初詣は神社・寺院?神様仏様への願い事は叶う?正しい参拝で気持ちを一新!
「お正月」は日本人にとって新たな1年の幕開け。名所とされている神社や寺院などでは、毎年必ずと言って良いほど初詣に訪れる参拝客の行列ができています。
そんな光景を目にすると、あらためて「お正月だなぁ」なんて思ってしまう訳ですが…。
いったい何のために「初詣」に訪れ、神様・仏様に手を合わせるのかきちんとした意味をあなたは知っていますか?■「ただなんとなく、一応新年の始まりだから。」
■「毎年恒例のイベント的な感じかな。」
■「神様に願い事をお願いするため。」
ちょっと待ってください!!これでは神様・仏様にたいへん失礼です。
これまで「ただなんとなく」で足を運んでいた初詣。
■初詣って何のために行うの?
■神様・仏様って本当にいるの?
■神社と寺院はどう違うの?
■正しい参拝方法は?
これまでのたくさんの「知らなかった」をこの機会に理解を深め、より意義のある「初詣」で気持ちを一新しましょう!
初詣って何のために行うの?
「初詣」は神様や仏様に昨年お世話になった感謝の気持ちを御礼し、そして新しく迎えた一年間の家内安全や平穏無事・学業成就などそれぞれの想いを祈願するために行います。
例えば「①あけましておめでとうございます。②昨年も温かく見守っていただきありがとうございました。おかげさまで家族皆幸せに過ごすことができました。③今年も家族皆が健康・無事で過ごせますように。④宜しくお願い申し上げます。」
①神様に御挨拶②昨年一年間の御礼③今年一年間の祈願④再度神様に御挨拶
このような感じが初詣のお参りにおける基本的な形になるかと思います。(例えばという1つの例ですので…ご参考までに。)
【注意!】「祈願」は神様・仏様に願い事してばかりではダメ!
パンッパンッ…(←二拍手)■「希望の大学に受かりますように。」
■「彼氏ができますように。」
■「結婚できますように。」
■「家庭が上手くいきますように。」
えっ…!?神様・仏様へのお参りに自分の願い事だけ??
神様はいつも私たちを温かく見守ってくださっていますが、願い事を叶えてくださる訳ではありません。■「希望の大学に受かりますように。(そのために勉強を頑張ります!)」
■「彼氏ができますように。(内面をもっと磨いて自信が持てるよう努力します!)」
■「結婚できますように。(両家に認めてもらえるような人間に成長します!)」
■「家庭が上手くいきますように。(自分よがりにならず、反省してきちんと向き合います!)」
このように、
願い(想い)を実現するために自分はどのように邁進(努力・行動)をしていくのか。
これを神様・仏様に誓いきちんと実行していくことで、いざというときに「救い・めぐり合わせ(ご縁)・チャンス・ひらめき」などの様々な形で後押しする機会を恵んでくださるのです。
神頼みは「自身の向上」を意味するものでもあるということですね。祈願しても自分で邁進(努力・行動)しなければ、現状は何も変わらないでしょう。
祈りの基本は、三つ です。一.報恩感謝
二.自己反省 懺悔
三.努力 精進の誓い
これが、大前提 です。
その後ようやく、祈願や祈祷が、許されます。
自分が何もせずにお願いの参拝を済ませたから大丈夫と思うのは大間違いです。(中略)神様にお願いで無く、自分が勉強をしますと約束をする為に参拝をします(中略)
神様が様子を見に来て下さった時に何もして無かったら、其れで終わりです。(中略)
神社参拝は感謝とお礼をして神様と約束をする所です。行動は自分が行います。
神様や仏様が居られても、自分の自己満足の為ばかりを祈ってばかりなら、神様や仏様は見向きもされません。神様や仏様にも意思があります。
「新たな誓い」をする場、神社。どうしても願いを叶えたい人は・・・無心の心で、魂を尽くして、願いをかけてください。
「願いは叶う」と信ずる、その「信念、思いの力」が、祈願成就に力を与えてくれます。。
有名な神社や寺院も良いけれど、地元の氏神様も大切に
「氏神様」とは、あなたが現在住んでいる地域を守り続けてくださっている神様です。
氏神様が祀られている神社が、たとえこじんまりと素朴な神社であったとしても、その地域と住んでいる人にとってはとても大切に崇められるべき神様。初詣には氏神様へのご挨拶も忘れないようにしましょう。
日々の御守護を下さっている御方は、自分が住んでいる近くの氏神様なのですから、地元の神社に感謝の意を表す事こそが大事なことであり、意味があるのです。
出典:初詣の大切さ
今住んでいる所にあるのが「氏神(うじがみ)神社」。土地には、その土地を守ってくださる「氏神」(うじがみ)様が存在します。あなたが住む地元の氏神神社こそ、大切な存在です。折々につけてご挨拶しましょう。
神様・仏様って本当にいるの?
居らっしゃいます。いつも見守ってくださっています。
ですが…見たくても会いたくても目には見えない存在。
半信半疑になってしまいますよね。
それでも私たち日本人は初詣をはじめ「合格祈願」「安産祈願」「交通安全祈願」など、日頃から様々な願掛けを神社や寺院でおこなっています。そしてその願掛けにあやかることで、私たちの気持ちも晴れたり、穏やかになったり、引き締められたりします。
それはやはり、神様・仏様のご守護を感じているからなのではないでしょうか。
神様・仏様の存在は感じ取ることからはじまる。そしてそのご守護に心から感謝する。
その感覚・感謝の心を大切にしていくことで、少しずつ神様・仏様の存在が近く感じるようになってくるのかもしれません。
神様はひとの目で見ようとしても見ることはできませんが、きちんとあなたを見えないものから守ってくれていますよ。
気付いていますか?神様・仏様のご守護は身近にあります!
神仏の前では、みんなが平等であり、みんな同じです。神仏側の愛情は同じなのですが、人間側の感じ取る力に少し差があります。(中略)神仏をよくわかるようになるには、神仏と波動が合わなければいけません。(中略)まずは、とにかく神社仏閣に行って、感じることから始めます。(中略)
さやさやと吹く風が気持ちいいとか、木漏れ日が美しくて癒されるとか、境内でなんとなく優しい気を感じるとか、そういう ”心地よい感触” を感じ取るところから始めます。(中略)感覚が進化していけば、いろんなことが徐々に ”明確に” わかるようになってきます。
この感度を上げる練習を、人は修行と呼びます。
ぜひ次回の参拝から意識して感じ取ってみましょう!
自然の働きそのものが神様のお働きの現れ(中略)風が吹くこと、雨が降ること、日の光から、鳥のさえずりまで。天地自然の働きがそのまま神様のお働きの表れのように思います。
人間は自然の働きなしでは命すら保てません。息が出来ること、体が動くこと、健康なこと。これらすべて神様のお恵みなのだと思います。
「これまでの全てが神様・仏様のご守護のもとにあるのだな」と振り返ると本当にありがたく感じます。
しかし、もしも今そのような感謝を感じる余裕がないほど辛い状況にいるというならば、それはあなたに必要なための試練というべきものなのではないでしょうか。神様・仏様はあなたが本気を出せば乗り越えることができる試練をあなたに与えてくれているのです。
その試練をあなたが本気の心意気で乗り越えたときに、大きな成長・ワクワクする未来が待っているから。
だからこそ、辛い時でも身近に無数にある神様・仏様のご守護(太陽・空・そよ風・鳥のさえずりなど)を感じ取ってみてください。
そして時には神社や寺院、大自然の山や森などに足を運んでみましょう。
辛さに耐えているあなたを優しく包み込んで新たなエネルギーを与えて下さるかもしれません。
神社と寺院はどう違うの?
初詣でも神社と寺院、どちらでも参拝することができます。でも、よくよく考えてみると神社と寺院って違いますよね。
私たち日本人はこのように、2つの宗教をそれほど分け隔てなく受け入れているという実態があります。世界でも珍しい信仰形態なのではないでしょうか。
神社と寺院はどう違うのか。それぞれについて見ていきましょう。
神社
神社は日本固有の宗教「神道」の信仰に基づき、神々をお祀り(おまつり)している神聖な建築物です。
【日本固有の宗教「神道」とは】
目に見えるもの・目に見えないもの「万物すべてに霊魂が宿っている」と考え、それらを神々として祀り、崇拝する。それが「神道」です。日本人が生活していく中で、誰からと言うわけでもなく自然にそのような思想となり、信仰が始まったようです。
神としての対象となる万物には、自然界(山・森・川・岩・動物・気象)、人間界(皇祖・先祖・英雄・偉人)などあらゆるものがあります。
よって「神道」において私たちは、数多くの神様「八百万(やおよろず)の神々」を崇拝していることになります。
ちなみに先述したように、「神道」ではあらゆる万物に神々が宿るとされているため、神様は私たち目で見ることはできませんし、あえて仏像のような形で表すこともしません。
そこで神社では何らかの自然物などに宿った「御神体」といわれるものを神社の「本殿」に安置することで神様をお祀りしています。神様を形として表さない「神道」。
だからこそ心から感じる・感謝・祈るということに繋がるのかもしれません。
また「神道」は信仰の自由度が高い宗教です。
これが仏教と上手く融合できている1つのポイントなのではないかと感じます。
【神宮・宮・大神宮・大社・神社・社:6種類の社号がある】
■神宮皇室とゆかりの深い由緒ある神社につけられる。神宮と呼ばれる基準としては、皇室の祖先神を祀っているかどうかです。ただし、「神宮」とだけ言うと、伊勢神宮のことを指します。「伊勢神宮」は通称で「神宮」が正式な名称です。
■宮特別の理由を認められた神社につけられます。天皇や皇室にまつわる人物を祀っている神社です。
■大神宮「大神宮」は伊勢神宮の出張機関というべき、東京大神宮の特別な社号
■大社地域信仰の中核をなす大きな神社を指す社号元々、国譲りを行なった大国主命を祀る出雲大社のみにしか付かない称号でしたが、明治以降は奈良の春日大社や長野の諏訪大社など全国から崇敬を集める格式の高い神社で使われるようになりました。規模の大きい神社です。
■神社最も一般的な神社。
■社
「神社」の略称。比較的小さな神社の社号。
大きな神社から御祭神を勧請した神社に用いられます。
上から順番に格式が高いとされています。
格式が高いなどというと、そこに参拝に行きたくなるものですが、なにはともあれ神様は皆に平等です。
名所となっている有名な神社、地元の神社、地方の神社。どの神社の神様も大切に崇めましょう。
寺院
寺院はインドで生まれた「仏教」がやがて中国へ伝わり日本に伝来したことで、その教えに基づいて建てられました。仏像を納め、お坊さん尼さんが自ら仏になるために修行をおこなう場であり、こちらも神聖な建築物です。
【インドで開教、日本に伝来した「仏教」とは】
様々な出来事に一喜一憂しやすく不安定(苦しみ)になりやすい人間の弱い心。仏様を見習い修行することによって脱却し、どんなことも落ち着いた心で捉えることができるようになれば苦しみから解き放たれ自らも仏と化すことができる。これが「仏教」です。
約2500年ほど前、インドのゴータマ・シッダールタ(のちの仏陀)が開祖となった宗教であり、世界三大宗教のうちの1つです。
仏教において、仏様は仏像という目に見える形で納められています。(実際には仏様も心で感じ取ることが大切です。)
【「仏教」の教えによる代表的な4つの言葉】
■「一切皆苦(いっさいかいく)」人生は簡単に思い通りに歩むことはできないという意味を表しています。
■「諸行無常(しょぎょうむじょう)」この世のすべては常に変化し、移り変わっていくものであるという意味を表しています。つまりはその変化に苦しむことなく執着することなく、素直に受け入れることが大切だということです。
■「諸法無我(しょほうむが)」この世で起こりうる事象には、すべてにおいて因果関係が成り立つ。たとえ自分の思いのままに生きていると感じているときでさえも、それはこの世のすべてのあらゆるバランスの中で成り立っているということを表しています。つまりは誰もが互いに生かし生かされているということです。
■「涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」仏教における悟りの境地を表しています。つまりはこれまでつまづいてきた様々な「苦」は自分の「煩悩(欲やプライドなど)の心」が生み出した結果であることを受け入れ、この「煩悩の心」を修行によって「無」にしていくということ。どんな出来事も動じず心穏やかに受け入れることができるようになればすべての事象を「幸せ」と捉え生きることができるようになるということです。
神社と寺院。信仰は違えど、どちらに参拝しても良し
これまで認識があやふやだったり、興味などなかった方も神社と寺院の違いご理解いただけたでしょうか?
2つとも信仰心に違いはあれど、「全てを大切に受け入れる心・バランスの中で成り立っている」という点においては共通しているように感じます。
異なる宗教ですが、どこか通ずるものがある。だからこそ、日本では「神道」と「仏教」がぶつかり合うことなく調和することができているのですね。
そして教えからひも説くと「仏教」が日本に伝来したのも、偶然ではなく必然だったということになるのでしょう。
納得させられている自分がいるというのはなんだか面白く感じますね。
少し内容が反れてしまいましたが…
結果、どちらでも気の向くままに参拝して大丈夫です!
もしも除夜の鐘が聞きたいというのであれば、鐘のある寺院に先に行くと良いですよ。
正しい参拝方法は?
お待たせいたしました。それでは気になる正しい参拝方法を見ていきましょう。
【服装】神様・仏様に無礼のないよう露出の多い服や派手な服は控え、場をわきまえた服装にしましょう。
正装でなくともきちんとした心持ちであれば、初詣もすっきりとした普段着で大丈夫です。
※あらたまった行事などは正装で行くようにしてくださいね。
【鳥居(神社)や山門(寺院)の正しいくぐり方】■鳥居(神社)鳥居は「ここから先は聖なる神様の神域ですよ」ということを示しているものです。
「参拝にまいりました」という思いで一礼してからくぐるようにしましょう。
そして参拝後、境内を出るときも振り返って「ありがとうございました」と一礼するようにしましょう。
■山門(寺院)山門もまた仏様の領域との境目にある門です。
くぐるときには胸の前で手を合わせて合唱し、そのままお辞儀をします。
そして女性は右足から、男性は左足から入るようにします。
そのとき、山門の敷居は踏まないこと。またぐようにして入るのが正しいくぐり方です。
そして参拝後、山門を出るときも振り返って合掌・一礼するようにしましょう。
【社殿(神社)・本堂(寺院)までの参道を歩く位置】■神社の参道神社では参道の中央は神様の通り道「正中(せいちゅう)」とされています。
よって、参道の中央を歩いて進むのは神様に対して無礼なことにあたります。
両端どちらかに寄って参道を歩くことで、神様に敬意を表しましょう。
また参道を横切る場合は、真ん中で立ち止まって神前に一礼すると良いとされています。
■寺院の参道寺院の参道は基本的にはどの位置を歩いても大丈夫です。
【手水の正しいやり方】手水は神様・仏様に参拝する前に心身を清めるために行います。
神社・寺院ともにやり方は同じです。
① 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水を汲んで左手にかけ左手を清めます。② 次に柄杓を左手に持ち替えて、同じように右手を清めます。
③ 再び柄杓を右手に持ち、左の手のひらに水を受けて口をすすぎます。
④ 口をすすぎ終えたら、もう一度水を左手に流します。
⑤ 最後に水の入った柄杓を立て、柄に水を流してから伏せて置きます。
【お賽銭について】神社・寺院ともにお賽銭箱の前に来たら神様・仏様に会釈。
感謝の思いを込めてお賽銭をいれましょう。
■縁起が良いとされている金額5円(ご縁がある)・11円(いい縁がある)・20円(二重に縁がある)・25円(二重にご縁がある)・41円(始終いい縁がある)・45円(始終ご縁がある)
■縁起が良くないとされる金額
10円:「トウエン→遠縁→縁が遠のく」とされている
【拝礼の正しいやり方】■神社:二礼二拍手一礼
① 深いお辞儀(礼)を二回繰り返します。[ 二礼 ]② 次に両手を胸の高さで合わせ、右手を少し手前に引き、肩幅程度に両手を開いて拍手を二回打ちます。[ 二拍手 ]
③ そのあとに両手をきちんと合わせながら心を込めて祈ります。
④ 両手をおろし、最後にもう一度深いお辞儀(礼)をします。[ 一礼 ]
■寺院:合掌一礼→お焼香→合掌→祈願→一礼①胸の前で合掌。そのまま一礼します。
②お焼香は親指と人差指、中指の3本でお香をつまんで、そのまま額の前に掲げます。(反対の手を添えるとなお良しです!)
※お焼香でなくお線香の場合はその場にあるろうそくなどで火をつけ、火を消す時は手であおいで消します。
③掴んで掲げているお香をそっと香炉に落とします。
④胸の前で合掌。そのまま心を込めて祈願します。
⑤合掌したまま最後に一礼します。
毎年にぎわう初詣。人が少ない日時の参拝は、気持ちがより一新します
「初詣は三が日に!」というのが多くの方の意識としてあるかと思いますが、あまりにいっぺんに大勢の参拝客がくると神様・仏様も疲れてしまうのではないでしょうか。私はここ数年、元旦の参拝は避けて三が日であっても人が少ない明け方をねらうなどして初詣に行っています。
新年の空気を頬に感じながら、静かでおごそかな雰囲気の中での参拝は格別なものがありますよ。体験されたことがない方には、ぜひ体験していただきたいなと思います。
神様・仏様のご守護に感謝を
神様・仏様は私たちをいつも温かく見守って下さっています。初詣に行ったときは「御挨拶・感謝・御礼」を忘れずに祈願するようにしましょう。
そして初詣以外でも神様・仏様を感じる心を持ち、時に神社や寺院に参拝に訪れてみてはいかがですか?
きっとお正月とはまた違った神社・寺院の空間を感じることができますよ。
どんな事象も幸せに繋がるためにおこる必然です!
新たなる1年が幸せで溢れることを願っています。
共に邁進していきましょう!