取手駅通り魔事件の「斎藤勇太」とは
取手駅通り魔事件
取手駅通り魔事件(とりでえきとおりまじけん)とは、2010年(平成22年)12月17日に発生した通り魔事件である。
概要
2010年(平成22年)12月17日午前7時40分ごろ、茨城県取手市のJR東日本・関東鉄道取手駅の西口ロータリーにて停車中の関東鉄道の路線バスに男が乗り込み、突然包丁を取り出して通学中の江戸川学園取手中学校・高等学校の女子高生ら14人を次々に刺した。この事件で高校生9人、中学生3人、一般人2人が負傷した。うち、49歳の女性が重傷を負った。
事件当時、取手駅西口バスロータリーにバスは2台在線しており、関東鉄道取手営業所所属の7時45分発の中央タウン経由江戸川学園行きのバス(以降、1台目と呼称)と守谷駅東口から到着し、7時50分発の中央タウン経由江戸川学園行きになるバス(以降、2台目と呼称)が居た。男はまず前に止まっていた1台目のバスに侵入し、乗客の女子中学生に「このバスは◯◯に行きますか?」と訪ねた。女子中学生が否定すると、女子中学生の顔を殴り、その後包丁を振り回して乗客を次々に刺した。出入口に逃げ惑う生徒が殺到し、将棋倒しになった。男は2台目に移動して2人に軽傷を負わせたのち、乗客に現行犯逮捕され、茨城県警取手警察署に殺人未遂容疑で連行された。消防関係者は「ある生徒は鼻の横を切られたほか、耳の後ろも切られ、襟に血がついていた。ある婦人は、頭部の動脈を切られ、タオルで出血を押さえながら、座り込んでいた」と話した。
事件を巡っては、事件現場の周囲にいた通行人がtwitterを用いて現場の状況を速報するなどの行為も見られ、ネットなどで特に話題となっている。
また、この事件は、アメリカのCNN、ABC、イギリスのデイリー・テレグラフ 、デイリー・メール、中国の人民日報、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラなどの外国メディアによって、海外にも報じられた。
2011年(平成23年)5月27日、水戸地方検察庁は犯人を傷害と銃刀法違反の罪で起訴した。逮捕容疑は殺人未遂であったが、被害者の怪我の程度が1〜3週間と比較的軽く、殺意の認定が難しかったことから傷害罪等での起訴となった。
同年9月12日、水戸地方裁判所(菱田泰信裁判長)において懲役3年6月の判決が出された。判決理由で裁判長は「劣等感に追い詰められ、死刑願望から優秀な生徒たちを道連れにしようとした動機は、独り善がりで身勝手極まりない」、「通勤、通学客で混雑するバスの中で手加減せず無差別に襲っており、社会に大きな不安や衝撃を与えた結果は重大だ」と述べた。
若者と共に、犯人を取り押さえたのは67歳元プロボクサーのタクシー運転手
17日午前7時40分ごろ、茨城県取手市のJR取手駅西口で、男が停車中の路線バス2台に次々と乗り込み、乗客の中・高校生らを切りつける事件が起きた。茨城県警は、住所不定・無職の斎藤勇太容疑者(27)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。乗客14人が負傷したこの事件で、斎藤容疑者から刃物を奪い取ったのはタクシー運転手の松本岩夫さん(67)。元プロボクサーで、昭和30年代には世界王者のスパーリングパートナーを務めたこともある猛者だった。朝の通勤・通学者でにぎわう駅前のバスロータリー。30メートルほど離れたところで客待ちをしていた北相タクシーの運転手、松本さんはすぐに「キャー!」という叫び声で異変に気がついた。窓ガラス越しにバスの中で刃物を振り回す男の姿。「通り魔だ」。靴も履かず、靴下のままバスに飛び乗った。
バス降り口に殺到していた乗客4、5人を外に引っ張り出し、バス中央へ。斎藤容疑者はすでに20代の男性2人に取り押さえられ、横たわっていた。松本さんは、斎藤容疑者が床に落とした長さ25センチの刃物を奪い取り、背広の内ポケットに収めた。「これさえ奪えば、という思いで必死だったよ。(容疑者は)浅黒くて、最初は東南アジア系の男かなと思った。ひ弱そうな男に見えたなあ。オレが犯人と思われても困るから、刃物はすぐに警官に渡したよ」と修羅場を振り返った。
松本さんは、昭和30年代には金平ジム(現協栄ジム)所属のフェザー級のプロボクサーだった。小柄だがパンチ力があり、デビュー戦から4連続KO勝利。1964年(昭和39年)には、世界戦のために来日したWBA、WBC元世界フェザー級王者、シュガー・ラモス(キューバ)のスパーリングパートナーに抜てきされた経験を持つ。
ラモスは、試合のダメージで2人の選手を死に至らしめた文字通りの“殺人パンチャー”として恐れられていた。来日時には後に畑山隆則(元WBA世界ライト級王者)らを育てた横浜光ジム会長の関光徳氏(故人)の挑戦を受け、難なく6回TKO勝ちしている。
犯人
犯人は三兄弟の末っ子。茨城県立取手第一高等学校を卒業後、職を転々とし、事件の一年前に会社をリストラされてからは引きこもりの状態が続いていた。捜査関係者は 「犯行数日前から、路上で生活をしていて、逮捕の際は、顔はひどく汚れ、浮浪者のような臭いがした。包丁に巻かれたガムテープには『柏で実行』と書かれており、一年ほど前から柏や守谷での犯行も計画していたと供述している」と話した。近隣住民は「数年前に母親を亡くしてからは父親と二人暮らし。創価学会の熱心な信者で、以前は朝晩一時間ずつ、お経を唱える声が聞こえました。数ヵ月前に家を訪れた時にいたのですが、パジャマのような格好で髪の毛を肩まで伸ばし、髭も伸び放題でした」と話した。
取手事件容疑者に「事件起こしそうな人」 波紋呼ぶ「卒業文集アンケート」
性格はおとなしく、物静か。読書が好きで、将来の夢は小説家だったとも。とても粗暴な振る舞いをするタイプではないということのようだ。ところが、茨城県立高校時代の卒業文集アンケートで、意外な一面も指摘されている。民放各局のワイドショーによると、このアンケで「ストレスがたまりそうな人」の1位に選ばれていたというのだ。また、「事件を起こしそうな人」のアンケも行われ、こちらは4位だったという。さらに、「一生独身そうな人」でも、1位に選ばれていた。
報道によると、高校時代の斎藤容疑者は、友だちもなく孤独で、休憩時間には教室で1人座り、夏目漱石や太宰治の本を読んでいた。こうしたことから、ストレスの発散相手がなさそうで、考えていることが分からず暗くて怖いというイメージが作られたのかもしれない。
なぜ朝のバスか
通り魔事件は、しばしば繁華街や駅までなど、にぎわう場所で起きます。大勢の人がいたほうが、多くの人を襲えるからという理由もあるでしょうが、にぎやかで活気のあふれた場所が、彼らの怒りと悲しみと攻撃心を増幅させるのでしょう。佐賀バスジャック事件では、ゴールデンウイークの高速バスでした。下関駅通り魔事件では、やはりにぎわう駅構内でした。池袋通り魔事件でも、犯行はにぎやかな繁華街でした。
人は心が健康な時には、他人の幸せに微笑むことができますし、元気のよい人々を見るのは心地よいと感じるのですが、心のバランスを崩し、自尊心が低下しているときには、他人の元気さや健康さは、かえって自分の絶望感を強めるだけのものになってしまうのです。
取手駅通り魔事件、Twitter実況に賛否両論=「不謹慎」との声も
livedoorネットリサーチが、12月19日より実施している、「「Twitterで事件現場を中継」不謹慎だと思う?」アンケートに対し、961人から回答がありました。17日朝、JR取手駅前で、14人が次々に刃物で切られ重軽傷を負った事件で、現場に居合わせた人の中には、Twitter等で「取手駅で通り魔っぽい」「取手駅にて通り魔あり。犯人逃走中。」などと次々と書き込まれました。
これに対し、ライブドアネットリサーチの投票では、「不謹慎だと思う」が50.3%と、わずかに「不謹慎だと思わない」を上回りました。
不謹慎だと思うという人の中には、
・大々的に報道するマスコミは何をかいわんやだと思う。
・今の日本はマスコミが野次馬みたいなもんだろ。
・日本人の道徳観が低くなったんだと思う。
という、騒ぎ立てるマスコミも同類という意見も。
思わないという人の中には、
・現場の正確な状況情報は必要。もっとも正確に伝える為には、その場でリアルタイムに伝える事。
・発信場所を限定するなどしてうまく情報をまとめる仕組みが出てくれば役立つ仕組みになると思う
・これもツイッターの本分的な使い方の一つ
と、Twitterは実況のために使うものという意見も多数見受けられました。
Twitterは、デマが広まると収拾がつかなくなってしまいますが、犯人が逃走している場合は、報道に比べて速報性が高いので、身を守るために役立つツールと言えるでしょう。しかし、モラルの問題もありますので、一概に良いとは言えないのでしょうね。
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