まぁ口には出さないものの、

祖母はお墓参りはきちんとしていたそうだけれども。

だから勿論、この話を聞いたことは絶対に

祖母に言うなって祖父に念押しされた。

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