【怖い話】トンネルにまつわる23の恐怖体験【短編】

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トンネルを抜けると・・・



もうだいぶ前の話

買い物の帰りに姉を見かけちょっと脅かそうと思って後をつけて行った

姉はどんどん進んで行ってふと気付くとまったく知らない道だった


引き返すことも出来ずただ後を追うとトンネルに入った

またこのトンネルがえらく長くて出口は見えるのにいつまで歩いても出られない

それどころか姉にもたどり着けなかった

その内姉も見えなくなりひたすら歩くだけ


トンネルに入って2時間はいたと思っていたのに外は明るいまま

もう戻れないと思い途方に暮れて泣いていると後ろから誰か走って来た

そこでなぜか助かると思わずに走って逃げてしまった

すると急に前のトンネルの穴が明るくなり思い切り走るとついに外に出ることが出来た


周りの景色を見るとまったく知らないところでひまわり畑の一本道だけ

一本道を抜けると田園が広がる田舎だった

農家の人の家に上がらせてもらい家へ電話すると現在は使われていなかった

事情を話して警察へ行くとまったく違うところへ住んでいた

日付や年や県も変わっていないが何もかも分からなかった


ずっと住んでいたことになっているが見たことのない風景だったし

地域の人やクラスメイトの顔も店も学校も分からない

それどころか文字やいろいろな物にも違和感を覚えた


しかも両親はいるが姉はいなかった

結局何だったのかはさっぱりだけどこれが私が体験した一番怖い話

出典:トンネルを抜けると・・・

	

旧伊勢神トンネルの神隠し

初めて書き込みます。

自分はその場には居なかったけど実際に起きた事です。


高校3年の頃に地元の2つ上の走り屋の先輩達を見掛けたから、挨拶に行った時に聞いた話し。

1週間前に先輩方3人、1人1台づつの3台で愛知県の矢作ダムに走りに行ったらしいのですが、

警察が来て走れなくなったから帰りに寄り道をして心霊スポットの旧伊勢神トンネルへ行く事にしたらしい。


自分も何回も行った事あるけど、トンネル内は真っ暗で怖いけど土曜の夜だと人が結構いて怖さ半減。

霊感ある奴なんて居ないから何も見た事はない。


先輩方は1台づつライトを消してトンネルを通り、トンネルを抜けたらハザードで合図しようって事になった。

じゃんけんで順番を決めて1台目、ハザード点灯。2台目出発。

でもいつまでたってもハザードが付かないから3台目の先輩はハザード点けるの忘れやがってと思いながら出発。


3台目の先輩がトンネルを抜けると車は1台しかない。

あれ?あいつは?って聞くと、まだ来てないよって..

そんな訳ないじゃんって事で辺りを探してみたけど見つからない。

もう帰ったのかなぁって言いながら諦めて帰ったらしい。


翌日その人の家に電話してみたけどまだ帰ってないと。結局捜索願いが出される事件になった。


で俺がたまたま先輩達に会ってから1週間後にその人の車が現場近くの森で見つかったらしい。


何十年も放置されたみたいにサビサビの状態で。

中に人は居なくてあれから14年、行方不明のままなんだよね。


その話しを聞いてから一切心霊スポットには行ってない。これからも行く事はないでしょう


皆さんも気をつけて下さい文才なくてすいませんでした。

出典:旧伊勢神トンネルの神隠し

	

トンネルの女の子

実体験です。

先日体験した話。

隣町との境となるトンネル・Yトンネルがあって、そこに霊が出没すると地元では囁かれている。

トンネルを通っている道路はたった一本で町と町とを結んでいるから、交通量が多い。

トンネルの幅員は広いものの、事故が起きても仕方無い程車が多い。


トンネルの長さは500m強で、少し傾斜があって真っ直ぐ通っている。

昼間に自転車でトンネルを通った時、前から鞠が転がってきた。

驚いて向こうを見ると、和服の女の子がしゃがんでいた。

察するに、この女の子が鞠を転がしたのだろう。


近付いてみると、11、2歳の子に見えた。

女の子に注意しようとした瞬間、急に体が動かなくなった。

金縛りのようだけど、その体制のまま硬直して動かなったと言った方が近い。

女の子は動かなくなった俺に微笑みながら近付き、乗っていた自転車から下ろした。


そして信じられない力で、抱っこの容量で跨いでいた自転車から俺を離すと、そのまま引き摺った。

歩道と車道は柵で遮られているけど、そこから車道の方に俺を落とそうとしたんだ。

案の定車が向かってきて、「やばい、轢かれる!」と思って目を瞑った。

だけど、幸い寸での所で止まっていた。


気付くと柵に手足を掛けて車道を覗き込むような体制になっていて、体も動くようになった。

運転手に「何をやっているんだ!」と怒鳴られたが、今までの出来事を信じてもらえる訳もないので、唯謝った。


自転車に乗って逃げようと振り向いた時、さっきの女の子が立っていて、

「今度は人の頭を転がしたかったのに…」と言った。

女の子はくるりと後ろを向くと、笑い声を上げながらトンネルの壁に溶けるように消えていった。


二度とYトンネルを通りたくないんだけど、隣町に行くにはこの一本道しかない。

切実な悩みです。誰か助けて(´;ω;`)ブワッ

出典:トンネルの女の子

	

ぽろりほろりころり

私の地元の都市伝説です。

上京して地元を離れたら知ってる人がいなかったのでちょっと書いてみます。


近所に地元の人でも滅多に近づかない曰くつきの場所があります。

「石山トンネル」というトンネルなのですが昔から変な噂が後を絶たないのです。

その中の一つに「ぽろりほろりころり」というものがあります…。

心霊持ちらしい学校の先輩などはこの名を聞くのも嫌みたいなんです。


もともとこの噂がでたのはだいぶ昔のことです。

このトンネル付近ではピアノコンクールの帰りに土砂崩れに巻き込まれた亡くなった家族がいたらしいのです。

この事故は噂が出始めた時期とも符号しており、以後トンネル内を車で通過しようとすると後ろから、

ポロン…ポロン…とピアノの音と3人分の足音が響いてくるそうです。

「この音を聞いた!」という人は実は私の身近にも結構存在します。

そしてこの音自体はしばらくすると止むそうなんですが、トンネルから早く抜け出さないと急に背後から


「私と一緒に…行きましょう…?」

という少女の囁きが聞こえるそうです。


この「少女」を見たという人にはまだ会ったことはありませんが

その姿は土の中から出てきたみたいに土砂まみれになっており

長いボサボサの髪と血走った目をしているようです。

またこの少女の演奏を最後まで聞いて拍手をちゃんとしないと

「ピアノ線のようなもので四肢を切断されて殺されてしまう」という噂もあります。


以上です。この都市伝説を知ってる人他にいませんか?

出典:ぽろりほろりころり

	

出口が見えないトンネル

DQNの川流れがあった神奈川県の玄倉川は 

上流に向かって、両側を峡谷に挟まれた林道が1本伸びている。

その道は川流れがあった付近から奥(上流川)は一般車通行禁止になっていて、

ほとんど人に会うことはない。

ロッジまでの間に素堀りのトンネルがいくつもあるが、中には照明がなく、

道が曲がっているトンネルは、懐中電灯が無いと真っ暗で歩くことが出来ない。


で、俺はこの道を、地形調査のため、一人で歩いていた。

奥のユーシンロッジまで10キロ。

うるさい登山客にも会わないし、天気も快晴で快調だった。


トンネルをいくつか抜け、一番長いと言われている青崩隧道(トンネル)に到着、

このトンネルは、入口から大きく左にカーブしているので、出口が見えず、

入口はパックリと深い闇が待っているだけで、洞窟のような様相を呈している。

俺はヘッドライトの電源を入れ、トンネルに入った。


トンネルの中はヘッドライトでも心細いほど真っ暗で、しかも距離も長い。

自然と早足になった。が、途中でヘッドライトが消えてしまった。

電池と豆球は出発の時に交換したし、切れるわけがない。

真っ暗になって焦ってしまい、ライトを頭から外そうとゴムを引っ張ったときに

手がすべって床に落ちてしまった。

当然探せる明るさではない。

出口と入口のカーブの中間あたりなのか、どっちの光も入ってこない。

焦って手で探り始めたがみつからず泣きそうになってきたころ、

急にちょっと離れた床に落ちていたライトがついた。

何でついたのかわからないが、とにかくほっとして近づく。

ライトはトンネルの天井に向かって光を放っていた。


拾うときに腰をかがめ、起きるときにライトに照らされた天井をふと見上げた。

そこには、素堀りの天井…があるはずが、何か人工的な彫刻を施されているように見える。

ライトを振って観察してみると…観音様…ちがう…

何メートルにもわたる超巨大な仏像みたいなものが天井に掘ってあった。

ライトに照らされた、目が開いたままの顔が不気味で、恐怖で膝がわらいはじめた。

走ってトンネルを抜け、早く人に会いたくて、ロッジまでほぼ駆け足で登った。


ロッジの釣り客にその話をしたら、

長年、あそこを通っているが、そんな話は聞いたことがない。

見間違えたんだろうと言われたが、腑に落ちていない。


ちなみに、そのトンネルは今年の夏から工事が始まった。

素堀りの無照明は危険なので改修するのかもしれない。

まだ通行可能な時間があるみたいなので、気になる人は確認してほしい。

出典:出口が見えないトンネル

	

畑トンネル

実体験でいいのかな?

飯能にある「畑トンネル」ってとこが一時期心霊スポットとして

すっごい流行ってたんだけど(今は通行禁止かなんか)

3年前、そこに友人数人で行ったんだ。

いろんなルールがあると思うけど、うちらの聞いてたのは

”トンネルの真中で車をとめてエンジンきって窓あけて目つぶって

2回クラクション”

この後目をあけると誰かの足を手がつかんでるっていう噂だった。

やろうと思ったんだけど、あまりにも他の見物客が多くて、

それじゃってことでトンネルの真中の壁際にみんなで潜んで、

誰か来たら驚かそうってことになった。

うちら以外にも来てた奴も全員ひきこんでさ。(ワラ

しばらくすると、車が一台。(入口からライト消すから潜んでるのに気づかれない)

で、やっぱり真中でクラクション鳴らしてて、今だ!!ってみんなで

わらわら寄ってったら案の定、めっさビビったみたいで1~2分談笑して

その車がライトつけた先に小さい人影があった。

みんなも車の人も気づいて、しばらく無言だった。

んで、運転手が「まさかな。。」ってライト一度消して、またつけたんだ。

そしたらその人影があきらかに10mほど前進しててさ(^^;;

そこでなにかキレたみたいにみんなで一目散に逃げ出した。

これマヂですよ。

出典:畑トンネル

	

地蔵

静岡県周智郡森町亀久保の県道399号線をドライブしていたときのこと。

途中、18時くらいに眠気がさして名前のないトンネル近くで仮眠したが、

熟睡してしまい、時刻は深夜の2時近くになってしまっていた。

当然、周りは山で街灯もなく、しかも外は雨が降っていた。

何か嫌な感じがしたので、さっさと車を出そうとしたが、寝ぼけていたのか

今どこにいるのか判らなくなってしまっていた。とにかく何かを感じたので、

車を停車した方向と逆方向に戻ろうとした、その時「ハッ!」と思った。


冒頭でも書いたが、トンネル近くに車を停車したはずなのだが、

そのトンネルはなかった。トンネルがあったと思われる方向にライトを

当ててみると、生い茂った草に覆われたレンガ造りの古いトンネルと

傍らに首の無い地蔵が倒れていた。


怪奇現象や幽霊を見たわけではないが、地蔵の傍においてあったものを

見て恐怖というよりも、きっと悲しい出来事があった場所なんだなと思った。

出典:地蔵

	

引っ張られる

ここで若き日の実体験で

北海道のある場所で泣く木(結構有名)が在る所のトンネルの話


中学の時にクワガタ取りにと友達6人で自転車に乗り15キロ位の

道のりを2人一組になって行った時の話です。


当時、クワガタをペットショップで1匹100円で買い取ってくれたので

数人の友達とクワガタ取りに行くことになり夜3時位から3台の自転車で目的地まで

向かいました・・

その途中例のトンネルが遭ったのです


トンネルは今でもJRの線路として使われており稼動しているのですが、建設作業中

亡くなる方が相次ぎしまいには、トンネル工事で邪魔になる木を切ろうとしたところ

その木が泣き出しそれに困った現場監督が切ったところ血のようなものが飛び出し

その方も亡くなったという曰く付の場所でした


臆病な私は入るのを拒んだのですがみんながそこを通るというので仕方なく嫌な気持ちを

持ちつつも奥に入りました


最初はよかったのですが中間ぐらいまで来ると後ろのほうに嫌な気配がして・・

その時僕は一番最後の自転車の後ろに乗っていました

次の瞬間後ろの襟首を誰かに捕まれ後ろに放り出されました

(滅茶苦茶怖かった・・・)

でもその場は何も言わずトンネルを抜けてから友達に事情を説明しました、しかし

誰もまともに信じてくれはしませんでした


何事もなくクワガタ取りを終え又例のトンネルに指しかかった時、僕は又先ほどの

グッと引っ張られる感じを思い出し”絶対に入らないと俺は下の国道を通る”と

言って友達と二人下の国道を通りました


ちょうど泣く木がある辺りに差し掛かった時トンネルで悲鳴にも似た声が聞こえ

急いでトンネルの出口のほうに行くと、友達3人が青ざめた様子で”やっぱり

お前の言ってたこと本当だったんだ”と話によれば入った当初僕ら国道周りの事を

散々バカにしていたらしいのですが、僕が襟首を引っ張られ落とされたあたりで

一番後ろの自転車の後ろに乗っていた友達が同じように落とされたそうです

その後、猛スピードで落ちた友達を残しトンネルを抜けて出てきたそうです


しばらくすると、落とされた友達も走ってトンネルを出て結局引っ張られる以外何も

なかったのですが今でもその時のメンバーで顔合わせするとあの時の話が必ず出ます

出典:引っ張られる

	

コジョウイケトンネル(師匠シリーズ)

師匠には見えて、僕には見えないことがしばしばあった。 


夏前ごろ、オカルト道の師匠に連れられてコジョウイケトンネルに深夜ドライブを敢行した。

コジョウイケトンネルは隣のK市にある有名スポットで、近辺で5指に入る名所だ。

K市にはなぜか異様に心霊スポットが多い。

道々師匠が見所を説明してくれた。

「コジョウイケトンネルはマジで出るぞ。手前の電話ボックスもヤバイが

 トンネル内では入りこんでくるからな」

入りこんでくるという噂は聞いたことがあった。

「特に3人乗りが危ない。一つだけ座席をあけていると、そこに乗ってくる」

僕は猛烈に嫌な予感がした。

師匠の運転席の隣にはぬいぐるみが座っていた。

僕は後部座席で一人観念した。

「乗せる気ですね」

トンネルが見えてきた。


手前の電話ボックスとやらにはなにも見えなかったが、トンネル内に入るとさすがに空気が違う。

思ったより暗くて僕はキョロキョロ周囲を見まわした。

少し進んだだけで、これは出る、と確信する。

耳鳴りがするのだ。

僕は右側に座ろうか左側に座ろうか迷って、真ん中あたりでもぞもぞしていた。

右側の対抗車線からくるか、左の壁側からくるのか。

ドキドキしていると、いきなり師匠が叫んだ。

「ぶっ殺すぞコラァッァ!!!」

僕が言われたのかと縮みあがった。

「頭下げろ、触られるな」

耳鳴りがすごい。しかし何も見えない。

慌てて頭を下げるが、見えない手がすり抜けたかと思うと心臓に悪い。

「逃げるなァ!! 逃げたらもう一回殺す!」


師匠が啖呵を切るのはなんどか見たが、これほど壮絶なのは初めてだった。

「おい、逃がすな、はやく写真とれ」

心霊写真用に僕がカメラを預かっていたのだ。

しかし・・・

「どっちっスか」

「はやく、右の窓際」

「見えませんッ」

「タクシーの帽子! 見えるだろ。 逃げるなコラァ! 殺すぞ」

「見えません!」

ちっ、と師匠は舌打ちして前を向き直った。

ブレーキ掛ける気だ・・・

俺は真っ青になって、めったやたらにシャッターを切った。


トンネルを出た時には生きた心地がしなかった。

後日現像された写真を見せてもらうとそこには窓と、そのむこうのトンネル内壁のランプが写っていた。

師匠は不機嫌そうに言った。

「俺から見て右の窓だった」

よく見ると窓にうつるカメラを構えた僕の肩の後ろに、うっすらとタクシー帽を被った初老の男の怯えた顔が写っていた。

出典:コジョウイケトンネル(師匠シリーズ)

	

少し有名な某トンネルの話

順番間違えた… 鬱だ。


6ほんのり

少し有名な某トンネルの話。

ちょっとやなことがあって漏れが禿しくしょげてた時、

バイク乗りの友達が後ろに乗っけてちょっと走り回ってくれた。

バイク好きだけど免許ないしな。

ちょうど季節的にも夜風が気持ちよくていぃ感じだったんだけど、

帰り道、あるトンネルに入る瞬間 ちと ! って感じがした。

いつもは後ろから「今何キロ?」なんて覗き込んだりしたけど

その時はなんか違ってて右のミラーが妙に気になった。

抜けてしばらくもなんか気になって、聞いたら心霊スポットなトンネルだった…

近道だから通ったけど、いつもは少し重い空気が今日は楽だったと。。

漏れがいつも持ってるお守りのおかげじゃヴォケー!と思いつつ

そんな大したこと無いスポットでよかった…と内心ホッとした。

出典:少し有名な某トンネルの話

	

心霊スポットトンネルでの恐怖体験

バイト先の先輩3、4人と、埼玉県にある有名な心霊スポットのトンネルに行った。

そこで車をとめてクラクションを3回鳴らすとエンジンがかからなくなるって話。

僕と先輩の一人はふざけてボンネットの上で寝転んでたんだけど、

運転席の先輩がクラクションを1回鳴らすとトンネル内にクラクションの音が鳴り響いてしばらくした後、

「カツーン」って石の転がるような音が1回鳴り、

2回クラクションを鳴らすと

「カツーン…、カツーン…」ってまるで返事するみたいに2回鳴った。

3回クラクションを鳴らして、さてエンジンはかかるかなって思ってたら、

ちっともエンジンがかかりやしない。

ボンネット上の僕と先輩が「嘘だろ」って思って振り返った瞬間、

エンジンがかかって急バックされたもんだから

僕と先輩は地面に放り出されて腰をしこたま打った。


心霊とかよりその瞬間が一番怖かった。

出典:心霊スポットトンネルでの恐怖体験

	

トンネルの穴

友人の車に便乗して峠へ出かけた。

真夜中いくつかのトンネルを通り過ぎる。

その一つにちょうど大人の頭の高さくらいに四角い穴が並んでいるものがあった。

友人が変な声を出す。

野良着のようなものを着た痩せた男がその穴深く頭をつっこんで、じっと立っていた。

車が近づいても身じろぎもしない。

「気味悪いな、こんな夜中に」

「帰りもいたりして・・・・・」友人と笑って通り過ぎる。


二時間ほど走りまわった帰路、男はまだそのまま立っていた。

出典:トンネルの穴

	

トンネルの入り口

有名な心霊スポットにドライブに行った時なんだけど

あるトンネルへ入る入り口の草むらに作業服着た男の人が

うずくまってたのね。

何しているんだろうと思いつつも、怖くて何も言い出せなくて・・・


帰ってきてから、運転をしていた子に聞いてみた。

「トンネルの入り口にうずくまっていた男の人何していたんだろうね?」って。


その子は「え????」みたいな顔して

「トンネルの入り口って前に男の人が焼き殺された場所じゃん」って。

割と有名な事件だったんだけど、現場がどこかは知らなくて・・・。

被害に遭った男性って確か作業員さんだったような・・・


こんなことがあってから、おもしろ半分で心霊スポットへ行くことはなくなりました。

その場所も今は封鎖されて一般車両は通行できないようになっています。

出典:トンネルの入り口

	

お化けトンネル

神奈川県の逗子にある通称お化けトンネルの話し。

ある主婦が買い物帰りに、いつも通るそのトンネルにさしかかったのだが、

今日に限って妙に怖い。


一人で通るのが怖くてしばらくトンネルの前で立ちすくんでいるとおまわりさんが。

「どうしました?」

主婦は「何だか一人で通るのがこわくて・・」

と苦笑いをしながら事情を説明した。


親切なおまわりさんは、「なんだ、それなら僕と一緒に行きましょう」

と、怖がる主婦と手をつないでトンネルを通る事にした。


主婦はお礼を言って、安心して歩き出した。

親切なおまわりさんは、「こわいでしょうから。」

と、壁側を。主婦の半歩位後ろを手をしっかり握って歩いてくれていた。


「いつも通ってるのにおかしいですよね。」

「いや、そんな事ないですよ。大丈夫ですよ。」

と、他愛の無い会話を交わしながらトンネル内をあるいていたのだが。

トンネルの中央付近に差し掛かった所で、ふとおまわりさんが立ち止まった。


話し掛けてもおまわりさんの返事がない。

「おまわりさん?」

手を引っ張っても動こうとしないおまわりさん。

主婦が不審に思って振り返ると、おまわりさんの姿はなく、

壁から生えた様な一本の手を握っていたそうです。


主婦は慌てて逃げたそうですが、おまわりさんどうなっちゃったんだろ?

聞いた話しですが、多分この辺りでは有名な話しなんじゃないかと・・。

あんま怖くないね。スンマセン。

出典:お化けトンネル

	

雨の音

その晩は雨が強く降っていた。

夜中に集まった友人4人で心霊スポットに行こうと言い出したのは単なる思いつきからである。

現場に着き、一旦トンネルの手前で車を脇に寄せた。


霊感などの感覚は鈍いほうだが、不気味な雰囲気は感じとることが出来た。

もちろん「恐い場所だ」という先行イメージのせいもあるだろう。

しばらく休憩した後、ゆっくりと車を進めトンネルに進入開始。


こういう体験は始めてなので、ワクワクするような妙な高揚感を感じた。

友人達も期待と不安を足してニで割ったような肝試し独特の雰囲気に浸っていた。

それほど寂れた場所ではないとは思うのだが、後続の車は来なかった。

臨場感を出すため、スピードをかなり落として進んだ。

皆、何かが起こる事を期待していた。


しかし、特に何もおこらずトンネルの終端まで着いてしまった。


トンネルの壁などを観察していた友人たちも、別に妙なモノを見たわけではなさそうだった。

もう1度いってみようと一人が言い出した。

反対する者は誰もいなかたので、車をトンネルの端でUターンさせた。

今度も、何も起こらなかった…

何とも期待はずれな結果に終わってしまったので、皆納得出来ない様子だった。


運転手は無言でもう一度Uターンする。

雨が強くなってきたのか、雨粒が車を叩く音がうるさくなってきた。

3回目のUターン。つまり来た道を戻る形で進んでいる時、友人の1人が、「おい、もう帰ろう」と言い出した。

何も変わった事も起こらず、飽きてきたのだろう、と思った。

だが、何か声の調子がおかしかった。トンネルの出口が見えるあたりで一旦車を止め、後ろを振り向いた。

帰ろう、と言い出した友人は肩を縮め、寒さに震えるような格好をしている。

もう1人は、その様子を見てキョトンとしている。


「おい。どうした?何か見えたのか?」

そう聞いてみたが、顔を上げない。

「いいから、とにかくここを出よう」

落ち着いているようで、内心焦っているような声。

『何』を見たのか?期待と不安で動悸が激しくなってきた。

雨は一層酷くなり、ボンネットを叩く音が耳ざわりに感じる。

とにかく、一旦ここを出て、どこか落ち着ける場所を探す事にした。


国道沿いのファミレスに寄り、ようやく一息ついた。

夏も近い季節だというのに凍えるように震えていた友人も、ようやく落ち着いてきたようだ。


「なぁ、もう大丈夫だろ?何を見たんだよ!」

「聞こえなかったのか?」

友人は怪訝そうな顔で僕達を見た。


「霊の声でも聞いたか?」

冗談半分という乗りで言ってみたが、友人は笑わなかった。


運転していた友人も難しい表情をしながら言った。

「別になにも…。雨もうるさかったしなぁ。」

「だよな?」

「だな。」


「き… 」

「聞こえてるじゃねぇかっ!!!」


いきなり声を張り上げられて驚いた。

深夜の店内が静まり返って、何事かという顔でバイトの店員が出て来た。

しかし、なぜ友人が怒鳴ったのか分からなかった。

「おいおい、聞こえてるって何がだよ?」

店内の空気を和らげようと、わざと大き目の声で喋った。

しばらく重い沈黙が続いたあと、彼が口を開いた。


「雨だよ、雨の音…」

「雨? それがどう…」

「俺達はずっとトンネルの中に居たはずだろ。」


雨はまだ降っていた…

出典:雨の音

	

未開通のトンネル

この間、彼女と旅行の帰り道、閃き頼りに道を行く俺は 

相変わらず地図なんか見ない。カーナビももちろんない。

んで案の定いつも通り道に迷う。よこで寝ている彼女が

目覚めたら怒られると恐怖に怯えた俺は山道を自分の

閃きを信じ続け爆走した。


日が暮れてあたりは真っ暗な状態。以前道がわからない。

あせった俺の前にトンネルが真っ暗な口を広げていた。


少々そのトンネルに入るのは気がひけたが一本道なので

入るしかない。気にせず行こうと決めた瞬間、急停車。


今まで標識がなかったのか、気づかなかったのか、

そのトンネルは未開通のトンネルだった。


入り口の看板で初めてそのことに気づいた俺の

急停車で彼女も目覚める。「どうしたの??」

「いやさ~このトンネルが」と言いかけた時、

真っ暗なトンネルを照らしていたライトの中から

人が近づいてくるのが見えた。


真っ暗なトンネルの中を人が歩いてくる。


近づいてくる足を見ながらおれは、ふと思った。


その時の時間が夜の11時くらい。


未開通のトンネルと言うことは通行人ではない。

工事関係者がこんな遅くまでいるわけないし、

工事関係者だとしても、歩いてくる人は明かりを

もっていない。イメージではヘルメットにライトとかつけてそうだが。


第一最近工事しているような感じのトンネルではなかった。

長い間未開通で放置されている感じだったのだ。


なんか嫌な気がした俺は車をバックさせてその場を

離れようとしたその時、近づいてくる2本の足が走りだしたのだ。


未だに足しか見えないその人影、普段はうるさい俺の真顔で彼女もただならぬ雰囲気を感じたのか

無言のまま怯えているのがわかった。

出典:未開通のトンネル

	

あの8月を忘れない

群馬県と埼玉県を結ぶ静かな山沿いの町を抜ける道路は、神流川を縫うように走っている。

左に御荷鉾山をいただき、ゆるやかな流れの所々にカラフルなキャンパーのタープが点在

している。そろそろ夕刻も近い。

キャンプで過ごした3日間を助手席の妻と語りながら、明日からの仕事を考えて、ため息を

ついた。子供たちは後ろのシートで寝息を立てている。

川の流れが大きくひろがり、深い群青にかわり湖のような景色に変わった。

「神流湖」人口湖だが都心から近いこともあり人気も高い。

「あなた、トイレに寄らしてもらってもいい?」

「そうだな、俺も飲み物でもかうかな、もうすぐレストハウスがあるよ。」

数キロ先のトンネルを抜けるたあたりにある筈だった。


道路はゆるやかなカーブに差し掛かり、軽くブレーキを踏んだ。

その時、前方に道路の右側を多くの人たちが歩いているのが見えた。

こちらに背を向け、東京方面に向かっている、色とりどりの服をまとい、子供、老人、

男も女もいる、特にハイキングのような格好をしているわけではない。


ゆっくりとその団体追い越すのに暫くの時間を要した。東京でもなかなか見られない光景

である。ミラーには所々でこちらに向かい手をあげる人も何人か見えた、先頭はちょうど

トンネルに入ろうとしていた。

「歩け歩けでもないんだろうけど、何なんだろうね」と妻に問い掛けた。


「急いで!」

急に妻は声を張り上げた、振り向くと妻は前方を凝視しながら「止まらないで!」

私はわけのわからぬままアクセルを踏み込んだ、幸いトンネルに対向車はなかった。

トンネルを抜けレストハウスの駐車場まで一気に車を滑り込ませた。


「どうしたんだ」

「みんな、靴をはいていない」

「靴!、何のことだ」

そして、私はあることに気がついて愕然となった。


駐車場から見通せるそのトンネルから出て来る人の姿はなかった、何分たっても。



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昭和○○年8月羽田を発った日航機は迷走しながら神流川上流の御巣鷹の尾根に

墜落した。ボイスレコーダーには乗客に靴を脱ぎ安全姿勢を取るようにと機長

からの放送が残されている。

         *現在ではエマージェンシーでも靴を脱ぐ指導はしていない。

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神流湖の近くでヒッチハイクの人を拾ってはいけない、特に靴をはいていない人は。

「10年前のあの8月の事、帰りたいんだ・・・我が家へ」

出典:あの8月を忘れない

	

トンネル

この盆にしまなみを原付で走破してきました。その時の話。

橋への入口を探し探し、全ての島を彷徨い走ってH島へ到着。

時間に余裕があったし、そこに幾つか気になる観光名所があったので

その島をブラブラさまよう事にしました。

相変わらず道には迷いまくりでしたが、方向感覚には自信があったので

道の伸びるままにバイクを走らせました。


その時遭遇したのが一つのトンネル。

中に入る前に嫌な予感はしていたのですが、まぁ気のせいだろうとそのまま侵入。

外から見た感じだと大きなトンネルに見えたので安心していたのですが…

中に入るとやっぱり大きいトンネル。照明も方々についていてかなり明るい…はず。

でも妙な事に、照明で明るいのに妙な薄暗さを感じ

そのアンバランスさに怖気すら感じつつ、トンネル中央に差し掛かり…

「ここでバイクが止まったりしたら嫌だなぁ…」

と思った瞬間、バイクが不意のエンスト。

フットブレーキを幾ら踏んでもエンジンがかからず

寒いくらいなのに出るのは汗ばかり。

まさか…と思っいふと見れば…



単なるガス欠でした。

出典:トンネル

	

廃線のトンネル

昔地元でJRに乗ってると無人駅付近の山肌に古~いトンネルが見えた。

トンネルの上(天井)にはすでに草が生えていて、トンネルの先は途中から草木が生い茂って

いて進めなくなっているようだ。

廃線になった線路のトンネルかな…でも何年前だろ。いつか通ってみたいな、と思っていた。

ある日(夏休み)決心して行ってみることにした。

無人駅を降りて、だいたいこっちかな?と思う方向に歩いていく。かなり時間はかかったが

大きな道をから分かれた小さな道を歩いていくと、それらしい道に出た。

普段はほとんど、というか全く人が通らないような道だ。しばらく歩き、目の前に目当ての

トンネルが見えてきた。と、道に何か落ちている。

よくみると新品のピカピカ光った十徳ナイフだ。

十字のマークがついているので、おそらくスイス製のいいものだろう。しかしこんな新品が

なんでこんな場所に落ちているのか...拾うのはためらわれた。


とりあえず、トンネルに行ってみよう。そう思い歩き出した。トンネルの入り口に近づくと

やはり、煉瓦積みのかなり古いものである。長さは200mあるかないかなので、たいした

ことはないのだが当然明かりなどはない。ときどき天井から水滴が滴り落ちる音がしている。

怖がりなのでしばらくためらったが、早足で通り抜けることにした。懐中電灯を点け、地面に

レールの跡とか無いだろうか、と思って照らしてみたがそれらしきものは全くなかった。

壁面には昔明かりをつけたのかなんなのか、よくわからない造形のものがところどころにあった。

トンネルを抜けるとやはり、その先は草木が生い茂り進める状況ではなかった。

しばらくトンネルを眺めた後、戻ることにした。トンネルの中でへんな音とかしたらヤだな、

と思ったがそういったことはなかった。ただトンネル自体相当古いものだし、人が通る道で

はないので崩落の可能性がないとはいえない、そういうことを考えると知らず知らず早足になった。


トンネルを抜けてそういえば、と思った。あのナイフを見てみよう。拾って帰る気はなかったが、

どんな刃がついているか興味があった。

落ちてると思われた付近を探したが、それらしきものがない。

トンネルがすぐ先にみえたぐらいだから場所的には狭いはずだ。そう思って辺り一帯を探して

みたが、結局見つけることは出来なかった。

誰かが落としたのに気づいて取りにきたと考えるべきだが、それなりの重さはあるだろうから

落としたときに音で気づきそうなものだし… 普段人が来そうな場所ではないし…

自分も結構びくびくしていて周りをキョロキョロ見回しながら歩いていたので、誰かいたら

気づいてもよさそうだし…


新品のナイフが似つかわしくない場所に落ちており、かつ10分程の間に消えてしまったという

ほんのり怖い、つーか不思議な体験でした。

出典:廃線のトンネル

	

長いトンネル

岩手県S町のKトンネルで、不可解な体験をしました。 

トンネルは国道にあり、多くの乗用車やトラックが行き来します。

歩道が無く道幅も狭いので、壁側に寄るようにして歩きました。

延長距離は300m強で、緩くカーブしており、反対側を眺める事は出来ません。

しかし、暫く進んでも出口が見えず、300m強にしては異様に長いのです。

私は嫌な予感がしました。

普通なら引切り無しに車が通るのに、歩いている間に全く車が通り過ぎず、

トンネルの中は不気味な静寂に包まれていました。

半ばパニックになり、車道に入り、息が切れる程自転車を漕ぎました。

「やっと出口か!」外の明かりがようやく見え、一目散に駆け抜けました。

ようやく外に出ると、私は目を疑いました。

何と、真っ直ぐに進んでにも関わらず、出たのはトンネルの入口だったのです。

この時、遠い昔に友達から聞いた話を思い出しました。

「実は、トンネルそのものがお化けだって事があって、入る人を騙すんだって。」

くれぐれも、トンネルに入る際には注意を。


稚拙な文章ですみませんでした。

出典:長いトンネル

	

深夜のトンネル

二年前(2000年)の夏の夜中(午前1時ごろ)に気持ち悪い体験をした。 

駅前から自宅に戻るときにタクシー代をケチって(歩くと1時間くらい掛かる)歩いて帰ってみた。

途中1キロくらいの長さのトンネルがあるんだけど、

入ってすぐに向こう側から幼稚園くらいの子供(たぶん男の子)が一人でこっちに歩いてきてるのに

気づいた。

直感的にやばいと思ったのできびすを返してトンネルを出て、

汗だくになりながら駅に戻った。

トンネルを抜けないと帰れないので、タクシーに乗ってトンネルを通ったけど誰もいなかった。

お化けっぽいとか動きがへんとかじゃなかったけど、

あの時の判断はいまでも正しかったと思ってる。

出典:深夜のトンネル

	

魔のトンネル

私の友人には、物凄く霊感の強い友人がいます。幽霊の存在を信じなかった私ですが、その友人と知り合ってからは考え方が変わりました。

そして霊感の強い人ほど幽霊を呼び寄せやすいって事も知りました。


昔、私がその友人と車で遊びに行ってた時の話です。その日私達はとある幽霊トンネルを通って帰りました。

運転してたのは友人でした。トンネルの中のカーブに差し掛かった時です。突然友人が「ハンドルが動かない」と言い出しました。

最初は冗談だろと思っていたのですが、なかなかハンドルを切ろうとしないので本当に動かなくなってるんだなと思いました。


あいにくブレーキは効いたので間一髪の所で停止できました。しかし、その後は普通にハンドルは動きました。

再び発車した後、友人が「俺、このトンネルで起きた奇妙な出来事これだけじゃないよ」と言い出しました。そして私は、もう一つの奇妙な出来事の話を聞きました。

それは友人が高校の頃、原付でこのトンネルを走ってた時の話です。友人は、ある用事があり原付でその場所まで向かっていました。


走行中何度もポケットに入れてた携帯の着信(バイブレーション設定)があったので、トンネルに入ってから停止して電話しようとしたそうです。

すると、携帯が着信中になり、何と画面には番号が表示されてなかったそうです。


その当時、友人が使ってた携帯は何かと故障してる箇所があり、画面が突然真っ白になったり、マナーモード設定にしていても着信音がなったりしていたそうです。

友人は番号が表示されないのも故障だろうと思い電話に出ました。すると電話の声は、当時友人が付き合っていた彼女だったそうです。


彼女「今どこ?」、

友人「〇〇トンネルの中」、

彼女「今暇してるんだけど、〇〇で待ち合わせしない?」、

友人「ごめん、用事があるから今からは無理だな。本当にごめんよ」、

彼女「わかった…」、友人は不機嫌そうな声で電話を切られたそうです。


友人は用事が済んだ後、もう一度彼女に電話しました。


すると彼女は「え゛ー!私その時間、塾に行ってて電話なんかしてないよ」と言われたそうです。

友人にかけてきた電話の声の主は誰だったのでしょうか??ちなみに電話がかかってきた時に言われた待ち合わせの場所は、とある心霊スポットの付近だったそうです。

出典:魔のトンネル

	

ほんとのトンネル

トンネルで不思議なできごとに出遭った。そんな話をよく聞くのだが、実は私にもそんな経験がある。

この時期になると思い出すのだ。ちょうど冬休みに入った日のこと。小六だった。


そのトンネルは高速道路の下をまっすぐ横切る細くて短いトンネルだった。

左右一車線ずつ、片側にしか歩行者用の区切りがない、そんなところだった。今はアスファルト舗装されているが、この当時はまだ舗装もされていなかった。


場所は伏せた方がいいと思うので書かないが、ある県の農村部とだけ申し上げておく。とにかく田舎のトンネルだ。


その日私は友人宅に行くためにそのトンネルを通った。まだ午後の一時過ぎだった。

子供の足でも数十秒で通りぬけられるくらいの短いトンネル。


むこう側の出口がトンネルの外からだって見える、

そんなトンネルに入った途端だった。目の前が急に真っ暗になった。

見えるはずの向こう側が見えない。なにが起きたのかわからなかったが、とにかくおかしいぞ、と思った。


それでとにかく一度外に出ようとふりむいたら、そこにはあるはずがない壁が。

ちょうどトンネルの横壁と同じようなコンクリートの壁があった。入ったばかりの入り口が壁で全部塞がっていた。


怖くなり外に出ようとトンネルの反対側出口に向かって走ったが、いくら走っても外に出なかった。

先にも書いたがそもそも出口が見えない。いつもなら、あっという間に出られるはずなのに。

そこでもう一度反対にもどると、やはり壁に突き当たって出られなかった。

ちょうどながーい袋小路に押し込められたような感じだった。


当然パニックを起こして「うわー」とか「おおー」とか叫んでいたと思う。


壁も叩いたり蹴ったりした。しかし壁に変化などあろうはずもなかった。


しかたなくもう一度向こうに出ようと歩き始めた。

依然として出口は見えないままだったが、しばらくして妙な音がしているのに気づいた。

横壁の向こうから車の走る音がしていた。普通に道路を歩いている時にしている車の音。

舗装していない道を走るジャリジャリという音。


そのときにわかった。「壁の向こう側にほんとのトンネルがあるんだ」って。

じゃあ今いるここは、と考えても答えは出なかった(というよりもいまだに答えが出ない)が、

とにかくここはあのトンネルではない、それだけは確かのようだった。

そこで横壁をさわりながら前に進んでいった。横壁のどこかからトンネルに帰るのではないかと思ったのだ。

聞こえるからにはつながっているところがある、と思うしかなかった。


ちょうどパントマイムでよくやってる「壁」って奴。あれのような恰好で壁を触りながら進んでいったら、突然、ほんとうに突然明るいところに出た。

あたりを見ると20mくらいうしろにトンネルの入り口が見えた。道端に立っていた。いつもの見慣れた場所。


「こちら」に戻ってきたらしかった。戻ることのできた理由はわからない。

このあと急いで友人宅へ行き、これこれこうだ、と説明したのだが、当然信じてもらえなかった。

無理やりトンネルまで連れてきたが変わったところはなく、「うそばっかりいってるんじゃない」と言いながらトンネルに入っていった友人も、

なんのこともなくトンネルを通りぬけてまた普通に戻ってきた。


話はこれだけですが、ひとつだけ今でもどうなっただろう、と思うことがある。

あの時私はひとつしかない歩行者用の区切りに沿って中に入り、そのあともこの区切りの中で奥にいったり、戻ったり壁を触ったりしていた。

もし、あそこで区切りの向こう側、つまり奥に向かってではなく車道にむかって横にずっと歩いていたら、むこうはどうなっていたのか、それがわからないのだ。

壁があったのか空間が続いていたのか。

出典:ほんとのトンネル

	





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Sharetube