【第10弾】一度読んだら忘れられない「意味が分かると怖い話」をまとめました(解説付き)
1.貧乏ゆすりをする女つい最近の話。
バイトの帰りが遅くなって、終電無くしちゃったから仕方なく近所の24時間やってるファミレスに入ったんだ。
そしたらさ、近くの席に座ってる女がすごい貧乏ゆすりしてるのが目に入って、
最初は気にしないで、本読んでたんだけど、1度気づいちゃうとなんか意識しちゃってさ、
その女のこともう1回見てみたら、
結構かわいいけど暗い感じの女で、彼氏(?)と向かい合わせで二人で座ってたんだ。
それが彼氏は笑顔で語りかけてんのに、彼女の反応がすごい薄いの。
声は聞こえないんだけど、彼氏が喋ったことに対して
多分「うん」とか「はい」くらいの反応しかしてない。
そのうち彼氏はつまんなそうにタバコ吸いだして、
女は灰皿じっと見て貧乏ゆすりしてんの。
(そんなに嫌なら帰ればいいのにな。てか別れればいいのに。)
とか思いながら見てたら、貧乏ゆすりにリズムがあることに気づいた。
タタタ。タンタンタン。タタタ。タタタ。タンタンタン。タタタ。
(うわ~リズムまで刻んじゃってるよ。
完全に心ここにあらずだよ。
そんなにつまんねえのかその彼氏は。)
その女ずっと貧乏ゆすりしてるのに、彼氏全く気づいてないんだよね。
(そろそろ彼女イライラしてんの気付けよ!そんな鈍感だから嫌われんだよ!)
とか思ったりしてね。
そしたら彼氏がタバコ吸い終わって立ち上がって、女の手引っ張って帰っていった。
(別れ話でもしてんのかなーって思ってたんだけどさ、一緒に帰るんだな。
不思議だなぁ。よく分かんないカップルだ。)
俺がずっと見てたの気づいてたのか、
レジで会計してる時一瞬女ににらまれた。目が合ってしまったから俺は軽く会釈しておいた。
(まぁ、こんな風に見知らぬカップル凝視してる俺なんかより
どんなに嫌われてても彼女いる奴の方が、結果勝ち組だよなぁ。)
とか思いつつ、俺は朝までファミレスにいた。
解説
「タタタ タンタンタン タタタ」
はモールス信号でSOS。
2.カメラに写った姿
つい何ヶ月か前、親父が急な心臓発作で死んだんだ。
そんな親父が、死ぬ直前に
「やるよ」
と言って、俺に渡したのは、古いカメラだった。
「これにはな、人の死に顔が写るんだよ。」
と親父。俺は信じてなかった。
それから数ヶ月経ち、そのカメラの話を、怖い話が好きな彼女に話した。
「そのカメラのはなし、本当なの?」と彼女。
「撮ってみるか?」
「やってみようよ!」
冗談で言ったつもりが、彼女は乗り気だった。
すぐに彼女は二人のツーショットを写した。
カシャ。
「なんだよ、これ。」
俺の顔はいつもと変わらなかったが、彼女の顔が血塗れだった。
「なんかイタズラしたんでしょ!?」
と彼女は声を荒げる。
もちろん何もしていない。
それに、写真を撮ろうと言ったのはそっちじゃないか。
取り乱したまま、彼女は帰ってしまった。
でも、俺が逆の立場だったら、そう思うと責める気にはなれない。
その数日後、彼女が交通事故で死んだ。
聞いた話だが、顔は血塗れだったそうだ。
カメラで写った通りだったのだ。
写真を見せて以来、ずっと怯えていたらしい。
あの写真を撮らなければもっと楽しく数日生きられたんじゃないか、と考えては後悔している。
俺は、辛かったけど彼女の分も強く生きようと誓った。
解説
「俺」の顔は、いつもと変わらなかったということは、今の顔のまま死ぬ。
つまり、近いうちに死が待っているということ。
3.テレビ
お風呂を上がった私は、いつも通り部屋へドライヤーを持っていきソファーに座ってテレビを付けた。
すると怖い番組でもやっていたのか、血だらけの女の人が映った。
その瞬間、部屋は真っ暗になり停電になった。
「あれー電気使いすぎたかな?」
私はテレビの光をたよりにブレーカーを直しに行った。
解説
停電で真っ暗になったのに、なぜかテレビはついている。
血だらけの女の人はテレビの番組ではなく…
4.インフルエンザ
「よう!久しぶり!」
「久しぶり…ゴホッ…ゴホッ…」
「どうした?風邪か?」
「あぁ悪性のインフルらしいんだ。今、家で寝てるとこだよ。」
「インフルか。物騒だな。気をつけろよ?」
「本当最近物騒だよ。近所では通り魔事件が多発してるらしいし。」
「そうなのか?」
「何でも突然部屋に入ってきて後ろからロープで首をギュッ、といくらしいよ…。」
「何それ。気付くだろ普通。まあ俺なら即返り討ちにしてやっけどな。」
「返り討ち?言うねー!通り魔相手にそんなことできるか?」
「余裕っしょ!」
「本当かよ!でさ………ゴッ!ゴホッゴホッゴぁおぉッおお……!!」
「おいおい大丈夫かよ?」
「…コホッ」
「平気か?」
「………わりい。大丈夫大丈夫。なんか風邪ひどくなってきた。」
「大丈夫かよ…なんか声やばいぞ?」
「ああ…ところで今度お前んち行きたいんだけどさ。道教えてくんない?」
「おいおい。何回も来たことあるだろ?」
「忘れちまった。住所教えてくれたら行くよ。」
「しょうがねえなー。XXXX町XXXX番地な。もう忘れんなよ。てか風邪治ってから来いよ?うつるから。」
「わかった。治ったらすぐ行く。」
「じゃお大事にな。」
「ああ」
解説
友人は、電話中に例の通り魔に殺されている。
声が途中で変わったのはそのため。住所を聞かれた「俺」は次のターゲット。
5.父さんが帰る日
今日は父さんが帰ってくる日だ。
父さんは船乗りで家にあまりいないから、帰ってくるときはすごく嬉しいんだ。
優しい父さんの笑顔を久しぶりに見ると、僕も弟もつられてにこにこ笑ってしまう。
母さんもとても楽しそうで、父さんのいる間はテーブルにごちそうがいっぱい並ぶ。
お休みが終わるころ、父さんは僕と弟をかわるがわる抱っこすると、
「大きくなるんだぞ!」と言って、また船の旅に出て行った。
僕も弟も、父さんに会えるのがとても楽しみで楽しみで…。
そんなある日、哀しい知らせが入った。
父さんの乗っていた船が沈んで、父さんは二度と家に帰れなくなったという。
僕と弟は泣いた。
父さんがいない間だけだから、我慢できたのに。
今日から僕らは夏休みだ。
僕と弟は、もう秋を迎えることはできないだろう。
解説
「僕」と「弟」は、母親に虐待されていた。
父親が帰ってきている間だけ、それが無かった。
6.光
夜寝ていたら、大きな雷の音で目が覚めた。
なかなか寝付けずにいると、
雷の音と共に直径1メートル位の丸いオレンジ色の光に照らされて、光はすぐに消えた。
なんだあれ?雷の光?
そう思って、僕は眠りについた。
朝起きて窓を空けようと障子戸、
窓を開けて雨戸を開きかけた時、背筋が凍った。
あれ…?
解説
障子戸も雨戸も閉まっていたのに、光に照らされた。
家の外ではなく、中から何者かに照らされたということ。