【洒落怖】海にまつわる話(Part1)
『収録話』
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『船が乗り上げていた“何か”』
122 :爺さんの弟子 :04/09/07 11:33
俺の爺ちゃんの話。
爺ちゃんは物心付く頃には船に乗ってたという、生粋の漁師だった。
長年海で暮らしてきた爺ちゃんは、海の素晴らしさ、
それと同じくらいの怖さを、よく寝物語に語ってくれた。
中には「大鮫と七日七晩戦い続けた」とか、
「竜巻に船ごと巻き上げられた」などの、
突拍子もないエピソードもあったりしたが、
幼い俺には、酒の入った赤ら顔でトンデモ武勇伝を語る、そんな爺ちゃんが、
漫画やアニメのヒーローなんかよりも、ずっと格好良く思えた。
そんな爺ちゃんがある時、普段とは違う真剣で怖い顔をして話してくれた。
爺ちゃんが仲間達と漁に出たとき、
突然海の真ん中で船が何かに乗り上げて座礁したという。
海図には、その辺りに暗礁や島があるようなことは書いてないため、
おかしいと思い、船の下の様子を見ようと、
仲間の1人が海に飛び込んだところ、
なんと、海面が腰のあたりまでで足がついてしまった。
試しに爺ちゃんも飛び込んでみたら、
水深1m強のあたりで確かに足が底を捉えたという。
そこから周りを歩き回ってみたが、
船から20m以上も離れてもまだ先があったと爺ちゃんは語った。
仲間の一人は、水中に潜ったところ、
赤茶色のデコボコした底を見たという。
未発見の暗礁か?→ここの海の深さではあり得ない。
鯨の死体か?→あまりにもデカすぎる。
などと意見を交わしてうちに、仲間の一人がポツリと呟いた。
「こりゃあ海ボウズってヤツじゃねぇのか?」
123 :爺さんの弟子 :04/09/07 11:34
『海ボウズ』
古来から漁師達に恐れられた、伝説の海の怪物の名である。
普段なら笑い飛ばすようなそんな言葉も、目の前の現実を前に、
爺ちゃんは背中がゾッとしたと言う。
その内に、言い出したヤツが船の舳先にしゃがみ込んで、
一心不乱にお経を唱えだした。
爺ちゃん達もそれに倣い、
全員でしゃがみ込んで「ナンマイダブ」と唱えたという。
爺ちゃんはその時に心の中で、
『家に帰りたい、生きて帰りたい』と願い続けた。
その念仏が効果があったのかどうか、
しばらくするとズズッ!と大きな震動が船を揺らしたかと思うと、
船が乗り上げていた『何か』は、跡形もなく消えていたという。
恐怖に駆られた爺ちゃん達は、漁を切り上げて大急ぎで港に戻り、
見てきたことを皆に話したが、やはり誰にも信じてもらえなかった。
そして、その後も同じ場所で漁をしたが、
あの『何か』に出会ったのは、結局それっきりだったらしい。
爺ちゃんは話の最後を、こんな言葉で締めくくった。
「アレがなんだったのか知りたい時期もあったが・・・結局は諦めた。
ありゃあきっと、人間が関わっちゃいけねぇもんなんだ」
今でも現役の爺ちゃんは、漁に出る前には、
必ず仏壇と神棚に手を合わせて願うのだそうな。
『無事に帰れますように、大漁でありますように、
もう二度とアレに出会いませんように』と・・・。
『海に立っている死体』
19 :本当にあった怖い名無し :2007/04/15(日) 03:19:36 ID:4fAns4i10
海の底で仏さんを見つけた時、
その仏さんが立って(いるように浮いて)いたら、
気づかない振りをして放っておけ。
なぜなら、立ってる仏さんは強い無念を残して死んだから、
同情して引き上げようとした人だろうと、構わず取り憑いてくるからだ。
この話はダイバーにとっては常識らしいっと、
なぜか山に詳しい父が語ってくれました。
横になってるのは良いんだって。本当かな?
23 :本当にあった怖い名無し :2007/04/15(日) 21:14:22 ID:7aVyLZjw0
>>19
うろ覚えだが、似たような話で、
ダイビング中に、立ったように浮遊している水死体に追いかけられ、
命からがら逃げ帰ったが、
地元の人に
「一度死霊に見入られたら必ず命を取られるから、もうこの海には来るな」
と言われて、全く海に行かなくなったダイバーの話を聞いた事がある。
24 :本当にあった怖い名無し :2007/04/15(日) 21:21:19 ID:gIEELyvIO
>>23
俺もあるな。超怖だったかな。
で、「履き物を貸せ」と言われて、渡したら海に放り投げて、
「これで良い。あれがお前の代わりになってくれたから」てな話だったと思う。
ただのビーサンが、
重いものみたいにどぶんと沈んだ…というくだりが怖かった。
25 :本当にあった怖い名無し :2007/04/15(日) 21:38:20 ID:M9RmlqtO0
>>23
俺もそれに似た話で、週刊プレイボーイだったかな、読んだ事ある。
水中スクーターで海中散歩をしていたら、
海中の向こうに数人の人影らしきものが。
ちかづいて見ると、海の中を歩いている死体だった。
そしてその死体に気づかれ、追いかけられながらも命からがら逃げてきた。
ダイビングショップのマスターに話すと、
「残念だが、これから一生海には近づくな。引き込まれるぞ」
そして寺?に匿われて、お札を張りめくらした部屋で一晩過ごして、
なんとか助かるって。話
『補陀洛往生』
169 :本当にあった怖い名無し :2005/11/08(火) 04:21:26 ID:IcvRRtkRO
和歌山の補陀洛山寺へ行きました。
かつてはこの寺の眼前に海は迫り、
補陀洛往生しようとする宗教儀礼が盛んだったそうです。
開祖はインドから漂流した裸形上人。
170 :本当にあった怖い名無し :2005/11/08(火) 04:25:05 ID:IcvRRtkRO
さて、補陀洛渡海者はかなり過酷で、
僅かな食料を積んで、出られない様に船に板を釘付けし、生きたまま往生する。
中には無理やり入水させられた住職もいたと、由緒書きにあります。
171 :本当にあった怖い名無し :2005/11/08(火) 04:29:34 ID:IcvRRtkRO
その後、生きたまま渡海する慣習は無くなり、
当寺の住職が死亡したら水葬となったとありました。
お寺には再現した船がありますが…何だか…信仰とは、
海とは厳しいと思い至りました。
173 :デビル ◆hO/jJrDVl. :2005/11/08(火) 08:06:46 ID:HlTSsTD40
>>169-171の補足。
補陀洛(ふだらく)=ポータラカって言うのは、
観音様のしろしめす浄土です。
そこへ生きたまま辿り着けると言うのは、
ものすごく幸せな事だとする考え方があったから、
一時それがとても流行した時期があったみたい。
死んでから行ける浄土は、阿弥陀浄土を始め幾つかあるけど、
生きて行けるのはココだけ!って訳で。
だから、住職さんも生きてる内に送り出されるし、
死んだ住職さんも未だ生きてるように装って送り出されるの。
船って言うけど、蜜柑箱のおおきな物、小さいコンテナって感じで、
櫓もないから漕いで逃げる事も出来ない。
潮流のまんま、どんぶらこっこどんぶらこっこ…
信仰って、ある意味怖いよね。
『洞爺丸沈没事故の生存者』
388 :本当にあった怖い名無し:2008/01/29(火) 05:10:44 ID:M8MfIfxq0
ウチの母が子供の頃、
隣の家にかの『洞爺丸』沈没事故の生存者が住んでいたらしい。
その人は女性で、事故当時妊婦だったそうで、
救出された時には身重の生存者として、
新聞にも大きく取り上げられたらしい。
今、関連記事を探してみても、
妊婦の生存者の記事は見付からなかったが…。
その人から母が聞いたという、事故当日の話がちょっと不思議で…。
曰く、「たくさんの魂が空に上っていくのが見えた」とか、
「海に投げ出され溺れかけた時に仏様が見えて、
気が付いたら救助されていた」とか。
あまり多くを語らないうちに、寿命で他界してしまったそうだけれど、
母にはもっと詳しく聞いておいてほしかったなと思う。
洞爺丸って海難事故では、
タイタニックに次ぐ二番目に犠牲者の出た事故なんだってね。
【青函】洞爺丸海難、あす50年
殉教外国人宣教師の妻ら、函館式典出席へ【連絡船】
16 :名無しさん@5周年:04/09/26 12:09:11 ID:Swn1/1CC
◇昭和29年 洞爺丸沈没
青函連絡船・洞爺丸は午後2時函館出港の予定だったが、
台風15号の接近で風雨が強く出港を見合わせていた。
午後6時、晴れ間も見えて天気予報でも
台風がその頃通過し終わるということだったので、
船長は出港を決断する。
ところが台風は、実はまだ北海道に到達していなかった。
風雨がまた強くなり、危険を感じた船長は、
函館港から5kmしか進んでいない所で航行を中止。
しかし、港に戻るのも危険と思われたため、
錨を降ろして風雨が弱くなるのを待つ。
だが、水密が不完全な構造だった車両甲板から、
機関室への浸水がおこり、機関が停止。操船の自由を失う。
船長は近くの海底に座礁させて船を止めようとしたが、
海底の地盤が弱かったため支えきれず、
海岸までわずか数百メートルの地点で、
船体が大きく右に傾斜し、22時43分ごろ転覆した。
激浪のため大半の者が目の前の海岸にたどり着けず、
乗員乗客1314人のうち救助されたのは159人であった。
なお、この時、洞爺丸以外にも下記の貨物船が沈んでいる。
『北見丸』70名死亡。『日高丸』56名死亡。『十勝丸』57名死亡。
あわせた犠牲者は、最終的に1400人を超えた。
『腕のない死体』
14 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/11/29 02:42
太平洋戦争末期、北海道の漁村にある日、
たくさんの日本兵の水死体が流れ着いた。
数は500体近く。どうやら兵士を満載した輸送船が、
アメリカの潜水艦に攻撃され、沖合いで沈没したらしい。
死体の中に将校のものは無かった。
将校たちは救命艇で脱出できたらしい。
死体を収容していた漁師たちは、奇妙なことに気づいた。
腕のない死体がかなり混じっているのだ。
手首の欠けているものもあれば、
上膊部から失われているものもある。
海水に洗われて血はにじみ出ていなかったが、
鋭利なもので断ち切られたように断面は平らだった。
中には片腕がない上に、顔面に深々と裂傷の刻まれているものもある。
船から海中に飛びこんだ折に出来た傷かとも思えたが、
死体の半ば以上が腕を切り落とされていることは異様だった。
15 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/11/29 02:43
以下は、救命艇に乗り生き残った将校の証言である。
船べりに手が重なってきた。
三角波にくわえて周囲から手で押されるので、舟艇は激しくゆれた。
乗ってくれば沈むということよりも、
船べりをおおった手が恐ろしくてならなかった。
海面は兵の体でうずまり、その中に三隻の舟艇がはさまっていた。
他の舟艇で将校が一斉に軍刀をぬき、私の乗っていた船でも軍刀がぬかれた。
手に対する恐怖感が、軍刀をふるわせたのだ。
切っても切っても、また新たな手がつかまってきた。
腕を切られた兵士は、沈んでいく者もいたが、
そのまま泳いでいる者もいた。
その将校によると、彼らは言っていたという。
「天皇陛下万歳」と。
しかし、その真偽は誰にも分からない。
『断崖絶壁の崖』
74 :コピペ:03/04/07 02:03
去年の夏。友人達と三人で酒を飲みながら、
夜を過ごしていました。
気が付くと時計は4時10分。
そろそろ寝ようかと思った時、友人がいきなり何を思ったのか、
「朝日を見に行こう!」って言い出したんです。
自分は「寝たい」と言ったのですが、
もう一人の友人も「行くか~」と言い出し、
結局ちょいと遠い所にある、
断崖絶壁の灯台の見える丘に車で行きました。
眠たい頭でボーとしながら待っていると、
少しずつ空も明るくなってきました。
やがて5時になって、もうすぐ出ると思ったその時、
友人の一人が「なぁ、あそこに誰かおるぞ」と言い出したのです。
はぁ?と思い、友人の指差した方向を見て驚きました。
灯台の断崖絶壁を、人が這い上がって登っているのです。
初めはロッククライミングかと思いましたが、
こんな時間にやるわけがありません。
三人とも無言で、ひたすらその異様な光景を見ていました。
そして、最初は一人が登っているかと思っていたのですが、
気が付くともう5、6人ほどいます。
そしてさらに、崖を登る人がまた一人増えました。
海の中からです。海面にいきなり顔が出てきたかと思うと、
そのまま崖を登り始めるのです。
少し遠くて顔は分かりませんが、
皆普通の服装で、男も女も混じっています。
「何かやばいって、逃げよう」
友人がそう言いました。
もちろん皆ここに居たく無いので、
すぐに車に乗り込み、灯台を後にしました。
あれから2度ほど灯台に行きましたが、
そんな事は起こっていません。
よく地元では自殺の名所と言われていますが、
あれが何だったのかは未だに分かりません。
ただ、断崖絶壁の崖を、人が海の中から出てきて登り始めるという光景は、
今でも思い出しただけで背筋がぞくぞくします。
『パラオでダイビング』
349 F1パイロット(東京都):2007/12/29(土) 00:36:39.20 ID:Y9KQSKQx0
パラオにダイビングに行った時の話。
ボートで数十分走り、有名なダイビングスポットに到着。
ガイドさんを先頭に皆で潜行開始。
目の前に大きな亀が出現。
ガイドさんは『捕まえる』『皆はここで待て』とサインをだす。
皆、サンゴに掴まり待機。
亀は意外と速く、ガイドさんは追いかけてどんどん深場へ。
次の瞬間、亀が『兵隊』の姿見える!窒素酔いか?
俺は周囲のダイバーに確認を取ろうと振り返ると、
皆の顔が引き攣ってる。
「お前らも見えるのか!」
ガイドさんを助けなきゃ。
我々が水中ホーンを鳴らしたり、タンクを叩いても、
ガイドさんは気が付かず、我々の視界から消えてしまった。
ベテランの2人を残して、残りの人は緊急浮上。
我々2人も数分後浮上したが、拾ってくれるはずのボートが居ない!
どうした?先に浮上した奴らを拾って帰った?有りえない・・・
先に浮上した奴らが流され、それを拾いに行ったか?
我々は流され始めた、あっという間に陸が見えなくなった。
その後、数時間鮫の恐怖に怯えながら漂流した。
そして、捜査船に助けられた。
後でわかった事だが、ボートはエンジントラブルで漂流。
先に上がった仲間は行方不明。
生き残ったのは我々だけだった・・・
これが、今から十数年前に起こったダイビング事故の真相である。
なぜ知っているかって?
俺が生存者だからな。
『おおきな死人』
19 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/11/29 14:00
おおきな死人
http://home.att.ne.jp/red/sronin/_koten/ooshinin.htm
よりコピペ(リンク切れ)
その昔、藤原信通という人が、
常陸守として任国にいたときのことである。
任期の終わる年の四月ごろ、おそろしく風が吹いた嵐の夜、
某郡の東西浜というところに死人が打ち寄せられた。
死人の身長およそ十五メートル。
半ば砂に埋まって横たわっていたが、
騎乗して近寄った人の持つ弓の先端だけが、
死体の向こう側にいる人からかろうじて見えた。
このことからも、その巨大さがわかる。
死体の首から上は千切れてなくなっていた。
また、右手と左足もなかった。
鮫などが喰い切ったのであろうか。
五体満足な姿だったら、もっとすごかっただろう。
俯せに砂に埋まっているので、男か女かわからない。
しかし、身なりや肌つきから女だろうと思われた。
土地の人々はこれを見て、驚き呆れて騒ぐことかぎりなかった。
陸奥の国の海道というところでも、同じようなことがあった。
国司は、巨人が打ち寄せられたと聞いて、
部下に見に行かせたという。
やはり死体は砂に埋もれていて、男女いずれとも判別できなかった。
女のようだなと思いながら見ていると、教養のある僧なんかは、
「この世にこんな巨人が住むところがあるなどとは、仏の教えにない。
だから思うに、これは阿修羅女などではあるまいか。
身なりがたいそう清浄な感じだし、もしかしてそうではないか」
などと、もっともらしく推理するのだった。
『謎の海洋物体』
121 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/12/06 16:04
女房の祖父が昔、貨物船の船乗りで、
おもしろい話をいくつか聞いています。
そのひとつ、『肉』というやつを‥‥
その名の通り、肉の塊らしいんですけれども、
直径3~5メートルぐらいで、
表面に毛がびっしりと生えていることもあれば、
象かカバのような皮膚のようなこともある。
顔も何も無く、ただの円形の肉布団のようなこともあれば、
顔のようなものがついていて、
1メートル近い長い鼻がついていることもある。
ただ波間に漂っていることもあれば、
明らかに意思を持って泳いでいたりする。
祖父はパナマやキューバの方で、
10回ぐらい見たことがあるそうです。
もうひとつ、『ブヨブヨ』というのも聞きました。
これは半透明のブヨブヨした感じの物体で、
空に浮かんでいるそうです。
大きさはコンビニ袋ぐらいのものから、
直径2メートルぐらいまで色々。
夜だと、ほんのりと光っていることもあるそうで。
これまた、何をするわけでもないんだそうですが、
祖父は一度つかまえようとして触れてみましたが、
プヨプヨとした触感だけで、
ツルンと逃げられてしまったそうです。
『瓶に詰められた手紙』
478 :本当にあった怖い名無し :2005/07/05(火) 08:31:35 ID:5+4NufA/0
ある海岸で拾われた、瓶に詰められた手紙の中に、
『乗組員の一部が反乱を起こして主要乗組員を殺害したが、
自分は航海士(だったか、何か運行に関わる仕事)
なので必要とされて、何とか今は生かされている。
助けてほしい』
ってことと、船の名前が書かれてて、
こりゃえらいこっちゃってことになって、
海へ捜索隊が出る。
その船は見つかって乗組員は逮捕。
航海士は助け出されるんだけど、
「どうやってこの事件がわかったんですか?」と逆に聞かれて、
そんな手紙を書いた事実はないというのがわかる。
実はその瓶詰めの手紙は、数年前に出版された冒険小説の広告で、
主人公が話の中で送った瓶詰めの手紙を真似たものだった。
ということが後になってわかる、という落ち。
『遭難者の捜索』
159 :本当にあった怖い名無し :2006/04/11(火) 22:25:49 ID:aY2ppRH/0
小さい頃住んでいた小さなで漁村で、海難事故があった。
転覆した船に乗っていた仲間を探すために、
みんな漁を止めて沖へ探しに行ってた。
結局、見つからず夜・・・
奇跡の生還をに望みをかけて、小さな漁港の小さな堤防で、
目印の火を朝まで焚くことになった。
堤防に集まっていた人たちも翌朝の捜索があるので、
数人を残して家に帰りだして、
俺も親父に手を引かれて帰ろうとした時・・・
遭難した人のばぁちゃんが「…きた」って。
みんな驚いて振り返ると、
堤防の先端にピチャ、ピチャ…という水の音。
その音が焚き火にだんだん近づいてきたとき、
ばぁちゃんが「寒かったべ、火にあだれ」って。
みんな凍りついた顔して黙ってた。
俺には何も見えなかったし、周りの大人にも何も見えてなかった。
でも、誰かがたしかに居るのはみんな解ってた。
「明日、みっけでやっから、心配すねぐでいい」
ってばぁちゃんが言った時、
なんとなく空気が変わり気配が無くなった。
翌朝、その人は岸よりのところで、
網にひっかかって見つかったらしい。
『冷凍庫で保存』
476 :本当にあった怖い名無し :2006/10/26(木) 17:30:31 ID:AWmJOqTh0
僕らの知らない生活をする人たち 17人目
811 796:2006/10/24(火) 17:26:07 ID:vWyJ5S20
>>806 私は下っ端の航海士だったので、
船長ではありませんが…。
現在、航海中に船員がなくなった場合、
伝染病等でない限り、食料用の冷凍庫で保存でしょうね。
船には船舶衛生管理士という資格を持った乗組員がいて、
こういった場合、横浜にある船員病院とFAXで連絡を取りながら、
検死を行ったりするそうです。
ただ、冷凍庫に遺体を安置しておくと、
未明に朝食の準備をしたりする賄いが、
怖くて近寄れなくなったりするそうです。
812 796:2006/10/24(火) 17:27:10 ID:vWyJ5S20
811の続き
私が学生の時聞いた話ですが、
昔、学生を乗せた練習船の機関長が、
日本から豪州へ向かう航海の途中、
夜間に急死してしまったことがありました。
日本と豪州を行き来する航路は、私も何度も通りましたが、
あまり他船に会うことはありません。
ただ、その機関長が亡くなった時刻は、
たまたま、日本の方向に向けて走る船とすれ違うところだったと。
その瞬間、その日本へ向けて走る船に向かって、
練習船から人魂が飛んだそうです。
夜間航海中は、周囲の小さな漁船の明かりでも見逃すことの無いように、
操舵室内は真っ暗であり、船内からも明かりが漏れないようにしますので、
当時操舵室にいた乗組員や実習生が、
みな人魂を目撃したとのことです。
「きっとあの機関長の魂は、日本に帰りたかったんだろう。
めったに他船に会わない豪州航路で、
たまたますれ違ったあの船に乗って、日本に帰ろうとしたんだ」
と、あとになって機関長が亡くなったと聞いた目撃者は、
皆そう思ったそうです。
『オススメの怖い話(名作・長編)』
『【洒落怖】短編集』