【洒落怖】海にまつわる話(Part2)

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『収録話』

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/">空母フォレスタル">空母フォレスタル/">魂の行方">魂の行方/">石笛">石笛

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■.水死体に出くわす ■.おうい ■.千葉のある堤防
■.空母フォレスタル ■.魂の行方 ■.石笛
■.日本海海戦後の怪 ■.寂れた漁港 ■.魚の影
■.ダイビングメッセージ ■.不気味な魚 ■.リクエスト釣り

『水死体に出くわす』

857 :本当にあった怖い名無し:2009/03/21(土) 01:00:02 ID:YkPX6cjtO

にわかに信じられないんだが、うちのおふくろがおふくろの祖父に聞いた話。


母方のばあちゃんの実家は、漁師の網元だったらしい。

で、おふくろの祖父(以降祖父)が、よくおふくろに話していたらしい。


祖父が若い頃、海に出て漁をしていると、水死体に出くわすことがあったらしい。

事故にしろ自殺にしろ、水死体というのは無惨な姿で波間に浮いているんだが、

不思議と船に近付いてくるんだそうな。

当時まだ戦前だから、地方の漁師で船外機のついた船なんか乗ってるはずない。

引き離そうと必死に漕いでも付いてくるんだそうな。

小さなてこぎ船で一人で漁をしてるので、引き上げるわけにもいかないし、

生活がかかってるから漁を中断することもできない。


そういう時に、昔かたぎの漁師には、ある種のまじないみたいなのがあったらしい。

というのは、水死体に手を合わせて、

「スマンが今から漁をしなけりゃならないから、

 少し離れて邪魔をせんといてくれんか。

 そのかわり、あんたを何がなんでも陸に帰してやるけん」

ってお願いするらしい。

そうすると水死体は、いつの間にか波間に見え隠れするぐらいのところで、

つかず離れずに浮いているそうな。

で、漁を終えて帰途につく時に、

「漁は終ったけん、今から帰るけんの。しっかり付いてきんさいよ」

って声をかけて帰るんだそうな。

すると不思議と水死体は、つかず離れずの距離を保って港までついてくるんだそうな。


祖父が言うには、

「どんなになっても人間ってのは、海にはおられんもんなんだろう」って。

何がなんでも陸に上がろうとするのが、人間の性なんでしょうね。


859 :本当にあった怖い名無し:2009/03/21(土) 23:35:25 ID:eLXfUvMO0

>>857

山口県あたりの人?

赤江瀑『海贄考』って短編小説に同じような話が載ってあった。


861 :本当にあった怖い名無し:2009/03/22(日) 13:12:49 ID:+oPYt+qRO

>>859

レスありがとうございます。

実家は広島の呉の外れです。

瀬戸内に古くから伝わる話なんですかね?

波の荒い外海だと、こんなふうにならないかもしれませんね。

『おうい』

641 :本当にあった怖い名無し:2012/03/13(火) 12:51:42.01 ID:YX4BPoCm0

海の近くに住む親戚から聞いた話。


夜、海の側にいると、「おうい」と呼ばれることがある。

呼ばれた時には、返事をせずに無視しろ。

無視していれば怖いことは何もない。


646 :本当にあった怖い名無し:2012/03/13(火) 17:28:16.26 ID:LIerMav90

山パターンだと、一度返事をしてしまったら、

夜明けまでずーっと「おうい」と呼びかけられ続け、

それに必ず返事しないと殺されてしまうそうな。


海パターンだと、海のほうに手招きする影があって、

返事してしまうと、なぜかふらふらとそこへ寄ってしまうと。

友人がいると「おい何やってんだ!」と止めてもらえるけど、いない場合はそのまま入水と。

『千葉のある堤防』

889 :本当にあった怖い名無し:2011/07/14(木) 08:16:33.78 ID:DYL6c9l20

数年前、千葉のある堤防に友人達と釣りに行った時の話。


夏なので夜釣りをしたかったのだが、初めて行く堤防だったので、

様子見をかねて明るいうちから始めて、夜釣りに入る事にした。


日中は何も釣れず、周りの釣り人もただ竿を出して、

常連さん達と話してるだけの状態だった。


しばらくして日が暮れはじめると、

常連さん達が「じゃ、また明日」などと言いながら次々と帰ってしまい、

最後は俺らだけになった。

土曜日で堤防貸し切りなんてラッキー過ぎるわーなんて話していたら、

日暮れ時のゴールデンタイムに突入。

入れ食い状態でアジやらイワシがかかってくる。


久々のラッシュでテンション上がってたら、

チャリに乗った地元のおっさんが話しかけて来た。

オッサン「釣れてる?」

俺ら  「昼から粘ってやっと釣れ始めましたよー」

オッサン「そうかぁ。でも真っ暗になる前に帰りなよ。

     ここ出るから」

俺ら  「え?」

オッサン「向こうの角さ、一段下がってる所があるんだけど、

     そこに花があるんだよ」

俺ら  「さっきまで常連さん達がいて見えなかった…」

オッサン「ここ前から事故が多いから、その時も声かけたんだけどね、

     『やっと釣れ始めたから、もう少しやってから帰る』

     って言われてね…」

俺ら  「マジですか…だから常連さん達、皆帰ったんだ…」

オッサン「地元じゃ割と有名だからねぇwま、

     一人じゃないから大丈夫だと思うけど、念のためね。

     夜釣りするなら穴場教えてあげるよ」


で、穴場を教えてもらいながら平静を装いつつ、

全員竿に仕掛けをつけっ放しで慌てて片付けて移動した。


この時のみんなの慌て様は笑い話になるのだが、

何故常連さんがいなくなって、

俺ら新参だけになった途端釣れ始めたのかと考えると、

今でも少しゾーッとする。

『空母フォレスタル』

219 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/12/12 02:51

空母フォレスタル


奇怪なポルターガイスト、船内電話から聞こえる無気味な声、

カーキ色の制服を着た男の幽姿…。

近代的な空母が一転、洋上の幽霊屋敷へと変貌したのは、

1967年トンキン湾近海での爆発火災事故で、

137人のクルーが死亡してからだという。

犠牲者の死体あるいは死体の断片は、

いっとき船内の食品を貯蔵してある冷凍室に安置された。

『ジョージ』とニックネームまでつけられた幽霊がうろつきまわるのは、

主にこの冷凍室あたりである。

幽霊騒ぎが起きてから、この無敵艦隊の猛者ですら、

そこへ行こうとしなくなった。


下士官のダニエル・バルボアはこう言う。

「私は幽霊は見たことはありませんが、

 そこで不気味な物音は聞けると思いますよ。

 私が夜勤していたときに、

 何かを拾ったり落としたりするような音が聞こえました。

 周囲を見回しても、何もそれらしきものはありません。

 でも仕事を再開しようとすると、その音が聞こえてくるんです」

バルボアはこんな体験もしている。

冷凍室の温度をチェックして外へ出ると、

今しがた閉めたばかりの冷凍室のドアが、

彼の背後で開いたというものだ。

ドアは自動ロックされるので、

鍵もなく自然に開くことなど「ありえない」という。


見てしまった将兵も多い。

下士官のジェームズ・ヒラードは、不審な足音をたどると、

そこに「士官クラスが着るようなカーキ色の制服を着た」男がいたという。

ヒラードはその男のいる隔室に入ると、

「そこには誰もいないのです。

 誓って言いますが、この隔室で消えたとしか思えません」


給食担当官のゲイリー・ワイスも、

ポンプ室へ通じる梯子を降りてゆく、

同じくカーキ色の制服を着た幽霊を目撃している。


ジェームズ・ヒラードは、また別の怖気だつような体験をしている。

勤務中に、近くにある船内電話のベルが鳴った。

それは回線はつながっておらず、

使用不能のはずであると思ったものの、受話器を耳にあてた。

そこからはかすかに、

『助けて!助けてくれ!第6デッキにいるんだ!』

と聞こえてきた。

確か第6デッキでは、火災で死亡した者がいたはず。

ヒラードは恐くなって、受話器を放り捨てて逃げた。


空母フォレスタルの一般的な情報:USS Forrestal・USS Forrestal Association

『魂の行方』

827:本当にあった怖い名無し:2010/05/20(木) 22:14:37 ID:7TcE6wX90

今から10年近く前、ある船の三等航海士として勤務してました。


で、たしか沖縄向け航海をしてるとき。

夜中の2時ごろ、いつものように船の位置を海図に記入して、

前に戻って外を見てました。

ふと海面に目をやると、波間に夜光虫の群れが。

夜光虫は、どちらかといえば汚い海に多いもの。

このあたりでは珍しいし暇な事もあって、

一緒に当直に入ってる操舵手の人に、

「夜光虫がたくさんいる」と声をかけました。

しかし、彼は顔をしかめて見ようともしません。

理由を聞くと、

「夜光虫は海で死んだ人の魂だといわれてるから見たくない」と。


そんな言い伝えもあるんだなと思いつつ、

再び前方の見張りに戻り、しばらくする雨が降り出しました。

そのとき、海面一面が青白い光に覆われました。

空には雲がかかり真っ暗な状態。

海は見渡す限り暗く青白い光の海。

本船はその光の中を進んでました。

さっきの操舵手の人の言葉が、本当ならちょっと怖いよなと思いつつ、

一度船の位置を確認しておこうと、海図に向かって位置を記入して確かめたら、

悪石島の付近でした。


836:本当にあった怖い名無し:2010/05/24(月) 14:31:22 ID:vN6y1CSz0

>>827

三等航海士で0-4勤務?


自分も元航海士だが、

夜光虫って何かの刺激を受けると輝きが増すんだよ。

夜光虫が光ってる港の岸壁から石を投げると、

石が落ちた部分だけ明るく光る。

一面に夜光虫が光ってる海域を通ると、

船の航跡の部分は特に明るく光る。

雨粒が落ちた付近にいた夜光虫が、驚いて光ったんだろうね。


一度、夜光虫が光ってる海域を航行中、

本船をイルカが何頭も追いかけてきたことがあって、

船を追いかけるイルカの航跡が光って綺麗だったな。

魚雷のように見えた。


>夜光虫は海で死んだ人の魂だといわれてる


これは初耳。


自分は、「カモメが海で死んだ船乗りの生まれ変わり」って聞いた。

「カモメは、航海中の船のデッキのすぐそばまで

やってくることがよくあるけど、決していじめてはいけない。

 そのかわり、海で遭難して食べ物がなくて困ったら食ってもいい」

と、練習船時代に士官から聞いた。

『石笛』

212 :本当にあった怖い名無し:2011/08/16(火) 22:38:23.73 ID:jYQPhHMJ0

先週千葉の海に行ってきたー!

やっちゃダメだよって、千葉のばーちゃんに言われてた事やってきたー!


213 : 忍法帖【Lv=18,xxxPT】 :2011/08/16(火) 23:44:11.05 ID:2ojaF/ZE0

>>212

何をやっちゃダメって言われたの?


222 :本当にあった怖い名無し:2011/08/17(水) 23:01:39.54 ID:qwpuDkcA0

>>213ごめ

お待たせ。


千葉のばーちゃんも、子供の頃から言われてたんだって。

『海岸にある孔の開いた石を吹いちゃ駄目だ』って。

海岸にゴロゴロ転がってんだわ、孔の開いた手頃な石がw

人の頭より大きいのから摘まめる大きさの石まで。

『石笛』とか『いわふえ』とか言って、

盆の時期に吹くと海から死んだ人達が岸に寄って来て、生きてる人に悪さするって。


232 :本当にあった怖い名無し:2011/08/18(木) 11:17:00.83 ID:T2atnBDO0

>>222

三島由紀夫の英霊の声っていう小説が有るんだけど、

その話って、三島の小説の中では異彩を放っているというか、

はっきり言って異様な話なんだ。

あらすじはこう。


ある時、主人公は降霊会に招かれる。

神を霊媒体質の盲目の美少年に降ろして、その言葉を聞こうというもので、

その話で神主が持っているのが石笛だ。

これは人工的に作ったものではない。

自然に出来た逸品で、これを吹いて神を降ろすんだ。


しかし、この日の会はいつもとは雰囲気が違っていた。

まず少年に降りてきたのは、かなりの荒魂(あらみたま)と思われる、

非常に格の高い霊。

様々な話を聞く内に、2/26事件で処刑された将校の霊だと明かす。

そして、月の海上に神霊達が集まっている事を告げる。

次に現れたのは、空に散っていった特攻隊員の神霊。


話が進むにつれ、それぞれの神霊達は戦後の日本への憤りを高まらせ、

「などてすめろぎは人となりたまいし」

(どうして(神であった)天皇は、人と成ってしまったのか)と、

次々と降臨しては、少年の声を借りて苦しみを吐露していく。

そしてそのすべてが終わったとき、少年は息絶え、

その美しかった顔は、誰のものともつかない顔に変化していた・・・


・以下抜粋

感情は鈍磨し、鋭角は磨滅し、烈しきもの、雄々しき魂は地を払う。

血潮はことごとく汚れて平和に澱み、ほとばしる清き血潮は涸れ果てぬ。

天翔けるものは翼を折られ、不朽の栄光をば白蟻どもは嘲笑う。


かかる日に、


などてすめろぎは人間(ひと)となりたまいし

などてすめろぎは人間(ひと)となりたまいし

などてすめろぎは人間(ひと)となりたまいし・・・・・


この小説は、三島自身が英霊に取り憑かれて書かされたとも言われている。

『日本海海戦後の怪』

558 :本当にあった怖い名無し:2013/11/05(火) 17:16:32.27 ID:fgvGZtsN0

海の話です。

バルチック爺さんの話です。


日本海海戦は御存知の通り日本帝国連合艦隊の圧勝に終わったのですが、

その人的被害は皆無ではありませんでした。

砲兵として働いた水兵たちは、

敵弾による鉄片の飛散によって傷ついたものが多かったとか。

彼は多くの戦傷者を看護しながら日本の港に帰る途中で、

海から変な音が流れてくるのを聞いたということでした。

それは甲高い「ヒュィーン」という音で、

それを最初に聞いた時には

「ロシア艦隊からの魚雷か?!」と緊張したようですが、

そのような攻撃を加えることのできる敵水雷艇はその海域にはいない。

他の兵士も聞いたそうです。

それは海に広がる暗闇から聞こえてくる。

それが、すこしづつ低い音程に変わってきて「うぅおーん」となり、

それが続いてまた音程が高まる、という。

低い音程の時は、まるで人の声のようにも聴こえたそうです。

それが高い音程になると、悲鳴のようにも聞こえてきた。

音は近づくこともなく、また遠ざかることもなく、

夜明け前には消えたそうです。

それを聞いた兵士の中には念仏を唱えるものもいたそうです。


佐世保に入港したのち負傷兵を上陸させたとき、

看護していた砲兵が「帰路航海中、

船室の中を白い人間が何人も歩き回っていた」と述べたそうです。

重傷だったので幻影でも見たんだろうと思い、

病院への引き継ぎ作業をしました。

その砲兵が、爺さんに長い計算尺をくれたそうです。

おそらく弾道計算に用いるものだったのでしょう。

生前見せてくれたことがあります。

その負傷兵のその後は聞いていません。

ただ、その後、戦艦三笠は停泊中に火薬の爆発によって港で沈没します。

司令官や爺さんたちは上陸していて何を逃れたそうですが、

300名以上の殉職者をだしました。

爺さんは

「何のために海戦で生きのびたのかわからない」

と苦い顔をして話していました。


その後、連合艦隊は解散し、爺さんは船をおります。

『寂れた漁港』

253 :本当にあった怖い名無し:2011/08/19(金) 12:30:16.82 ID:x00Hf6TIO

昔体験した気になる事。

確か5月か6月頃の平日、知り合いの兄ちゃんに連れられて、

江ノ島方面へ釣りに行った時の事。


徹夜で釣りしてたんだけど全然釣果が無く、

場所を代えて寂れた漁港みたいなとこで粘ってて、昼過ぎた辺り。

兄ちゃんは、釣れないのと運転疲れで仮眠という名のふて寝中。

俺の方はいろいろな釣り方試そうとして、

前の仕掛け片付けてると、ガリガリっていう鉄を削るような音が。

音がした方を見てみると、

古そうな車が船を止めるロープを結ぶ出っ張り(R状のアレ)

を車の腹で擦って立ててる音だった。

おいおい擦ってる擦ってるって突っ込もうと運転席見たら、

老夫婦が真顔で乗ってる。

ナンバー見たら札幌ナンバー。

この人達こんな所に来てまで何やってるんだ?てか、

まだ擦り続けてるし。


何かしらの珍事が発生していると認識し、兄ちゃんに報告に行くと、

兄ちゃんは既に起きていて、

忌ま忌ましげに例の車を時折睨みながら道具を片付けていた。

「おいっ、ボン(俺の事)もう帰るぞ」

と、片付け終わると直ぐさま帰宅。

その頃にはもう例の車は動いてなかったんだけど、

車降りて確認とかせずに相変わらず二人して座ったまま。


帰り道、なんで急いで帰るのかと聞くと、

「ああいうのが出てくると、

 今日はもうダメなんだよ。あと帰り上混むし」

と言って、この話はこれで終了しました


翌日のニュースには、

車が海に飛び込んだといった事件は無かったと思います。


最近になってこの話を思い出したんだけど、

本当にそういう伝承があるのか知りたくて書き込みました。

それとも、単に帰りの首都高の渋滞が面倒になって話作ったんですかね。

兄ちゃんとは何年も前から音信不通なので、本人に聞くことは出来ません。

ちなみに、兄ちゃんの職業は的屋で、出身は四国だったと記憶しています。

『魚の影』

899 :634:2011/11/17(木) 01:47:25.30 ID:9aVr8U990

「リクエスト釣り」の島での体験。


その日師匠(祖母の弟)は用事があって忙しく、

オレは昼飯を食ってから1人で釣りをしていた。

もちろん1人だから危ない所には行かない。

漁港のスロープ近くの釣り場。

すっきり晴れてベタ凪、浅場で泳ぐ小魚達の影が海底にくっきりと見えるような、

夏休みの午後の釣りだ。

「お~、○○、今日は1人か?」

「うん、今日は師匠は忙しいって」

「そうか~暑いから気を付けろよ」


902 :634:2011/11/17(木) 01:52:20.67 ID:9aVr8U990

顔なじみのオジさん達が声を掛けてくれる。

「頑張るよ~」と返事をしたものの、ちょっと諦めモード。

潮も悪いし、ベタ凪過ぎて釣れる気がしない。

『あと1回仕掛け入れて駄目だったら帰ろう』

と、いったん仕掛けを上げてエサを取り替えた。

ふやけたエサを針から外してスロープに投げる。

すぐにコトヒキやヒラアジの幼魚が寄ってきて小競り合い。

『こいつら釣った方が面白いんじゃ?』と思いながら見ていた。

しばらくボーッとしていたら、

30cmくらいのカマスかボラみたいな細長い魚の影が幾つか動いている。

ふと『マジでこっち釣るか?』と思って見たら、妙な事に気付いた。

海底に魚の影は見えるが、魚の本体がどこにも見えないんだよ。

3~4尾の魚の影だけが、海底にユラユラと動いている。

オレは何となく見ちゃいけないものを見ている気がして気味が悪くなり、

そこで釣りを切り上げた。


904 :634:2011/11/17(木) 02:06:07.74 ID:9aVr8U990

祖母の実家に帰ったら、師匠が遅い昼飯を食っていた。

ニヤニヤしながら「○○、釣れなかったのか?」と聞くので、

オレがさっき見た事を話したら、

急に真面目な顔になって「・・・影ボラか、○○、こっちに来い」と言って、

仏壇の前に座らされてお祓い(?)された。

その間ずっと師匠は何かブツブツ言っていたが、内容は聞き取れなかった。


お祓いが終わり、「もう釣りしたら駄目なの?」と聞いたら、

「大丈夫さ、でも今日みたいに影ボラ見た時は釣りは止めろ。

 もし間違って影ボラを釣ってしまったら、海に引き込まれるからな」

師匠はそう言ってニコニコ笑うと、オレの頭を撫でてくれた。


それ以来、一度も影ボラを見たことはない。

まあ、都会の濁った海じゃ、もし影ボラが出ても見えないかもしれないけどね。

『ダイビングメッセージ』

100 :本当にあった怖い名無し:2009/05/18(月) 13:51:41 ID:EGhiqqldO

プロのダイバーから聞いた、ダイビング中の事故の話を投下しる。


場所は有名すぎるので言わないが、よくダイビング雑誌に載っている、

外国の人気スポットのひとつ。

現地のインストラクター1人が、客2人を引率したときの話。


そこは洞窟のような場所で、昼間でも海中は暗め。

安全のため、インストラクターから絶対に

はぐれないようにが大前提の場所だった。

しかし、途中で客の1人がはぐれてしまったことに気付いた。

そのインストラクターは、もう1人の客に

「浮上して待っているように」と伝え、

いなくなった1人を探しに行ってしまった。


しかし、なかなか戻らない。

待たされた方の客は、いくら待っても戻ってこないことにしびれを切らし、

距離はあったがなんとか1人で帰ったそうだ。


もしかしたら2人とも戻ってるかも、と思っていたが、

ショップの人達に聞いてみると、2人はまだ戻ってはいないとのこと。

その場で大騒ぎになり、2人の捜索がはじまったが、

結局2人とも亡くなった状態で発見された。


2人が離れたとこだったかどうかは忘れてしまったが、

客の方は残圧が0だったらしい。

インストラクターは、手に黒板のようなものを持って死んでいた。

黒板には『ごめんなさい』と書かれていたそうだ…


104 :本当にあった怖い名無し:2009/05/19(火) 02:43:37 ID:vlWKM5aQ0

>>100

シンプルに怖ッ!

残圧が0でなかったインストラクターの死因が気になるんですが…


105 :本当にあった怖い名無し:2009/05/19(火) 10:58:03 ID:nkJG2RgF0

黒板には『ごめんなさい』と書かれていた理由の方が気になる。

というか、理由を考えたらじわ怖。。。


106 :本当にあった怖い名無し:2009/05/19(火) 13:26:00 ID:mUKKmgCZO

おぉ、反応が。

やっぱり怖いよね~。>>104

インストラクターの死因は覚えてないのだm(__)m

でも同じく0だったんじゃないかなぁ~と思う。


>>105

この話聞いた時、そこが一番怖かったんだ。背筋がゾ~ッとした。

『不気味な魚』

542 :本当にあった怖い名無し:2011/10/15(土) 22:50:11.05 ID:6Q4hK9L+0

うろ覚えだけど、動物話を集めた日本の民話集から。


ある漁師が、日頃全く見たことがない不気味な魚をGetした。

皆に見せようと活かして持ち帰ったところ、

その夜、生簀から打ち寄せる波をテーマに繰り返し歌う声が聞こえてきた。

たまらなくなった漁師は、その魚を海に戻したところ、

翌朝大津波が襲来したという。


日頃全く見た事がない不気味な魚の正体は、恐らく何らかの深海魚だろう。

深海魚の浮上が津波の前触れだというのは、昔から知られてたんだね。

『リクエスト釣り』

650 :634:2011/10/24(月) 02:37:24.73 ID:oF5WyRgS0

オレが釣りを始めた頃の話。


オレの祖母は離島出身で、夏休みは毎年その島に遊びに行ってた。

その島でオレは、祖母の弟っていうおじさんから釣りを習った。

幼稚園生になったかならないかの頃だから、複雑な仕掛けはムリ。

オレンジ色のでかいプラスチックの浮子つけて五目釣りだ。


どこまでも海の底が透き通って見える海に仕掛けを投げこむと、

いろんな魚がわらわらと寄ってくるのが見えて、すぐに釣れる。

チョウチョウウオだったり、ニザダイだったり、メジナだったり。

(方言名で書くと島を特定されそうなんで標準和名で・・・)


651 :634:2011/10/24(月) 02:50:41.83 ID:oF5WyRgS0

夢中になって釣ってると、

そのおじさんがニコニコしながら

「○○(←オレの名前)は釣りが好きか?」って聞いたんだ。

「うん、好き。とっても楽しい」って答えたら、

「そうか~、じゃ、面白いもの見せてやる」って言う。

何かと思ったら、おじさんはいったん仕掛けをあげて、

「ここにいる魚のうち、○○の好きなのを釣ってやる」って・・・

オレは???って思ったけど、「じゃニザダイ」って言ったら、

「ほいよ」って、すぐにニザダイを釣り上げた。

「ヒラアジ」「ほいよ」

「ブダイ」「ほいよ」

???

「チョウチョウウオ」「ちっと難しいな、ほいよ」

??????


652 :634:2011/10/24(月) 03:21:14.38 ID:oF5WyRgS0

「何でそんなこと出来るの?」って聞いたら、

「○○も上手になったら出来るようになる」って笑う。

今思うと、あの仕掛けで換えられるのは浮き下くらい。

しかし、それで完璧に魚の釣り分けができるとは考えられない。

仕掛けを入れた途端にわらわら魚が群がるあの海で・・・


色んな釣りを一通りやり、多少は上手になったが、

いまでもあの『リクエスト釣り』は出来る気がしない。

というより、上手になるほど出来る気がしなくなるんだ。

一体、どうやってたんだろうね。本当に不思議だよ。


そのおじさんは数年前にガンで他界した。

最後に見舞いに行ったとき、

「治ったらまた釣りに行こう、

 今度は魚の釣り分けの仕方、教えてくれよ」と言ったら、

「○○が上手になってたら教えてやる」って笑ってた。


多分あれは、オレには一生できないだろうな。


659 :本当にあった怖い名無し:2011/10/24(月) 15:53:44.63 ID:dtx9VYWs0

>>652

釣りに詳しくない自分は餌を変えれば出来るんじゃね?

って思ってしまうんだけど、それでも不思議なおじさんだねー!


661 :634:2011/10/24(月) 21:32:50.93 ID:oF5WyRgS0

リクエスト釣りのエサは、塩で締めたサンマの切り身だった。

大きさは変えられてもエサの種類は変えられない。

だから余計不思議なんだな。

たぶん、チョウチョウウオを

「ちっと難しいな」って言った所に鍵があるのかもしれない。

『オススメの怖い話リンク』

『名作・長編』

■.リアル■.ドルフィンリング■.自己責任
■.自殺の連鎖■.ヒッチハイク■.神社の生活
■.姦姦蛇螺■.キャンプ■.危険な好奇心

『名作・中編』

■.今神様やってるのよ■.嗅ぐ■.猿夢
■.走り回っている男■.警察官の無念■.くねくね
■.今神様やってるのよ■.お下がり■.案山子の神様

『名作・短編』

/">分からないほうがいい">分からないほうがいい/">ヒサルキ">ヒサルキ/">長袖の下に">長袖の下に

/">スイカ">スイカ/">猛スピード">猛スピード/">全く意味がわかりません">全く意味がわかりません


/">巨頭オ">巨頭オ/">マイナスドライバー">マイナスドライバー/">最後の写真">最後の写真



■.分からないほうがいい ■.ヒサルキ ■.長袖の下に
■.スイカ ■.猛スピード ■.全く意味がわかりません
■.巨頭オ ■.マイナスドライバー ■.最後の写真
   
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