人類史上初の彗星着陸 探査機「ロゼッタ」成功
宇宙の歴史はほどんど解明されておらず、望遠鏡で過去の姿しか観測できない状況だ。そんな中実際に彗星の成分などを調べて歴史を紐解いていくプロフェクトでロゼッタを放出し、表面に着陸した。
彗星に史上初着陸…ロゼッタ放出の小型機
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欧州宇宙機関(ESA)は13日未明(日本時間)、彗星(すいせい)探査機「ロゼッタ」が「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星」の表面に向けて放出した着陸用小型機が、彗星表面に着陸したと発表した。
出典:彗星に史上初着陸…ロゼッタ放出の小型機 : 科学 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
ロゼッタは2004年3月に打ち上げられ、今年8月にこの彗星近くに着いて観測していた。彗星への着陸は史上初となる。
この彗星は現在、地球から5億キロ・メートル離れた火星と木星の間にある。氷とちりなどでできた二つの大きな塊がくっついた形(長さ最大約4キロ・メートル)をしている。太陽の周りを約6年半かけて楕円(だえん)軌道で回り、来年8月に太陽に最接近する。
出典:彗星に史上初着陸…ロゼッタ放出の小型機 : 科学 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
ロゼッタは彗星から約20キロ・メートルの位置にあり、小型機は約7時間かけて降下した。小型機は今後、表面の様子を撮影したり、ドリルで地表に穴を開けて物質を調べたりする。ロゼッタも来年まで彗星上空にとどまり、観測を続ける。
出典:彗星に史上初着陸…ロゼッタ放出の小型機 : 科学 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
彗星とは?
彗星を研究する理由
長い尾を描きながら、夜空を駆け抜けるその姿に、人類は太古の昔から恐怖と畏敬の念を抱いてきた。そして今、科学者たちは彗星を研究することで、宇宙全体の謎を解くカギが見つかると信じている。
出典:スペシャル:宇宙に挑む ナショナルジオグラフィック NATIONAL GEOGRAPHIC.JP
着陸したのはチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星。地球から5億キロ程度離れたところ
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着陸したのは、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星。地球から5億キロ程度離れたところにあり、最高時速10万キロで太陽の方向に移動している。
出典:無人探査機ロゼッタが彗星着陸 世界初、欧州宇宙機関 :日本経済新聞
観測は2015年末までする予定
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フィラエは今後、彗星の上にとどまり、ロゼッタも彗星とともに太陽に接近する。太陽に近づくにつれて彗星から噴き出すガスやチリの様子などを2015年末まで観測する。
出典:無人探査機ロゼッタが彗星着陸 世界初、欧州宇宙機関 :日本経済新聞
太陽系の歴史が明かされるかもしれない
また、彗星や小惑星などの小天体は太陽系が誕生した初期の姿を残していると考えられている。このため、実際に彗星に着陸して成分などを調べることによって、太陽系の歴史に関する研究も大きく進展する可能性がある。
出典:無人探査機ロゼッタが彗星着陸 世界初、欧州宇宙機関 :日本経済新聞