【第32弾】「意味が分かると怖い話」本当の意味にゾッとする話まとめ。(解説付き)
1.声
最近少し怖いことがあって、家のリビングにいると、突然女性の低い声で鼻歌が聴こえてくるんです。
「ん~…ん~ん~ん~…」
最初は本当にかすかにしか聞こえなくて、でも放っておくとどんどん声は近づいてきます。
「ん~…ん~ん~…」
それでも放っておくと、もうどんどんどんどん声は大きく、近くなるんです。
「ん~…ん~ん~ん~…」
なので私は、その声に気づいたらいつも般若心経の最後の部分を
繰り返し唱えるようにしています。
そうすると、その声は遠ざかっていくんです。
リビングにいると、その声がいつ聞こえてくるか不安で、落ち着きません。
声が小さいうちに気付いて般若心経を唱えないと、すぐに近くまで声がやってくるからです。
そんな風に意識していたのですが、
こないだ大好きなバンドのCDが発売されて、大興奮のまま家に帰ってきてリビングで
CDをヘッドホンで大音量で聴いていたんです。
もう本当に最高で、たまらなく興奮していました。
全曲聞き終えて、ヘッドホンを外すと耳元で
「んーーーーーーーーーーーーーーーー」
って。
解説
ヘッドホンで大音量の音楽を聴いていたので、
声が耳元まで近づいてきていることに気付かなかった。
2.さんぽ
1人で散歩をするのが趣味だった。特に朝方や夜中、人がいない時間帯に。俺の住む町は、割と田舎で本当に人ひとり会わないなんてこともある。
その日の夜中も、1人無心になって歩いていると、大きな公園の中から女の声がした。
うめき声…?と思って目を凝らしたが、暗くてよく見えなかった。
少し耳を澄まして聞くと
「声だすなっ…いってん…ろ…」
「んっ…ぁぅぇぇ…」
「くっ…」
ちっ…なんだよ。カップルかよ。外でやるなよ外で。
他人の行為なんて見たくもなかった俺は、舌打ちして通り過ぎた。
その日以来、夜の散歩はしていない。
解説
「声出すなって言ってんだろ」
「ん…助けて!」
「くっ…」
女が、男に首を絞められていた。
3.夜逃げ
小4の夏休みに、親の事業が失敗して夜逃げすることになった。親からは、「仲の良い友達にも、誰にもしゃべるなよ」って言われた。
つらかったけど誰にも言わなかった。
「今夜出るからね。」って、親に言われた日、友達数人と当時流行ってたミニ四駆を持ち寄って遊んでた。
帰宅時間が近づいた時、「かくれんぼやろうぜ」って言ってみた。
「俺がまず鬼やるね。」
俺はみんなの顔を思い出し、泣きながら100数えた。
大きな声で「もーいいかい?」と言うと、 みんなもそれぞれ大きな声で「もーいいよ」と答えた。
俺は涙が止まらなかった。
みんなの名前を一人ずつ大きな声で叫んで最後に心の中で 「さよなら。みんなありがとう。」とつぶやいた。
その後、俺は逃げるように自転車に飛び乗って自宅に帰った。
たぶん皆びっくりしたと思う。
俺の家にきても、俺だけじゃなく家族もいなくなっていたんだから。
あれから20年以上たってるが、あの時の友達みんなの顔や名前は今でも忘れない。
皆が大事にしてたミニ四駆は、今でも俺の宝物だ。
解説
みんなの大事にしていたミニ四駆を、どさくさに紛れて盗んでいる。
4.姉
中学生の時、Aという男の子が転校してきて、席が俺の隣になったので、自然とすぐ仲良くなった。
お互いの家族構成なんかを話してると、Aには、ずいぶん前に死に別れた姉がいたことを教えてくれた。
詳しい話はしなかったけど、まだ知り合って間もないのにこんな大事な話をしてくれたAに
俺はどんどん心を開いていった。
そんなある日の放課後、一緒に帰るついでにAの家に遊びに行くことになった。
Aの両親は共働きで、その日も夜遅くまで一人きりだからと
遅くまでゲームをして遊んでいくことになった。
途中でゲームにも飽きてきて、俺は何気なく
「そういえばAの死んだお姉さんてさぁ・・・」
って言葉を、何気なく口に出した。
すると、Aの顔色が突然変わって
「その話はやめろよ!」と強い口調で言ってきた。
俺も言い方が悪かったのかもしれないと反省して、謝ったけどAの機嫌は直らない。
なんだか気まずくなって、その日はもう帰ることにした。
そんなこんなで、少しAとの気まずさが残る中連休があった。
連休明け、Aは学校に来なかった。
先生の話によると、
ずっと寝たきりだったAのお姉さんが自宅のベッドで亡くなったそうだ。
解説
Aは、寝たきりのお姉さんがいられることを知られないために、姉が死んだことにしていた。
しかし、それを隣の部屋で、寝たきりの姉が聞いてしまった。
ショックを受けた姉は、自殺したのであろう。
5.ホテル
友人と、ある地域に弾丸旅行に来ていた。美味しい料理とお酒に…って楽しくなって、俺たちは夜中まで飲み歩いていた。
宿も何もとってなかったから、
とりあえずどっかホテルでも入るかってなって探してたんだけど
その日はどこも満室で、ちょっと古いホテルでようやく入室できた。
人気がないホテルなのか、部屋は一つしか埋まっていなかった。
俺たちは、部屋に入るとコンビニで買ってきた酒を開け、また飲み直した。
気分がよくなって、声が大きすぎたのか、
隣の部屋から「うるせーぞこらぁ!」と壁を叩かれた。
明らかに堅気とは違うとわかる口調だった。
俺たちは一気に酔いが冷めて、寝ることにした。
眠りについて、しばらくすると隣の部屋から尋常ではない声が聞こえてきた。
「誰か助けてー!殺されるー!!」
「ざけんなこのアマぁ!」
「ギャー!・・・ッ・・・」
俺と友人は、目を見合わせた。
しばらくしてドアの方から
ガチャ・・・バタン・・・コツコツコツ・・・ガチャガチャ・・・
コンコン・・・
「フロントのもんですがぁ」
「…あ、誰かが連絡してくれたんだ」と、
俺たちはホッとして目を合わせて、ドアの方へと向かった。
解説
部屋は自分たち以外に1室しか埋まっていなかった。
部屋へ来たのは、フロントの人ではない。隣の男だった。
6.合コン
友人に誘われて、合コンに行った時の話。あんまり期待してもなかったんだけど、
とても話が合う男性に知り合ったんです。
好きな音楽も、好きな映画も、食べ物も何もかも同じで、運命なんじゃないかって思いました。
合コンが終わって、帰り道彼が家まで送ってくれることになって
私の家の方向まで歩いていたんです。
「少し酔っぱらってる?一人で夜道歩かせるの心配だよ。」って、優しい言葉をかけてくれて
彼とはなぜか前から知り合いかのように、帰り道も自然に話が弾みました。
「あ、そろそろだよね?」と彼。
…あれ?家の場所さっき言ったんだっけ?まぁいっか。
「あ、はい。ここで。送って頂きありがとうございます。」
「ううん、また遊ぼうね。良かったら連絡先交換しない?」
「あ、じゃぁ番号言うので電話ください。090-XXXX-XXXX」
プルルルルルル…
着信画面を見てゾッとした
「着信 犯人」
解説
彼女はストーカーから嫌がらせを受けていて、その番号を「犯人」と登録していた。
ストーカーだから、家も彼女の趣味もすべてを知っていた。