地震を予知しているという動物の特殊能力は本当なのか?
昔からの言い伝えでナマズが怒ると地震が起こるネズミが奇妙な行動をするのは地震が起る兆候だという話は、
聞いたことがある人も多いと思います。
これは動物が持つ神秘的な予知能力なのでしょうか?
それとも、動物には自然災害が起こることが、何らかの形で見えていたり
感じたりしているのでしょうか。
改めまして、こんにちは!
今回はそんな、まことしやかに伝えられている、
地震前に見せる動物たちの異常行動に迫ってみたいと思います。
地震の8日前にネズミの姿が消えた
イギリス、ブラジルの国際的な地震研究チームの発表によると2011年の8月24日にペルーのコンタマナでマグニチュード7.0の大きな地震が起っており、
その地震の前にペルーにあるチェミレン国立公園の動物(鳥類を含む)たちが
普段とは違う行動をとっていたことが、判明したのです。
動物たちの動きに最大の動きが見られたのが、地震の日から23日前で、
動物たちが慌ただしく移動する姿が確認されています。
その次が地震の8日前なのですが、なんとこの日を境に地震後も
しばらくは山ネズミなどは付近から完全に姿を消してしまったというのです。
そして驚くのは、地震の直前の1週間のうち5日間は
どの調査カメラにもまったく動物の姿が収められていませんでした。
これはいったい何を意味しているのでしょうか。
その動物たちは、何らかの危険を予測し、身の安全を確保していたのでしょうか。
大移動の日に何があった??
動物たちの行動に関連があると考えられたのが、「セロトニン症候群」と呼ばれるもので、上空のイオン層の乱れを原因とし、
人間含め、動物たちに様々な影響をおよぼすといわれるものです。
その影響というのは、落ち着きを失う、興奮する、じっとしていられない、
などの混乱症状が現れるということです。
そしてこの症状が、動物たちの“大移動”の説明になると研究チームは解釈しています。
気になるイオン層に特に大きな乱れが生じていたのが地震の8日前で、これは先にお伝えした動物たちの2番目の“大移動日”と重なっています。
これから推測し、動物たちの姿が消えたのは、動物たちがイオンによるストレスが
少ない地域へ移動したためであると考えられます。
つまり、地震前の動物たちの異常行動はスピリチュアル的な“予知能力”ではなく
実際に心身に影響があったためということが、今回の研究から導き出されたのです。
短期地震予測に大きな希望
実は、セロトニン症候群は人間にも起りうるのですが、残念ながら人間は感受性がかなり鈍っているようなのです。
というより、仮に体調の異変に気づいたとしても、
まさかそれが地震の前兆であると考える人は、まずいないでしょう。
そもそも、現代の人間は普通に仕事をし、住居を構えるなどの生活をしているため、
動物たちのように、異変に気付いたからといって、
突然の“大移動”は現実的ではありません。
また、気になることに、その研究を進めている中でネズミなどのげっ歯類は、このような異変に対し、特に敏感だというのもわかったのです。
これは、昔からまことしやかに伝えられてきた、
ネズミの奇妙な行動で地震を予測するという
言い伝えは正しいということが証明されたわけです。
しかし、地震予測というのは、うんちく垂らしながら話している偉そうな学者より、
ネズミのほうが遥かに当たるというのは、人間が作り上げてきた文明より、
太古からの生体本能が優れているという証明にもなると考えられます。
原因は電磁波という見方も存在する
地震前兆現象の“電磁波仮説”によると、地震の前には地殻変動により岩石破壊が起こり、その結果として電磁波が発生します。
その電磁波を、何らかにより体感することにより、動物によっては
異常行動などに結びつくのだという研究結果があります。
たしかに人間でも、ある種の頭痛・耳鳴り・めまいなどの症状から
地震前兆を主張する人々は多いといいます。
動物たちの異常行動については、先述の「セロトニン症候群」説もそうですが、なんらかのストレスや痛みから逃れるための本能的行動といえるのではないでしょうか。
そして、日本に多い海溝型地震の観点でいえば、
深海魚が地震の前になぜか現れるというのを聞いたことはないでしょうか。
姿を見せると言われているのは、ダイオウイカやリュウグウノツカイが有名ですが、
こちらの事例からも深海魚と地震の相関関係としては、可能性が高いとされています。
これは、地震の前に地中で岩石破壊によりパルス電磁波が発生し、水中では電流が流れ、
水中の生物たちがそれに反応するのではないかといわれています。
深海魚が地震に敏感なのは、深海の海底に近いところほど海中に流れる電流が強いため、
それを避けて上の方に上がってくるのではないかとみられています。
そして、そのように考えられる事例が、いままで30件以上もあるのだという。
地震予知というとナマズが一番に思い浮かぶ人も多いと思います。しかし、ナマズに限らず様々な生物に地震発生を事前に感知する能力があるようで、
古来より、地震や洪水などの天災を予知する動物の伝説は本当だった
ということが研究により証明されつつあります。
まだまだ生態が解明されてない生物も多く世界に存在していますが、
今後、このような動物の力を借りて、天災を予知し、出来るだけ回避するなど、
様々な動物とこれまで以上に共存していくことで、
多くの命が救われる事になって欲しいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。今回はいかがでしたでしょうか。
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