【忍びの国】和田竜さんってどんな作家?【村上海賊の娘】

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2017年夏に映画が公開される「しのびの国」。原作者の和田竜さんは、「のぼうの城」などでも知られる人気作家です。和田竜さんがどんな方で、どんな作品を書いているのか、ファンである筆者が詳しくお話いたします。

「忍びの国」の著者、和田竜さんはもとADだった

嵐の大野智さん主演で映画になった「忍びの国」。原作者の和田竜さんは、本作のほかにも「のぼうの城」を書いたことで知られています。


時代小説のニューウェーブとして人気を集める作家さんですが、実はこの方、もともとはテレビ番組プロダクションのADだったそうなんですよ。


和田竜さんは1969年大阪で生まれ、広島で育ちました。早稲田大学を卒業したのち番組プロダクションに就職、ドラマADとして、「愛していると言ってくれ」「理想の結婚」などの制作に携わっています。


和田竜さんの作品は、どれも映像として思い描きやすい、また、映える場面がたくさんありますが、こうした経歴の影響もあるのかもしれません。

ちなみに、和田竜さんの名前の読み方は「わだりょう」です。


りょうですからね、間違えないようにしてくださいね。


お母さまが熱烈な坂本龍馬のファンで、それにちなんだ命名であるとのことです。

脚本家になって、映画を作りたい人だった

和田竜さんは、映画作りに関心があったようです。もともとは作家ではなく、脚本家を志望していました。

就職したテレビプロダクションを数年で退社し、業界紙で働きながら創作活動を続けた和田さんですが、最初に世に出た作品は「忍ぶの城」、なんと脚本だったんです。


題材は戦国時代、豊臣秀吉の大軍をはねのけた関東の小城、忍城の戦いです。城主は昼行燈のような男で、農民には「のぼうさま」と慕われている……。


そう、脚本家の登竜門、城戸賞を受賞した「忍びの城」は、小説「のぼうの城」の前身だったんですね。

「のぼうの城」で一躍話題に

	
しかし、脚本「忍ぶの城」が映像作品として日の目を見るには、さまざまなハードルがありました。まずは資金の問題です。


そこで和田さんは、驚くべき手段に出ます。まず小説として話題を集め、ヒット作の映画化として企画を進めようと考えたのです。そのために、小説「のぼうの城」の表紙は、漫画家オノナツメさんのイラストが起用されました。従来の時代小説とはまったく違うパッケージで書店に並んだのです。


作戦は大成功。「のぼうの城」は時代小説としては異例のヒットを記録し、2009年の本屋大賞二位を獲得しています。


映画の脚本も、和田竜さんが手がけました。原作者が参加していることもあり、映画「のぼうの城」は原作の世界観をまったく損なうことのない良作に仕上がっています。


中でも、クライマックスで主演の野村萬斎さんが演じる「田楽踊り」のシーンは必見です。修練を積んだ芸術家の素晴らしい舞い、見る価値は十二分にありますよ!


また、個人的には甲斐姫を演じた榮倉奈々さんがかわいくて大好きです。

小説「のぼうの城」あらすじと感想

「忍びの国」は吉川英治文学新人賞にノミネートされていた

	
「のぼうの城」の次に発表されたのは、やはり小説である「忍びの国」でした。この作品は、第三十回吉川英治文学新人賞にノミネートされています。

前作と同様、エンターテイメント性が高い読み物である「忍びの国」は、小学館の少年向け漫画誌でコミカライズもされました。また、2017年には嵐の大野智さん主演で映画が公開されます。


あーしかし、しかしですよ!主人公大野さんってぴったりすぎますよね!!仕事はできるんだけど、どこかひょうひょうとした感じ、それっぽい!!


完全無敵の凄腕ながら、好きな女性にはからきし弱いといった魅力的なキャラを、大野さんがどう演じるかものすごく楽しみです!!

小説「忍びの国」のあらすじと感想

「村上海賊の娘」で本屋大賞を受賞

「村上海賊の娘」超個人的妄想キャスティング

	
顔立ちがはっきりとした景は、菜々緒さんにお願いしたい。美しい菜々緒さんに格闘シーンは過酷すぎるし、申し訳ない気もしますが、水軍を率いるお姿はぜひスクリーンで拝見したいものです。

余裕しゃくしゃく、魅力的あふれる大阪の水軍の将、真鍋七五三兵衛には本田圭佑氏を。人を食った関西弁キャラは、ぜひ彼にお任せしたい。しかし芸能人ではないので、本田氏が難しいのであれば、じゅんいちダビッドソン氏を次点候補としてあげたいと思います。


景の兄、村上元吉には伊勢谷友介さん。草津城主の息子、児玉就英には関ジャニ∞の横山裕さん。


主題歌はもちろん、小柳ルミ子さんの「瀬戸の花嫁」で決まりでしょう。

和田竜さんの時代小説はハリウッド映画みたい

和田竜さんの作品は、ジャンルとしては時代小説で、教科書では習わない(ある意味で)マイナーな戦を取り上げたものがほとんどです。少々とっつきにくい気がする方も、いらっしゃるのではないでしょうか。


しかし、和田竜さんの小説は、エンターテイメントとしての構成を強く意識しているように感じられます。欠点があるが愛すべき主人公に、それを補佐する魅力的な脇役。弱いものが強いものに知略で勝つという点も、エンタメ作品としては王道の流れといえるのではないでしょうか。


考証もしっかりとしており、読んでいるうちにその世界観に惹きつけられることは間違いありません。「忍びの国」をご覧になった方もぜひ、和田竜さんの他の作品にも触れてみてください。















著者プロフィール
Sharetube