実はちゃっかり外国に永住権を持っているの巻き(3)

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永住権取得の際に重要なのは書類の整合性、無犯罪者であること、そして合格にトドメをさすには面接をクリアすることだ

面接をクリアするためには何が必要かというと、辻褄の合わないことは言わないことと、善良な外国人が投資をさせていただくのでよろしくお願いしますというほどの謙虚な気持ちがあれば、自ずとそれは面接官に伝わる。

そして最後に、質問の傾向を知り、やってはいけないことを知れば、間違っても申請不承認とはならないだろう。


主な質問は以下のとおり。これに答えれば合格率99.9%必中と言える。

そしてやってはいけないことを守れば100%となる。

(まるで予備校みたいな書き方で恐縮至極。)

100%受かる面接準備はこれ

【ほぼ確実に聞かれること】

1.どうしてフィリピンに永住権を申請したのですか?

(これは基本中の基本なので絶対に聞かれる。)

2.投資というと、例えばどんなことをしますか?

3.それに絡んだ質問。投資、業種、雇用人数など。

4.申請者のプロファイルについて

5.これまでの勤続状況。どんな業種に勤務(経営)したか


概ねこの様なことが聞かれる。これで自分なりの回答を用意しておくと良い。

簡単な英語で聞いてくるので、ちょっと英語をかじった人なら理解できるし、話す練習をしておくと良い。全く話せないのと、話せるのでは正直言って印象が違うし、事がスムーズに運ぶ。


【絶対にやってはならないこと】

1.フィリピンの国の批判

この国は遅れているなど

2.政権の批判

3.フィリピンの人を見下すようなこと

4.自分のやっていた仕事の愚痴


逆の立場を考えてみれば理解できるであろう。


追記)

自分が英語を話せるからといってとうとうと持論を展開した(しかもフィリピン批判)人が過去にいる。

結果は不合格だったことを添えておこう。

クォータービザにまつわるウソ(流言飛語に惑わされてはならない)

【クォータビザをめぐるウソ情報など】

2011年は、フィリピン国内での政権交代による影響から、イミグレーション内部でも組織改革に大ナタが振るわれた時期だった。

組織改革があると、既得権益を失いたくない側がそれに抵抗するために色々やらかす。とどのつまり、一般人この場合我々外国人にしわ寄せがくる仕組みである。

クォータビザについては、取り扱うエージェントが限られているからかどうかわからないが、特に2011年以降2012年、2013年はまことしやかにウソが流された。


【クォータビザは中止になったというウソ】

種々の事情で、クォータビザはたしかに2011年は取り扱いがなされていなかった。

しかし2012年すぐに再開された。この時取り扱いを認められたのは法人エージェントではごく少数のエージェントだけだったことから、それに該当しないエージェントが偽情報を流したと言われている。つまり、今日に至るまで発行業務はちゃんと行われているのである。

(年間50人という枠で永住権を発行する。中国人や韓国人には今のところ発行されない。当時は日本人や米国人、英国人、カナダ人、ロシア人などなどが多かった気がする。)


小生も取得した後に某業者との雑談の中でビザの話が出たので、実は自分も保持している旨伝えたら、「いまは禁止されているはずですから、あんたのもどうせ偽物ですよ」ときた。説明したら黙ってしまったが、失礼極まりない。

複数人から似たようなことを聞いたし、驚いたことに今年になってさえも、ある日本人から聞いたので、この偽情報は結構出回っていたようだ。


【そもそもクォータビザに更新はないと知るべし】

次に、クォータビザは1年更新だという奇妙なウソ。

永住権などを売りにしている業者がクォータービザよりも優位性があるのを示したくてたまらないらしく、サイトに表などを載せているのを見たことがある。そこにはクォータービザの更新は1年と書いてあった。

さて、誤解を晴らさねばなるまい。クォータビザに更新はない。(これ大事なこと)

毎年発生するのは「アニュアルレポート」である。


ここでもさらにウソが流れている。それはどういうことかといえば、「アニュアルレポートを提出」だと悪意を持ってかどうか知らないが伝えているものがいる。書いている人間はクォータービザのことを知らないのがこれでわかる。レポートと名前が付いているから書類を提出するものだと思ってそのように書いているのだろう。

「アニュアルレポート」はイミグレーションもしくはサテライトオフィスに出向いて、ACR-Icardを見せるだけですむ。自身の経験でいうと、この3年間は実質的に5分もかかっていなかった。しかもフィーは300phpですむ。期間は毎年1-2月末までにすませる。3月以降は1ヶ月を1日過ぎただけで延滞金200phpが発生する。

小生は固定資産税の支払いなどもあり毎年出向いている。


【たまに思いつき的な苦役を課すので困る】

ちなみに2014年は、何を思ったのかイミグレーションは「本人出頭」を義務付けた。2月末までにそれをやれってんだからイミグレーションの建物内は大混雑となった。前に並んだインド人がちっともおわらないのでよくよく見ていると、延滞金を値切っている。ちなみにこの人たちは金貸し屋なのだと。

たまにこういうことをやるようだが、外国人にはたまったもんではない。本人がちゃんと存在しているかどうかの確認のための大掃除なのだろうと好意的に解釈しよう。(しかしこの時は疲れた。)


【クォータービザ5年更新ではない】

続いてはクォータビザは5年更新だという嘘である。何度も書くがクォータビザ自体に更新はない。何故なら永住権だからそもそも更新はしない。

では5年ごとの更新とは何かというと、ACR-Icardが5年ごとの更新を義務付けられるのである。ACR-Icardは外国人の在留カードのことだ。

これはカードの再発行だから、(ア)発行されるまでフィリピンに滞在するか、(イ)そうも言っていられない人はイミグレーション長官宛に申請文を書く。うまい具合にちゃんとイミグレーションの外に事務所があってそこで作成してくれる。それを出国時と次の入国時に見せる。入国したら出来上がったカードをもらいにいく。

はっきり言って面倒だ。

ちなみに(ア)の場合、経験上28日かかった。

実は(イ)も経験しているが、仕事で国外に出る人はこちらだろう。フィリピンを出国しなければならない理由を書き、ほらこの通りとイーチケットのコピーを添付すれば、まず拒絶されることはない。手続きに不安のある人は日本語のできるアシスタントを雇って連れて行くといい。日本語の話せるしかも善良な現地人と知り合っておくと何かと助かる。ただしほんとうに真面目な人に限るが)

クォータビザを取得して良かったか?

【永住権を取って良かった?】

小生が永住権を取得した当初の目的は、万が一の時の避難場所として確保しておく場所的な意味合いが強かった。それで、現在のところそれは達成でいていると思っているので、永住権を取得してよかったかどうかといえば、良かったと言える。就労ビザをいちいち取得する必要もない。


もう一つの密かな願望は、日比の架け橋的なことをすることで、祖国日本と比国の役に立てればと思っている。

自分で手続きする派?それともエージェント派?

【自分で手続きをするかエージェントに依頼するか】

人それぞれに置かれた状況による。

小生は何かと不安だらけだったのでエージェントに依頼した。一方小生の友人はなんと自力で取得した口である。

彼の場合は英語も話せる、読める、常時フィリピンにいるということで、自分で手続きから何からやってしまった。ただ、それでも結構時間がかかったようだし、途中のトラブルもあったようだ。トラブルというのは、日本でなら十分気をつける事が、現地では(国民の性格上かどうか知らないが)それほど細かい点に気を使わないので、うっかり忘れていたとか二度手間になるようなことが発生するという事である。また、言った言わないの行き違いもある。この場合は役人に軍配が上がると相場は決まっている。「大変失礼しました」などとお役所が頭を下げるのは日本くらいのものだ。また、その都度イミグレーションまで足を運ぶのもウルトラ面倒くさい作業なのだ。結局7-8ヶ月かそれ以上かかったそうだ。


自分派のメリットは費用的な面である。5万ドル相当額は致し方ないとしても、それ以外では数十万円ですんでいるからだ。実はイミグレーションで提示されている費用で全て済めばかなり安いのだ。ただいつ終わるかはわからないですよという事である。


一方エージェント派はエージェントに頼むと、取得に要する期間にややバラツキがあるが、概ね半年程度で2、3回の渡航で100%近い(ほぼ100%と言っていいだろう)確率で獲得できる。必要ならば通訳もつけてくれる。費用はそれなりにかかる。

実を言えば、日本と違って急に事情が変わったり、良いはずのことがダメになったりすることがある。それはこちらのせいではないし、エージェントのせいでもない。ひとえに現地の事情なのだ。カチンと来ることはたくさんあるが、いちいち腹を立てても仕方がない。

エージェントに任せたら、泥舟に、いや、大船に乗った気持ちで構えていればいい。


そんなわけで、結論だが、


【自力派】

『必要日程は不明、合否も不明、しかし費用自体は安い、というのが良いと言う人には自力型がいいだろう。』


しかし、

【エージェント派】

『多少の費用がかかっても、短い期間に、ほぼ確実に取りこぼしなく取得したいと言う人にはエージェント型をお勧めする。』


別にお勧めするわけではないけれど、一つの選択肢として、あなたも、愛すべき祖国日本以外の外国に、いつでも行ける状況を取っておかれてはいかがかな?こういう態勢こそ海洋民族国家に住む者のあるべき姿かもしれないですぞ。

また、日本の外に出てみることで、外から見た日本が一体どうなのか?あなたなりのご意見があろう。

日本は決して進んでいないのではないか?(ある部分は進んでいるが)

日本はものすごく大切な何かを忘れたまま、置き去りにして走っているのではないか?

そんなことを感じるのは小生だけではあるまい。


長々と失礼。これにて

『実はちゃっかり外国に永住権を持っているの巻き』は以上で終わります。

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Sharetube