米海軍の軍事実験「フィラデルフィア計画」とは
フィラデルフィア計画
フィラデルフィア計画とは、1943年10月28日に、米ペンシルベニア州フィラデルフィア沖合で、米海軍が行ったとされる軍事実験のことである。この実験により米駆逐護衛艦エルドリッジが、短期間、緑色の霧に包まれて消えてしまったという。戦艦は消えた後、2500キロ離れたノーフォークまで瞬間移動し、再びもとの位置へ戻ってきた。死者、行方不明者合わせて16人、発狂者6人という大惨事となり、海軍上層部はこの事実を隠ぺいしたと噂されている。
この話はでっちあげだと広く信じられており、海軍もこのような実験はなかったと否定している。それにも関わらず、多くの陰謀論者たちによって支持され、現在でも様々な論議を巻き起こしている。
出典:世界の陰謀論10選
この実験は、1931年、ニコラ・テスラが設立したと言われるレインボー・プロジェクトの一環であった。当時のレーダーは、「船体が発する、特徴ある磁気に反応するシステムである」と考えられていた[1]。そのため、テスラは、「テスラコイル(高周波・高電圧を発生させる変圧器)で船体の磁気を消滅させれば、レーダーを回避できる」と考えていた。その後、この実験はフォン・ノイマンに引き継がれ、1943年、駆逐艦「エルドリッジ」に船員を乗せ、初の人体実験を行なうこととなる。
実験と結果
1943年10月28日、ペンシルベニア州フィラデルフィアの海上に浮かぶ「エルドリッジ」を使って、遂に大規模な実験が秘密裏に行われた。当時は第二次世界大戦の真っ只中であり、実験は新しい秘密兵器「磁場発生装置テスラコイル」を使い、「レーダーに対して不可視化する」というものであった。 エルドリッジの船内には多くの電気実験機器が搭載されており、そのスイッチを入れると強力な磁場が発生 駆逐艦がレーダーからはもとより、肉眼でも認められなくなった。実験は成功したかのように見えたが、不可思議な現象が起こる。実験の開始と共に海面から緑色の光がわきだし、次第にエルドリッジを覆っていったのである。次の瞬間、艦は浮き上がり発光体は幾重にも艦を包み、見る見る姿はぼやけて完全に目の前から消えてしまった。
「実験開始直後に、駆逐艦はレーダーから姿を消す」、ここまでは実験参加者達の予定通りであった。しかし直後にエルドリッジは「レーダーから」どころか完全に姿を消してしまい、おまけに2,500km以上も離れたノーフォークにまで瞬間移動してしまっていたのである。それから数分後、またもや発光体に包まれ艦はもとの場所に瞬間移動した。
再び戻ってきたエルドリッジだが、驚くべきことに乗員は、次のような惨状に陥っていた。
体が突然燃え上がった衣服だけが船体に焼き付けられた
甲板に体が溶け込んだ
発火した計器から火が移り、火達磨になった
突然凍り付いた(冷凍化)
半身だけ透明になった
壁の中に吸い込まれた
また、生き残った乗組員も精神に異常をきたし、エルドリッジの内部は、まさに地獄絵図の如くであった。唯一、影響を受けなかったのは、鉄の隔壁に守られた機械室にいた、一部のエンジニアたちだけだった。こうして実験自体は成功したが、「行方不明・死亡16人、発狂者6人」という、取り返しのつかない結果になった。このことに恐れおののいた海軍上層部は、この極秘実験を隠蔽したといわれている。
密告の発端
そもそも、この「実験が行われた」という密告は、1956年にモーリス・ケッチャム・ジェサップ(天文学の分野で博士号を持つ作家)の元に、カルロス・マイケル・アレンデという人物から届いた手紙に端を発する。その手紙には「レインボー・プロジェクト」の内容が克明に綴られていたという。しかし、モーリスはこの手紙を受け取った3年後(1959年4月)、謎の自殺をしている(排気ガスをホースで車内にひきこみ、一酸化炭素中毒で死亡)。アメリカ海軍は総力をあげてアレンデという人物を捜したが、失敗に終わったという。
一説では、「マンハッタン計画に対する欺瞞作戦」とも言われる。現在でもこの不可解な超常現象の伝説は、多くのマニアを惹きつけている。
当時ソ連でもこれとよく似た研究が行われていたらしい
当時ソ連でもこれとよく似た研究が行われていたらしい。ただし、実験に使用されたのは潜水艦だった。ソ連としては海中に潜航した潜水艦の磁気を消すことができれば、さらに隠密性が完璧なものになると考えたようである。確かに第二次大戦末期になって開発されたソノ・ブイやヘッジホッグを始め新型の対潜兵器から逃れるには艦の磁気を消去するのが一番有効だったというのがソ連の主張である。このときも、艦内の機器類から凄まじい火花とともに炎が吹き出し、乗組員の何人かにかなりの死者が出て、精神に異常をきたした者も出たという。
一方、アメリカ海軍としては、フィラデルフィア実験などなく、使用された駆逐艦「エルドリッジ」はそもそも一度もフィラデルフィアに寄港したことすらない。ノーフォーク海軍工厰で行われていた艦艇の消磁を目的とした各種実験に尾ひれがついて一人歩きして都市伝説になったという見解を打ち出しているが、私には1947年に起きたロズウェル事件と似たようなケースに思われてならない。
どこまでが事実か
非常にオカルト的魅力に溢れた事例である。超科学にマッドなサイエンティスト、奇現象に陰謀、謎の死に隠蔽工作。デマや噂を呼ぶに充分な要素を備えており、SF小説的ですらある。
しかし、悲しいかな証拠がない。これほどの大事件であるにも関わらず、物証は皆無である。ゆえに懐疑の槍玉にあがってしまう。
オカクロだって懐疑します。好きだからこそ疑うのです。
まず、リーク元であるアレンデ。誰でも最初に怪しむであろう人物である。そして、どうも最初に怪しむのが最後になる。
ながらくその存在は『謎』とされており、ミステリーの成長に一役買っていたが、『謎のフィラデルフィア実験』の著者であるチャールズ・バーリッツが探し出し、その存在を白日の下にさらした。
だがアレンデにインタビューしてもイマイチつかみ所がない。無駄話が多く、それでいてフィラデルフィア実験の話題になると話を誤魔化したり逸らしたりしたそうだ。
アレンデはその後、当時名の売れていたUFO研究団体にフィラデルフィア実験の詳細情報を売ろうとしたり、UFO研究の大家ジャック・ヴァレーにコンタクトを取り、アレンデ注釈入りジェサップ本を売りつけようとして断られたそうだ。(始値6000ドル。断られ続けて終値は1950ドルまで下落したそうだ。それでも売れず)
ジャック・ヴァレーは「この人、インチキ臭いです」と印象を語る。
もっとも、こうなる以前にアレンデ自身が「フィラデルフィア実験は嘘八百でした」と告白している事実も彼の印象を悪くしている。その告白は本人によってすぐに撤回されているが周囲に与えた疑心は挽回できない。
面白いことにこの頃にはすでにフィラデルフィア実験の噂は広く世に流布されており、完全にアレンデは置いて行かれていたようだ。
人々が真相よりも、ショッキングな噂を好むのはいつの時代でも変わらないのか、あるいは真相として知られるアレンデ創作説自体がデッチ上げなのか。
上記のジャック・ヴァレーがリサーチを続けた結果、『本当のフィラデルフィア実験』に参加したという人物を突き止めた。
その男はエドワード・ダンジョンという名の技術者で、彼の話によれば実際のフィラデルフィア実験は完全な不可視化を目指した実験などではなかったそうだ。
艦体に付着した磁気を消し去る消磁実験だったのだと。
消磁することにより磁気魚雷による被害を未然に防ぐ、つまりは魚雷に対して不可視化せんとする実験だった。
対魚雷不可視化という実験が、噂として拡大する際に尾ヒレハヒレがついたモノそれがフィラデルフィア実験の真相なのだと。
事実、駆逐艦エルドリッジは実験があった後も活動しており、1951年にはギリシャ軍に引き渡されている。
噂に語られるように『壁に人間がめり込んだ』艦ならば、軍事目的よりも他の研究目的で使われるのが常道であろう。
かくしてロマンは失われた。
このネタは後に「モントーク・プロジェクト」に引き継がれ、、、、
―と、言う事で、「フィラデルフィア実験」はその辺の変わり者のおっさんが思いついた与太話だった訳ですが(モーリス・ジェソップと言う作家さんも、UFO研究家でもあり「疑似科学系」の本を書いてい
たと言うし…)しかし、ここで終わらないのがこの手の話の良い所。
このネタは後に「モントーク・プロジェクト」に引き継がれ、今なお熱心な信者を獲得している様です。
ちなみに「モントーク・プロジェクト」とは…
「フィラデルフィア実験」中に偶然発見されたテレポート現象についての研究は、その後もモントーク空軍基地において極秘に継続され、数々の成果を上げた。これが「モントーク・プロジェクト」である。
その成果には、マインドコントロール、思考の物質化、年齢遡行、魂の移植、そしてタイムワープがある。
このシステムは、オリオン・デルタ・T・アンテナなど、異星人から供与された技術と、ダンカン・キャメロンという霊能者(超能力者)の力によって動作するもので、簡単に言うと、霊能者の思念が周りのアンテナ、送信機、コイルなどにより現実化するという構造で、最終的にはタイムトンネルを開くことにも成功したという。タイムトンネルには金髪碧眼の典型的なアーリア人の特徴をもつ、10歳から16歳ぐらいの少年、通称「モントーク・ボーイ」(グレイがアブダクトにより集めてくるともいわれる)が送り込まれ、火星の探査、歴史への干渉などが行われた。キリストの暗殺を謀ってタイムトンネルが開かれたり、紀元6037年にトンネルを開き、廃虚と化した都市(実は火星)にある「黄金の馬の像」に刻まれた碑文の解明に努力を費やしたりしたということである…
フィラデルフィア計画をモチーフとした映画
フィラデルフィア・エクスペリメント〈デジタル・リマスター版〉 [DVD] |
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