少女が"見なかったもの"は何か…?映画「ダーク・プレイス」の見どころ【ネタバレなし】
2016年に公開されたミステリー・スリラー映画「ダーク・プレイス」。アメリカの推理小説作家ギリアン・フリンの「冥暗」を原作に、アメリカ・イギリス・フランスの共同で製作されました。主要キャストはシャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、クリスティーナ・ヘンドリックスなど。28年間眠っていた惨殺事件をきっかけに、当時少女が証言した"真実"を、記憶を甦らせることでたったひとつの事実へと変えていく物語です。
※実話が基なのでは?とも言われていますが、本作も原作小説もそのような記載はありません
映画「ダーク・プレイス」のあらすじ
出典:ダーク・プレイス(吹替版) 主人公リビーは間一髪で助かったが、 「兄を見た」というリビーの発言により、兄ベンが容疑者として逮捕されてしまう。 それから28年後、兄には関わらないと決めていたリビーの前に"殺人クラブ"を名乗る人々が現れる。そして「ベンの無実を証明するべきだ」と迫るのだ。 死刑が判決されたベンの、事件の証拠は3週間後に廃棄されてしまう。 残り少ない時間で、リビーは殺人クラブの人々と「あのとき本当に兄を見たのか」を考えはじめる。
被害者はシングルマザーの母親と、その娘たち。 動画
物語のキー:少女が見なかったもの
出典:ダーク・プレイス(吹替版) この言葉通りに、いったい少女は何を見なかったのかという真実を探っていくストーリーになっています。 幼い少女の一言により、28年間ひたすら死刑の執行を待つだけの人生を送る兄ベン。 そんなベンに後ろめたい気持ちを持ちながらも、リビーは真実を打ち明けることに賛成しません。 本当に見たものは何なのか、なぜ見ていないものを「見た」と言ったのか。 そして彼女は28年間、独りでどんなトラウマと闘っていたのか…。 動画
見どころ①リビーの28年間
出典:ダーク・プレイス(吹替版) そして、もうひとつ注目すべきはリビーのトラウマではなく"生活"。 事件で生き残った女児ということで支援金をもらい、そのお金だけで生活を続けていたのです。つまり仕事に就いてないということ。 しかし、支援金はいつまでももらえるわけではありません。 そろそろ底を尽きるかと思われたころ、タイミングよく殺人クラブとの出会いを果たすのです。 はじめは警戒しつつも、「お金がもらえるなら」と話に乗るリビー。 …こうして聞くと、主人公もなかなか怠惰な性格をしております。 もっとも、この性格のおかげで真実にありつくことができるのですが…。
この期間に彼女が背負っていた苦悩は計り知れません。 動画
見どころ②殺人クラブとライル
出典:ダーク・プレイス(吹替版) こちらも"金に物を言わせている"感が強烈ですが、お金持ちなのだから無理もありません。 幼き日の兄を知るリビーは 「ベンは無実である」という確固たる自信を持った青年に救われるのです。
彼の手助けなしには幸せな人生を取り戻すことはできなかったでしょう。 動画
見どころ③ベンの正義感
出典:ダーク・プレイス(吹替版) 28年前と変わらず、いつも妹のリビーのことを心に留め続ける兄。 事件が起こるまでの少年ベンの行動を振り返ると、その優しさが明らかになってくるでしょう。
憎しみの対象であるはずのリビーに、少しも恨んでないという口調で語り掛けるシーンは印象的です。 動画
おすすめ度【★★★☆☆】
★…コンセプトに興味がそそられる★…ストーリーはゆっくりと進む
★…顔は分かるが人名がややこしい(星0.5)
☆…納得できない部分もいくつかアリ
☆…期待するとラストがつまらない
出典:ダーク・プレイス(吹替版)
ただ、それがすでにネタバレになっているというか本当に探すだけです。 動画
とくに驚くようなどんでん返しもないし、むしろ真相が明かされるに連れてよく分からない点が増えていきます。マイナスポイントが多く残念ですが、ミステリー・スリラーのジャンルにしてはストーリーは比較的ゆっくりと進んでいきます。
人名に混乱することがなければ、時間の描写自体は複雑でも置いて行かれることはないでしょう。
じっくりと歩んだ事件解決までの道、生き残った兄妹の間には何が生まれるのか…どんでん返しは期待せず、気楽な気持ちで観てみるといいかもしれません。