【洒落怖】更衣室のドアノブ(学校・中編)

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『更衣室のドアノブ』

595 :594:02/08/13 12:04

私は初等教育学科で勉強していて、

この科は文字通り小学校教諭を目指す人たちが専攻しています。

授業の中には『学校給食』やら『体育』やらといったモノもあって、

私は体育が苦手でした。

中でも鉄棒の授業はお手上げ状態で、

毎日放課後になると、同様に鉄棒を苦手とする友達と連れ立って、

鉄棒の練習に励んでいたのです。

練習していた場所は地下にある体育室で、

練習する時間といえば夜の七時すぎから八時すぎの一時間ほど。

(短大だったので、短い期間で取得単位が多かったので、

 一日の授業の数は高校並でした)


いつものように鉄棒の設置をして練習・・・

この日もあまり成果の得られぬまま練習を終え、

更衣室に入って着替え始めたのですが・・・

(ちなみに、私と友達2人の計3人)

おしゃべりしながら着替えをしていると、

がちゃがちゃ・・・・という音と共にドアノブが動き始めたのです。

少し驚いて私達は小さな悲鳴をあげましたが、

誰かのイタズラなんじゃないかと思いなおし、

ドアの外側に向かって声をかけてみました。

「誰かいるの?どうしたの?」

ドアノブの音は収まったものの、反応はありませんでした。


596 :594:02/08/13 12:05

元来、気の強い私が、もう一度声をかけてみました。

「誰っ!私達をからかってるんでしょ!!??」

やはり反応はありません。

私達3人はかなり怖くなってきました。

すでに着替えは終わっていたので、

早々に立ち去ろうとカバンを肩にかけてドアに近寄ろうとすると、

がちゃがちゃがちゃ・・・

しかも、最初は音も小さく回転もゆっくりだったのが、

段々と音も回転も激しさを増してきて、

ドアノブが壊れるんじゃないか!?という勢いでした。

あまりの怖さに悲鳴も出ません。


どのくらいの間その状態が続いたのかは覚えてないのですが、

ドアノブの音と回転が収まった時に友達の一人が、

「きっと幽霊だ!怖いよ怖いよっっ!!」と言って泣き出したので、

「大丈夫!大丈夫!」と背中を叩きながら、

よせばいいのに、私がバカな事を言ってしまったのです。


597 :594:02/08/13 12:05

「原因がわからないから怖いんだよ!原因を確かめよう!」

私がドアノブの外側。

残りは更衣室の中に残って、様子を見てみよう・・・と。

怖かったのですが、恐怖感が原因追及することで収まるような、

妙な感覚が私に沸いてしまったんでしょうか?

とにかくそういう事にして、私はドアの外側に立ちました。


わずかな時間ですが、何故がちゃがちゃと動くのか確かめてやろうと、

私はドアノブを凝視して(睨んで)いました。

ふいに更衣室から「いやぁぁぁっっ!!!!」と友達の叫び声が。

びっくりして更衣室の中に入ると、2人の友達は半泣き状態でした。

私が見ていた外側のドアノブに異変はありませんでした。

しかし更衣室側のドアノブは、

再びあの現象を起こしていたのだというのです。

がちゃがちゃがちゃがちゃ・・・・・・・


もう原因追求どころの話ではありません。

3人固まるようにして更衣室を飛び出ると、

体育教官室まで走って逃げていきました。

助手の先生にワケを話しましたが、笑い話にされてしまって終わり。

それ以降、放課後の鉄棒の練習は怖くて出来ませんでした。


未だに原因はわからず終い。

もうあんな体験はうんざりです。

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