【死刑判決】鉾田町高齢者連続強盗殺人事件の「藤崎宗司」とは

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鉾田町高齢者連続強盗殺人事件


平成17年1月18日午前1時過ぎ、茨城県鉾田町(現鉾田市)の食品工場従業員の藤崎宗司(当時40歳)は、強盗目的で同町の無職の女性(当時75歳)宅に侵入し、両手で絞殺した後、仏壇やタンスなどから現金約7万円を奪って逃走した。更に、10日後の28日午前2時過ぎ、同町の無職女性(当時79歳)宅に侵入し、タオルで首を絞めて殺害。その後、金員を奪って逃走した。逮捕後の取調べで藤崎は、「お気に入りの女性がいるスナックに連日通うようになったが、ツケが多くなり出入り禁止となったため、何としても金を工面したかった」と供述した。

平成22年10月14日最高裁は藤崎の上告を破棄して死刑が確定した。

出典:

	
昭和19(あ)97 住居侵入,強盗強姦未遂,強盗殺人,常習累犯窃盗被告事件   

平成22年10月14日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

出典:

	

藤崎宗司


事件当時年齢 43歳

犯行日時 2005年1月18日、1月28日

罪 状 強盗殺人、強盗強姦未遂、住居侵入、常習累犯窃盗

事件名 鉾田町独居高齢者連続強盗殺人事件お気に入り詳細を見る

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被害者


山口やいさん(当時75)

久保ヨシさん(同79)

出典:2女性殺害、死刑確定へ 茨城・鉾田の事件  :日本経済新聞

	

裁判焦点


藤崎被告は、起訴事実を全面的に認めている。逮捕時、「独り暮らしの高齢者を狙った。第3、第4の犯行もやるつもりだった」と述べている。

 検察側は「隠ぺい工作をするなど犯行は極めて冷酷非情」とした。

 弁護側は「(藤崎被告は)適切な教育や規範意識が欠如しており、衝動的、短絡的な犯行に過ぎない」と主張し減刑を求めた。

 判決理由で林裁判長は「顔見知りの被害者に通報されることを恐れ、あらかじめ殺害した上で金員を奪うことを企図した計画的で強固な殺意に基づく犯行」と指摘。「好意を抱いた女性が勤めるスナックで飲食したいというだけの欲望を満たすために犯行を計画し、経緯、動機に酌量の余地は全くない」と述べた。また窃盗事件を繰り返していた藤崎被告が成人後の大半を刑務所で過ごしたことに触れ、「十分な矯正教育を受けたにもかかわらず、規範意識は著しく鈍く、犯罪性向はより深化している」と述べた。

 弁護側は情状面で「生育歴や知能程度を考慮すべき」と主張したが、地裁は藤崎被告が犯行後に着衣を洗うなど証拠隠滅を図っている点などから「合理的に行動していることが明らか」と判断した。


 控訴審で弁護側は、弁護側は「被告は知能が著しく低く、犯行当時は心神耗弱だった」として死刑回避を求めていた。

 河辺裁判長は被告について「幼少時から十分なしつけや教育を受けたとはいいがたい」とし、量刑の際に成育歴も考える必要があるとした。しかし、「金品獲得のため破綻を来すことのない行動に及んだ」「冷静に証拠隠滅をした」と認め、一審・水戸地裁の「知能程度の低さや成育歴を過度には評価できない」とした判断はうなずけるとした。そして「まことに身勝手で、酌量の余地はいささかもない」「わずか10日のうちに2人を殺害した凶悪事件で、死刑が重すぎて不当とは言えない」と一審判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。


 2010年9月9日の最高裁弁論で、弁護側は「被告は完全責任能力がなく、精神鑑定せずに死刑とすれば正義に反する」と主張。死刑判決の破棄を求めた。検察側は「責任能力があったのは明らか」と反論した。

 判決で桜井裁判長は「動機はスナックでの飲食遊興の金ほしさで、酌量すべき事情はない。犯行は強い殺意に基づく残忍なもので、冷酷。短期間に同じ町内で発生したことで、近隣住民に与えた不安や恐怖も大きい」と指摘。「知能の程度などの事情を考慮しても、刑事責任は極めて重大」と述べた。

出典:hujisakis"

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最高裁による職権判断

付言すると,本件は,被告人が,茨城県鹿島郡 a町(平成17年当時)内において,(鉾田町・原鉾田市です。)
(1) 深夜,一人暮らしの老女(当時75歳)宅に侵入し,同女の頸部を両手で締め付けて殺害した上,現金7万円余りを強取し,その際,同女を強いて姦淫しようとしたがその目的を遂げず

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(2) その10日後に,同様の犯行を企て,深夜,一人暮らしの老女(当時79歳)宅に侵入し,同女の頸部をタオルで締め付けて殺害したが,現金を見付けることができず,金員強取の目的及び同女強姦の目的を遂げなかったという,連続的な住居侵入,強盗殺人,強盗強姦未遂の事案

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(3) 常習として軽貨物自動車を窃取しようとしたがその目的を遂げなかったという常習累犯窃盗の事案

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である。

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