飯舘村・避難指示解除区域の73%は年間被ばく線量1mSvを超える

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除染が完了し避難指示が解除された福島県飯舘村の年間放射線被ばく線量は73%の地域で一般人の被ばく限度の1mSvを超えることがグリーンピースの調査で判明。

出典: 第28回目放射線調査 ~福島県浪江町、飯舘村

●飯舘村(避難指示解除区域)

・民家6軒のうち4軒では、除染完了後も、政府の除染基準(毎時0.23マイクロシーベルト)の3倍の放射線レベルが計測された。いくつかのエリアでは、放射線量が2016年より増加しており、周囲の森に蓄えられた放射性物質の移動など再汚染の可能性が考えられる。

・南部の民家で、政府の除染基準(毎時0.23マイクロシーベルト)を達成するのは、今世紀半ばごろと推定される。

●浪江町(避難指示解除区域)

・市街地の小学校周辺でも除染で十分に放射線量を下げることはできていない。小学校の向かいの森では、平均値毎時2マイクロシーベルト、最大毎時5マイクロシーベルトのホットスポットがあり、児童へのリスクが懸念される。

●浪江町 (帰還困難区域)

・2011年から2012年大規模なモデル除染の対象となった津島地区の民家では、最大値毎時5.8マイクロシーベルト、平均値毎時1.3マイクロシーベルトだった。これは除染の効果が非常に限定的であったことを示している。

・これらの地域で、毎時0.23マイクロシーベルトを達成するのは、来世紀に入ってからと推定される。

出典: 2018/03/01 グリーンピース最新放射線調査報告書ーー避難...

	

報告書「原発事故の写像」Reflection in Fukushima

浪江町と飯舘村における放射線調査

政府は飯舘村の帰還困難区域以外の除染が完了したとして避難者の村への帰還を促すが1mSv以下に下がった区域は少ない。

調査結果から言えることは、それらの地域の放射線レベルは人が暮らすには、「依然として高過ぎる」ということ。