引き揚げ者の預かり紙幣を公開 東京税関「返したい」
東京税関(江東区青海2丁目)は、太平洋戦争後に引き揚げ者から預かったまま持ち主がわからなくなった紙幣や証券などを報道関係者に公開した。持ち主や家族、親族が確認できれば返還するという。「大日本帝国政府」と印字された100ドル札や100ペソ札、朝鮮銀行発行の定期預金証書など15人分の紙幣や軍票、証券が5日に公開された。終戦直後、引き揚げ者が紙幣などを国内に大量に持ち込めば急激なインフレにつながりかねなかったため、一定額以上を税関などが預かったという。
税関は1953年から返還を始めたが、今も86万5千件を保管している。宮沢一男・税関広報広聴室長は「戦後70年がたち、当時20歳だった人も90歳。ますます返還が難しくなるが、一人でも多くの人に返したい」と話す。問い合わせは東京税関監視部管理課(03・3599・6279)。
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関連サイト
文鉄・お札とコインの資料館 - Buntetsu Museum of Bank notes and Coins. -
http://www.buntetsu.net/mbc/index.html
日本をはじめとした、世界の紙幣や貨幣を展示、解説