警察官による殺人事件!「制服警官女子大生殺人事件」とは
制服警官女子大生殺人事件
制服警官女子大生殺人事件(せいふくけいかんじょしだいせいさつじんじけん)とは、 1978年(昭和53年)1月10日に発生した、東京都世田谷区で起きた現職警視庁警察官による殺人事件である。この事件は“警視庁始まって以来の汚点”とされ、当時の警視総監が引責辞任する一大警察不祥事に発展した。
事件の経過
1977年夏、松山はパトロールをしている時に、偶然Y子さんを見かけた。この時から彼女の好意を寄せるようになった。20歳と若いから、性欲はもちろんある。ソープランドに月2、3回通っていた。
当時の彼の給与は手取り9万円ほど。警察寮に住み、寮費の負担はないので、貯金をしても自由に使える金は十分にあったはずだが、遊びをするうちに足りなくなった。
しかしこの足りない分は、空き巣に入ってひと稼ぎしていた。これはパトロール中(もちろん制服姿で)に民家を訪れ、家人がいれば家族構成などを尋ねて立ち去るが、いなければ中へ入り物色した。こうした窃盗事件は合わせて5件起こしている。他にも盗んだクレジットカードで買い物・飲食をする「詐欺」も23件あった。
犯行2日前、新宿歌舞伎町にポルノ映画を見に行き、その晩興奮から布団の中でY子さんのことを思い出した。そして翌9日の勤務中、犯行を決意したという。
「制服でいけば信用して部屋の中に入れてもらえるだろう」
10日午後、松山は現場のアパートに向かった。そして先にY子さんの部屋の両隣が留守なのを確認してから、ノックをした。
「交番から巡回連絡に来ました」
Y子さんは突然の警官の訪問に怪訝に思っただろうが、ドアを開けている。
松山は本籍地・家族関係などを聞いた。この時、部屋の中にY子さんの他に誰もいないことを確認している。
松山は突然、部屋に押し込み、内側から鍵をかけた。Y子さんの首を両手で掴むと、奥のベッドの方まで押した。もちろんY子さんも必死に抵抗して、松山の顔をひっかき、制服のボタンをむしりとっている。この時、Y子さんの手が窓に当たってガラスが割れた。この音で同じアパートの住人に「何かあったのか?」と不審に思われ、殺害を決意した。
Y子さんの首をストッキングで絞めて殺害した後、帰り支度をした。婦女暴行に関しては未遂に終わったのである。
その時、割れたガラスから家主がのぞいているのに気がついた。松山は平然とした態度で、「女性が殺されている。至急110番してください」と依頼した。
松山純弘
鹿児島県指宿市小牧出身.S32/01/28生
現在 57歳
理髪店長男.
指南西中学3年 洋品類窃盗
高1 喫煙 停学処分
単車無免許 家裁 生活指導
高3 不純異性交遊
1975/03 市立指南商業高校卒業後、警察庁.
1年間の訓練ののち、北沢署に配属.
国士舘大学経済学部二部通学<夜学にはこういうのが出世目的でウロウロしているがほぼ孤立していた>.
78年1月10日、世田谷区経堂のアパートの女子大生(当時22歳)方に制服姿のまま押し入り女子大生強姦<仮死状態>殺人事件.
松山純弘は、昭和32年に鹿児島指宿(いぶすき)市で生まれた。学性時代から素行は悪く、中学3年の時には洋品店に盗みに入り、高校1年の時にはタバコを吸っていたのが見つかり停学、バイクを無免許で運転し、高校3年の時にはバイクで事故も起こしている。地元の高校を卒業して警察官となり、1年間の訓練を経て北沢署に配属された。
裁判
東京地裁、無期懲役判決(求刑・死刑)。82年11月、東京高裁で控訴棄却、刑確定。
その後
現職警察官による、しかも制服姿で勤務中に起こしたこの事件は、世間や警察関係者に大きな衝撃を与えた。警察は交番勤務警察官の重要な仕事の一つである「巡回連絡」を暫く中止せざるを得なくなった。1月19日、国家公安委員会と警視庁は上司の監督責任を問い、当時の警視総監・土田國保を減給処分とし、他に警視庁幹部3名も処分した。土田は2月、辞任した。警視総監の処分はこれが戦後初めてのケースだった。また北沢署の署長も引責辞任した。
Mは一審の東京地裁で無期懲役の判決(求刑は死刑)を受け、1982年11月、東京高裁で控訴が棄却され、刑が確定した。
東京都は国家賠償法に基づき、Hの遺族に4360万円余りの損害賠償金を支払った。
無期懲役囚となり、、、
女子大生殺しの元警察官・松山純弘八王子医療刑務所と千葉刑務所を行ったり来たりする懲役は少なくない。
特に無期懲役囚は精神をやられやすい。希望を失った人間はすぐに心が蝕まれてくる。
女子大生殺しの元警官・松山純弘もそんな一人である。警視庁北沢署に勤務する現職
警官だった松山(当時20歳)は昭和53年(1978)世田谷区経堂に住む女子大生のアパート
に押し入り、暴行しようとしたが抵抗されストッキングで首を絞めて殺した。
私は千葉刑務所に入ってすぐ松山と話す機会があったが素人目にも明らかに精神に変調
をきたしているようだった。
「ふ、ふ、富士山に、ぶ、ぶ、ブタが、と、と、とんでいるみたいです・・・・」案の定と
いうべきか、その後まもなく松山は八王子に送られた。「かわいそうだが、あいつはもう
だめかもしれんな・・・」みな、口々にそう言ってた。ところが10年くらいして再び千葉
の工場で松山を見たときは本当に驚いた。
「おい、ワシのこと覚えとるか?お前八王子から戻ってきたんか?」私が声をかけると
「は、は、ハイ・・・も、もう、あ、あそこ行きたくあ、あ、ありませんよ」
ドモリのほうはますます酷くなっていたが、わけのわからない発言はなくなっていた。
「ぼ、僕にはもう、ま、孫がいますよ・・・・」「ええっ?お前、孫がいるん?」
事件当時の松山は20歳で、もちろん独身だった。だから「孫がいる」というのはおそらく
本人の夢か希望だろう。いや、彼が孫を夢見る年齢になったということなのかもしれない。
何しろあれから30年以上経っているのだ。(「31年ぶりにムショを出た」金原龍一より)
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