これぞ愛!!試食したペットフード4000食 「エサではなく食事」
ユニ・チャーム フード事業部長の稲葉洋恵さん(49)は語る
お皿に盛られた粒状のドッグフードを口に入れる。肉や魚といった素材の味は生かされているか。硬すぎず、軟らかすぎないか。ペットフード事業の責任者として味をチェックするため、自ら試食を重ねる。
カリカリはおいしい。猫缶はさすがにきついがw / 試食したペットフード4000食 「エサではなく食事」:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH3J3CP9H3JULFA005.html …
わんちゃん、ねこちゃん、人間と同じ悩みを持っていた
おむつや生理用品など衛生用品大手のユニ・チャームが、ペットフードに参入したのは1986年のことだ。業界では後発だった。96年、企画管理部門からペットフードのマーケティング担当になった。衛生用品とは畑違いの商品の担当に戸惑いも覚えたが、もともとイヌやネコは大好きだった。
開発を主導した商品はこれまでに30種類超。イヌやネコの飼い主の家庭を訪ね歩き、ペットとの生活についてじっくり話を聞き、商品の開発に役立てる。話を聞いた飼い主は3千人以上、新商品のペットフードはすべて食べてみる。これまでに試食した数は4千食以上にのぼる。
担当になった当時、ペットフードは大きな袋に入れて売られていた。当時人気があったのは、シベリアンハスキーやゴールデンレトリバーなど、大量に食べる大型犬だったからだ。
だが、モニターをお願いしている飼い主の話を聞くと、事情は少し違っていた。「太りすぎて困る」「好き嫌いが増え、食べる量が減った」。尿管結石など人間の成人と同じ悩みを抱えるペットが目立った。
家猫向けフード「銀のスプーン」も
飼い主の自宅を訪ね、すぐ理由がわかった。ペットを飼えるマンションやアパートが増え、チワワやミニチュアダックスフントなど小型犬に人気が移っていた。ネコも室内で飼うことが当たり前になっていた。
室内にいれば、運動量が減る。感染症にかかることも少なくなり、寿命も伸びた。だが、人間の成人と同じ問題を抱え始め、「昔ながらのペットフードではだめだ」と感じた。
2004年、初めて自分で開発したキャットフード「銀のスプーン」シリーズを発売。従来品に比べ魚の比率を増やし、ネコの年齢や健康状態に応じた商品をつくった。高齢ネコや肥満ネコ向けに、腎臓に負担のかからないものや低カロリーのものを出すと、ニーズをつかみヒット作となった。
すいませーん、銀のスプーンの関係者の方〜、うちの子さくらが6000お気に入り越えしましたよ〜。宣伝に貢献したって事でジュレ一年分贈呈とかってあります?(笑 pic.twitter.com/tRULz0uJ7a
実は・・・わんちゃん、ねこちゃんも舌が肥えるらしいw
ドッグフードも脂身の少ないささみを増やすなど、健康志向のラインナップにした。小食なペット向けの小分けした商品、「しつけ」のご褒美用のおやつなど、多くの商品は飼い主の話をヒントに生まれたものだ。
味にもこだわっている。ペットも舌が肥え、ぜいたくになった。イヌやネコは正直だ。がつがつと夢中で食べているか、表情や食べっぷりをじっくり観察する。
試食したペットフード4000食 「エサではなく食事」
自分で試食することに最初は抵抗があったが、すぐに慣れた。塩分や調味料をほとんど使わないので、人間にとってはとても薄味。それでも素材のうまみを感じるようになり、イヌやネコが好むものは「自分もおいしいと思えるようになりました」。
ペットフードは「エサ」でなくて「食事」と心がける。ペットが幸せを感じるため、多くの美味を届けたいと願っている。
前に、僕が「エサが欲しいのか〜」って言ってたら、父が「エサじゃない、ご飯だ。猫も生きているんだ。」と珍しく少し怒られた。それ以来、いつも気をつけるようにしている。