【悲報】過労死ラインを超える100時間まで残業させても合法に

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残業上限、年720時間 厚労省が秋にも法案提出 労政審報告書

6月5日、厚生労働省労働政策審議会の分科会が残業時間の上限規制についての報告書をまとめました。


これは政府が今年3月に策定した「働き方改革実行計画」を受けたもので、厚労省は労働基準法などの改正案作成に着手して、秋の臨時国会に提出したいとしています。早ければオリンピック開催の前年2019年度から施行を目指すとのこと。

まずは現状の残業時間のおさらいから

労働基準法は労働時間を1日8時間、週40時間と定め、残業させる場合は労使協定(36協定)を結ぶ。さらに特別条項を付けると、最大6カ月まで無制限に残業させることが可能

出典:

「36協定(サブロク協定)」は労働基準法36条に基づく協定。この協定では、使用者(会社)対して労働者の1ヶ月の残業時間の上限を最大45時間としています。日あたりではだいたい2時間くらいの残業になりますね。
それに対して、この新しい法案では、36協定と同等の残業時間を上限として提案しています。
時間外労働の上限を月45時間、年360時間と法律で明記し、違反には罰則を科す

出典:毎日新聞

	
しかし・・・
特例として年720時間(月平均60時間)まで認める

出典:毎日新聞

特例をつけてしまえば、一気に2倍の720時間まで働かせることができるようになるのです。この時間を超えて、はじめて罰則が付くようになります。
	

さらに思わぬ抜け穴が・・・

出典:Flickr

			
年720時間の上限には、休日労働が含まれない

出典:産経ニュース

「休日労働をできるだけ抑制するように努めなければならない」との内容を盛り込んだ指針を作るよう提言はされているようです。
無制限の残業を防ぐため、1カ月の上限時間を定める。政府は100時間まで認める案を検討

出典:毎日新聞

忙しい時期は過労死ラインを超える残業をさせることも認めると。

ちなみに過労死ラインとは、過労死する直前2~6カ月の平均が月80時間以上の場合を指します。

残業時間が月100時間以上または2〜6ヶ月平均で月80時間になると健康障害のリスクが高まる

「脳・心臓疾患に係る労災請求・決定件数の推移」

*脳・心臓疾患=心臓麻痺やくも膜下出血など

自動車の運転業務や医師らの適用が5年間猶予される

出典:産経ニュース

忙しいと分かり切っている職業についているの方たちの働き方については、後回しになってしまう。どちらも人の命に関わる職業なのに、過酷な労働環境のままにしていいわけがないです!
実態とかけ離れた厳しい規制は、国際競争力や中小企業に影響を及ぼす懸念がある

(経団連 榊原定征会長)

出典:毎日新聞

「働かせる側」の経団連会長は残業時間に上限を設けると国力が落ちる、と思っているようです。

バブルも崩壊してもう30年近く絶つのに、ずっと滅私奉公な労働環境を強いてきた。それこそが、今の日本の衰退につながっているとは想像だにしないのでしょうか。

高収入の専門職には年間休日104日を義務付けへ

残業代ゼロ法案と言われる、労働時間規制や残業代の支払い対象から外す「高度プロジェッショナル制度」。政府と経済界、労働界のリーダーが参加している会合の合意文書案では「年間104日以上かつ4週4日以上の休日を与えることを必須の義務とする」と明記。

しかし、この休日数は厚生労働省が調べた2015年の労働者1人平均113.8日を下回るもの。数えてみると、土日を合計した休日数にとどまっています。

どこが働き方改革なのか?疑問の声が次々と

出典:HUFFPOST

高橋まつりさん母、残業上限100時間未満に 「過労死をさせよ!と認める法案でしょうか」

「100時間という時間は非常に長い。20日間働いたとして毎日8時間プラス5時間。帰宅は11時12時です」

働き方を変えたいなら、まず経営者が予算達成をあきらめろ!ネットで話題の広告が問う、画一的な日本の働き方改革

いかに残業させないで予算を維持するか、いかに売上を減らさないで残業させないか。それが、いつも経営者が言っていること。

それに対する答えは「予算あきらめろ」

安倍政権の「働き方改革」が危険な理由/竹信三恵子氏 (和光大学現代人間学部教授)

「働き方改革実行計画」の数字が労働基準法に盛り込まれた場合、逆にそこまでなら働かせてよい時間の目安になってしまう恐れが。

そもそも労働時間は現行の労働基準法に定められている1日8時間、1週間40時間が基本。

ライン」の時間外は月80時間だが、「妻がパートで25万円」等庶民感覚のない安倍政権下の「働き方改革」では月100時間までOKとなってしまった

高橋まつりさんのお母さまが改悪だと強く抗議したことにも、もっと注目したい

	

繁忙期には過労死ラインを20時間も越える月100時間まで残業させられる上、規制から除外されている休日労働を含めれば一年を通じて過労死ラインまで働かせられるザル改正なのに全く改善されていない。やっぱり「働かせ方改革」じゃないか。

	

『働き方改革や過労死が問題だ』
「うん」
『現在の過労死ラインは月80時間だ』
「うん」
『だから政府は月100時間までOKとした』
「!?」
『特に配送業は勤務量が多く不安だ』
「お、おう」
『なので現在年間360時間残業が協定範囲だが720時間までOKとした』
「!??!?」

	

(日経)
>政府の計画では残業時間の特例の上限を原則年720時間(月平均60時間)に引き下げる。
大きな企業ほど厳しくしなきゃダメ!!!って思う俺
1万人が年720時間残業したら…年間2000時間働く人の雇用が3600人の雇用を消す

	

政府が推す働き方改革、この業界には全く適用できないね。
有給消化すらできない。
人が少ないんだから仕事をもっと減らして老衰自然死を推奨していけばいいのに偽善で長寿を願う悪循環。
食いたくない、起きたくないって当然の老衰現象になぜ抗わなければいけないのか。

	

ワタミ新卒採用、基本給20万円に見なし残業127時間分入ってて変な声出た

	

キャス見に行った人「社畜マンの社畜度合いに励まされました!おかげで今の会社辞めずにすんでます!」

ぼく「1年前の残業時間は150時間か…今は100時間…働き方改革サンキュー!!(そしてサビ残へ…)」

こちらのツイート、最後の( )部分が「働かせ改革」の行く末を示しているような気がして仕方がないです。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございます!

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Sharetube