サッカーボールが、紛争によって分断された人たちの心をつなげる感動的な動画

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世界には、「イスラエルの壁」 のように、そこに住む人々を分断・隔離させるために築かれた「壁」が残っている場所があります。

しかし、フットボールにはその壁を越える力がある。

今日は、そんな動画を紹介します。

動画では以下3つの壁が取り上げられているので、はじめに簡単に説明しておきます。

1. 北アイルランドのベルファスト

ベルファストは人口約28万人を擁する都市で、北アイルランド島の北東に位置し、造船業で有名です。

北アイルランドでは、何世紀にもわたって “プロテスタント 対 カトリック” の紛争が続き、つい数年前まで爆弾テロや発砲事件が相次いでいました。


2005年に、カトリック系の最大武力組織である 「暫定派 IRA(アイルランド共和軍)」 が武器の放棄を宣言したのですが、現在でも治安維持のために築かれた 「PEACE WALLS」 と呼ばれる壁が、プロテスタント地帯とカトリック地帯の間に残っています。

2. コソボ - セルビア国境のメルダレ

メルダレ(Merdare)は、セルビアにある人口数百人の小さな村で、コソボ共和国との国境に位置します。

かつてセルビア共和国の自治州のひとつだったコソボ自治州は、1989年にその自治権を剥奪されて以降、人口の90%を占めるアルバニア人たちがセルビア(=人口の多くをセルビア人が占める)からの独立を強く求めるようになりました。


アルバニア人は当初、非暴力での国家樹立を目指していましたが、隣国(ボスニア)で暴力による国家建設が国際的に認められると、武力によって独立を目指すコソボ解放軍(KLA)の活動が活発になり始め、1996年ごろからは紛争が激化しました。


2008年にコソボは独立を宣言しましたが、セルビアをはじめ、ロシアや中国などは未だに認めていない状況です。

3. キプロスのニコシア

キプロスは地中海の東に浮かぶ島国で、ニコシアはその首都です。

キプロスは、1960年に英国から独立しましたが、74年に起こったクーデターによって、ほぼトルコ系住民で構成される北キプロスとギリシャ系住民が多数を占める南キプロスという対立構造が確立しました。北と南を隔てているのは、国際連合によってひかれた「GREEN LINE」と呼ばれる緩衝地帯で、その長さは東西およそ300キロにも及びます。


キプロスの首都・ニコシアにはコンクリートや有刺鉄線等でつくられたこの緩衝地帯がはしっていて、市街地を二分しています。

では、動画をご覧ください。

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Sharetube